60s pop song
晴れた平野を斜めに列車は進む
陽の光に一瞥しながら穏やかな時は
八月の空蝉を響かせている
彼女が煙草を吸いたいって言うから
やめとけばって僕は言った
潰れた箱をポケットに隠して
ないふりをして外を眺める
不機嫌な顔は鷲に掴まれて
コークを一つ頼むんだ
なんて可愛いんだろう
仕方なしに雑誌を読んでいても
文脈なんてお構いなし
ああまた風に流れていく
乗り換え駅にたどり着いたのに
寄りかかって寝てしまってるみたい
肩を揺すっても鳥の声は聞こえない
火山灰がこちらに振りかかってくる前に
僕ら降りなければいけないのに
グッドバイ
そんな言葉を言う前に
愛の深さを思い出す
そうしていたら列車はいつか
二人を運んでくれるから
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