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CPMとCCPM

 CPMとCCPMについて考えてみましょう。
 CPM(Critical Path Method:クリティカル・パス法)とは、プロジェクトの各工程(作業)を一連の流れで並べて管理する方法です。
クリティカル作業の中で、遅延が発生すればプロジェクト全体のスケジュールに影響を与える一連の作業工程を「クリティカル・パス」または「ボトルネック」と呼びます。直訳すれば「重要な経路」になりますが、その名の通り、プロジェクトの成否を分けるのがクリティカル・パスです。クリティカル・パス上の作業時間を終了させなければ、他の作業時間をいくら短縮しても、納期に間に合わなくなります。そのため、プロジェクトの中で、クリティカル・パスとなる作業を早期に発見することが大切です。

 CCPM(Critical Chain Project Management )とは、TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)の考え方に基づき、全体最適化の観点から開発されたプロジェクト管理手法です。従来の「クリティカルパス」の代りに「クリティカルチェーン」を用い、各タスクに含まれる安全余裕を取り除き、タスクの期間を短くする代わりに工程の最後に「プロジェクト・バッファ」を設け集約して管理します。プロジェクト・マネジャーは、個々のタスクの進捗を管理するのではなく、バッファの消費具合によってプロジェクト全体の進捗を把握できます。各タスクの進捗は、進捗度の%で見るのではなく、残り何日かかるかで把握します。クリティカルチェーン上のタスクの残日数が、当初予定より多くなっていけばバッファを消費し、少なくなればバッファを回復します。各タスクの見積りは、安全余裕がない状態、50%の確率で納期内に終わることを目安とします。そのため理論上プロジェクト内のタスクのうち、半分は予定より遅く終わることになる。各タスクが遅れても、工程の最後にバッファがあり、プロジェクト全体の納期は守られます。

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