【烏は主を選ばない】アニメ12~13話感想 嫁選びに見る、若宮の本心

白珠→彼女への求婚時には例の「君を愛することはない・・・側室を云々」がないので、実は若宮が一番妃にしたかったのはこいつだ。
浜木綿の情報収集や、南家との単独講和を持ちかけるなど政治手腕も高く、自らを政治の道具と出来るなど、下男との情事さえ抑えられればその対価として愛することもやぶさかではないと若宮が考えてもおかしくはない。
実際に4家の武力筆頭である北家との縁談がなれば他3家を単独で抑えることが可能になるため、側室を持つ必要性がない。

真赭の薄→アニメ12話「私は必要とあれば側室を~」の下りの通り、本来は浜木綿との2頭体制を考えていた?
北家との縁談がならない場合、最大の敵派閥である南とどうやって対峙するか困難な選択が迫られる。
武力の北、経済の南に対して西家だけで抑えるのは不可能なため、宮中において表と裏で支える存在が必須。
この直前まで若宮への恋慕を公言し、正室は自分であると発言していたことから、彼女が自身に反感を覚えたのは若宮にとっても誤算だった?

浜木綿→ スミ「側室を~」の下りの通り、真赭の薄との2頭体制を考えていた? 現皇后の南家派閥出身であるため、彼女だけを妃にすると味方派閥がいないため統治が困難になる。
ではなぜ彼女を選ばざるを得なかったかと言えば、あせびである。
あせびの悪意立証からの婚姻のやり直しが不可能になったため、次善の策で妃候補であった彼女を入内させなければならなかった苦肉の策でしかない。

あせび→実質的な勝者
アニメ12話時点で妃候補から1名が脱落、2名が辞退した時点であせび以外の妃候補がなく、このまま妃を選ばないと4家との約束が反故になる。これを回避するには妃候補側の自己都合や欠格事由を4家に訴え、婚姻の延期を申し出るしかないが、アニメ13話においてあせびの悪意の証明が失敗した時点で退路がなくなり、妃候補から外すには「嫌いだ」と言うほかないまでに追い詰められた。
恐らく、高慢な若宮が人生で唯一敗北した女性だろう。
本来、浜木綿は欠格事由(身分剥奪)に該当しており、自己都合の婚姻辞退を行った白珠・真赭の薄を妃候補から外すのは4家に対し言い訳がたつ。
が、アニメ13話において描写されたように証拠を集めて余裕と高をくくって失敗し、彼女を妃候補から外す正当な理由が皆無で言い訳が立たないため、そもそもの前提として4家との約束を反故にしており、ここで若宮が感情を優先する選択をとったことで、遅かれ早かれ彼は破滅の道を辿るしかなくなった。
この後への争いの種を蒔いたのは、すべてあせびの手腕である。
典型的な治世の能臣、乱世の奸雄。
彼女が天下に立つ日は近い。


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