【銘柄整理】3106 クラボウを考える

12月19日に「自己株式取得に係る事項の決定および自己株式の消却に関するお知らせ」がリリース、
翌日ギャップアップ、出来高あり21日にイン
 
とっさに考えたのは、消去する株式の総数が発行済株式総数の5.3%と高いこと、取得総数までを加味した直近の業績からの想定株価は3,088円(ざっくり)と計算し上値余地ありと判断
 
こういった案件(自己株取得とか消去とか)でのインは初めてで、こうやって計算したんだということを備忘録含め記載
 
■12/19リリース
1)取得し得る株式の総数 1,700,000(上限)
  (発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 8.99%)
  取得期間      23/12/20~24/12/19(一年間)
  取得方法      "東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)  
  を含む市場買付" 
2)消去に係る事項の内容
  消去する株式の総数 1,000,000株
  (消却前の発行済株式総数に対する割合 5%)
  消却後の発行済株式総数  19,000,000株
  消却予定日   12月27日
3)2023 年 9 月 30 日時点の自己株式の保有状況  18,916,296株
  発行済株式総数(自己株式を除く)
  自己株式数 1,083,704 株
 
■12/22リリース
  12/22買い付け 561,200株
  1/4現在の発行株総数 17,355,096株
  (取得+消去)÷発行株式総数の割合はすでに8.3%!
 
■ここから考察
〇買い付けからわずか三日後に買い付け予定の約三割の株を取得していて本気度が伺えた

◆取得後の発行株数のシミュレーション
A)12/22同様数を再度取得した場合の発行株総数 16,855,096株
B)リリース通り(フルMax1,700,000株)ありえんけど 16,216,296株
◆自己資本を2Q短信の112,069百万としたBPSは
A)6,649
B)6,911
◆当期純利益を会社目標の5,800百万としたEPSは
A)358
B)344
◆PERを現9.3、(ちなみにヒストリカルも9.3)とした株価は
A)3,200円
B)3,326円
 となった。

ここからは業績を予想し上記ABそれぞれの株数での株価予想を考える。
この会社は繊維会社で歴史あるが、事業は大きく5つ「も」ある。
23年3月の売上()は構成比。
繊維(37)化成品(39)環境メカ(16)食品サービス(6)不動産(3)
倉敷紡績というだけあって、繊維がメインだったけど、自動車内装材やバイオなど繊維以外が拡大。半導体事業にも関わっている。

25年3月目標(IR説明資料から)

注力事業は化成品だろう。
足元2Qでの内容だと、軟質ウレタン、機能樹脂製品は自動車向けの受注が回復したけど、半導体需要の鈍化の影響を受けた半導体製造装置向け高機能樹脂加工品の受注が減少とある。
今後のこの半導体関連の受注に回復が見られれば計画以上の伸びが期待できそう。
環境メカトロニクスについては、子会社(エコー技術かな?)の半導体洗浄装置の大型案件、医薬品製造業界向け設備の大型案件取得が業績後押ししそうで、実際に2Q単体での伸びは売上利益ともに凄い。
 
ということで24年3月予想
残り2四半期の読みとして、繊維の売上は前年と同じ、営業利益は+100百万。
化成品は半導体の回復は来期として、売上利益ともに前年比105%と控えめに計算。
環境メカトロニクスは4四半期続けて二桁成長と、上記子会社の大型案件もあり、残り二四半期の売上は前年同期比150%で設定、営業利益率は15%。
主要含めた今期売上は162,000百万、営業利益9,750百万、当期利益7,300百万とする。

 さてここでEPSを算出する。
最初に記載した株数2パターン 
A)12/22同様数を再度取得した場合の発行株総数 16,855,096株
B)リリース通り(フルMax1,700,000株)ありえんけど 16,216,296株 

から各々のEPSと株価予想
A)EPS432、株価4,017円
B)EPS454、株価4,222円
 
となった。
 ん~ どうなるか

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