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ドラマ『春になったら』とラグビー

(先に言っときます。やや暗い話です)

こんにちは。
3月も半ばになり各種ドラマも最終回に近づいていますね。

私は今シーズン『春になったら』にだだハマりしています。

毎週のように泣いて、笑って、亡き父を思い出します。

うちの父は高校の国語教師で、50代前半で直腸がんを患いながらも定年まで務め、定年後も時間講師で61歳直前まで教壇に立っていました。10年くらい前、娘が1歳になった頃に亡くなりました。

父が亡くなる一年くらい前、私は里帰り出産のために実家に帰っていました。
その頃、父は「実は昨年夏まで生きられるかわからんと言われていたから、人生のアディショナルタイムだし、やりたい放題だな」と笑って話していましたが、骨転移もあり下肢の痛みで眠れないことも多くなっていました。

里帰り中の夜中、痛みで眠れない父と、胎動が激しく眠れないor夜中の授乳で起こされた私、それまであまり二人だけで話すことがなかった二人の会話が増えました。

そこで交わした会話が、ドラマ『春になったら』で雅彦さん(春までが余命といわれているお父さん)と瞳ちゃん(春に結婚を控えた娘)の会話とリンクして思い出され、毎回涙なんです。

「死にたくないな」とふと漏らす父、「がんの治療をしたら自分ではなくなる気がする」と話す父、孫に甘すぎる父、やりたいことを列挙する父、食べるのもしんどいのに娘には美味しいという顔を頑張ってみせる父…

見た目は爆笑問題の田中似の私の父と、サイズ感池乃めだかの私なのに、勝手にドラマに合わせて美化し『春になったら』にリンクさせ、爆泣きしてしまうのです。


そんな父とラグビーについて話すことがありました。父はラグビー経験は0ですが、うちの下の弟が高校時代ラグビーをしていたこともあり、自校のラグビー部にも注目していました。

「ラグビー部に、◯◯科のやつがいるんだけど、こいつが凄いんだ。ラグビーって難しいルール多いだろ?あいつは国語の成績ギリギリなのに(←失礼)、ラグビーのルール理解してんだ(←もっと失礼)。

なんか身体にルール染み込んでいるみたいで、オーストラリアとかニュージーランドの選手みたいに、本能的にラグビーしている感じなんだよ。敵のいないところに切り込んでいくし、敵をガンガン振り切るし…何ていうかなぁ…みてほしいなぁ。

大学でもラグビーするらしいんだけど、もしかしたらプロラグビー選手になるかもしれないくらいすごいんだ。

うちの高校、プロ野球選手は出たことあるけど、プロラグビー選手はいないはずだし、楽しみだなぁ。


俺は観れないかもしれないけど。もしプロの選手になったら応援してやってな」

たくさんのワクワクに見え隠れする切なさで溢れた父の声は、亡くなって10年近く経つ今でも耳に残っています。

そして迎えた2023-24年リーグワン第10節。埼玉ワイルドナイツ戦。
ついにプロラグビー選手として活躍するその選手を私は生で観ることができました。普段のワイルド系オサレの面持ちとは裏腹に、アタックにディフェンスに大活躍!そして試合後

✨✨✨POMを獲得✨✨✨


このPOMの0.00000001%くらいに父の亡霊の作用があったと勝手に感じ、個人的にも応援してきた選手なので、愛するスティーラーズやられた悔しさもありつつ嬉しい一戦でした。

かっこよかったぁ🥰🥰🥰


4月の里帰り(兼 札幌ドームにラグビー遠征)のときに、父が大好きだったコーヒーとともに仏前に添える話題が一つ増えました。

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