戻り苗からQRコードを読み込んだあなたに。
こんにちは。初めまして、ソマノベースの西来路です。
私たちからのメッセージに辿り着いていただき、ありがとうございます。
戻り苗という苗木は、那須先生が高校生のあなたの未来をより良くするための気づきを得られるようにと置いていただきました。
私たちもまた、その思いに共感してこのメッセージを書いています。
「ソマノベース」というのは、森林産業に関わる事業を行う会社です。
土砂災害による人的被害をゼロにすることを目指し、山づくりに取り組んでいます。
ソマノベースってなんの会社?
リーダーである奥川季花は、和歌山でおきた「紀伊半島大水害」の被災者です。高校生の時に経験したその災害を経て、「どうしたら同じ経験をする人を減らせるか」という問いから、ソマノベースを立ち上げました。
「若いのにすごい」とよく言われますが、同世代と比べてもごく一般的な人だと思います。
アラームを1時間鳴らしっぱなしでいつまでも起きられなかったり、
ホテルをダブルブッキングして、積み上げてきたポイントを取り上げられて怒っていたり、
「今日は特別にお肉が食べたい!」と「昨日も肉食べたがな!」とツッコミを入れられたり...
会社を立ち上げたことも、「自分達のサッカーチームを作ろう」とか「一緒にディズニー行くメンバーを集めよう」とか、そのような始まりかたと似ていました。
ただ、彼女はある「場所」では特別です。
日本の経営者における女性の割合は14.2%。
日本において自然災害の被災者である割合は約30%。
日本の経営者における20代以下の割合は11.7%。
10代で自然災害の被災者となり、20代で女性経営者となった彼女がいかに特別と見られるかは明らかでしょう。
もちろん、実際に中身が伴っていなければ継続して社会に影響を及ぼしていくことはできないと思いますが。
思えば、戻り苗も同じです。
戻り苗はどんぐりからウバメガシという樹種の苗木を育てて、山に返す新しいカタチの観葉植物。クラウドファンディングで開発費を集め、どんぐりと、育てるセットを約1万円で販売しています。
どんぐりは田辺の人たちにとっては見慣れているものだと思います。神島高校の周辺でもよく見かけます。
ですが、神戸で育ち、東京・大阪でデザインをやっていた僕は、田辺に来てほとんど初めてどんぐりを見て、「これは面白い」と思いました。
戻り苗はオンラインで販売しているので、全国各地にお客さんがいます。購入いただいた方からは、
「どんぐりから木が育つなんて!」
「森林保全に関わってみたかった」
「育てた植物が生き続けるのは嬉しい」
という声をいただきます。
森林保全や観葉植物という土俵にのせると、僕やお客さんには特別に見えるのです。
何が言いたいかというと、「何を、どこで見せるか」が重要であるということ。
これは人にも置き換えられます。
「自分は普通なんで...」とあからさまに卑下する人もいれば、「特別じゃない人なんていないんだ!」と大袈裟に思えるほどキラキラした言葉を伝える人もいます。
これは、どちらも正解でどちらも間違いかもしれません。
大事なことは「何を、どこで見せるか」です。
あなたのパーソナリティはどこで活かせるか。
あなたを最も表現できる場所で生きているか。にもつながってきます。
この文章を読んでくれたあなたに、どこかで出会えることを楽しみにしています!
ソマノベース クリエイティブディレクター
西来路 亮太
Instagram:rairai.jp_hmc
ソマノベース 代表
奥川 季花
Instagram:tokikaokugawa