見出し画像

理性の橋

梅雨に入り、蒸し暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
僕は、今年初のスイカを食べました。スイカを食べると少し涼しくなりますね。
さて、このたび the Bridge of Reason(理性の橋)というマガジンを作りました。このマガジンの目的はアルコホーリクス・アノニマス(通称ビッグブック)を読み、12ステップの理解を深めるために役に立つ書籍を紹介する事です。今日はそのあたりについて書いていきます。




ビッグブックはなぜ難しいのか

ビッグブックが出版されたのは1939年(昭和14年)です。戦前の古い書物ですね。今から85年前に知識人を読者として想定されて書かれ、翻訳された本を読むことは馴染みのない人にとっては骨の折れることでしょう。
僕もAAに来て初めてビッグブックを読みましたが難しく、読むのに苦労しました。また頑張って読んでもぼんやりとした表面的な理解しかできませんでした。今はAAメンバーがビッグブックの解説をしてくれている心の家路というサイトがありますし、スポンサーからステップワークの中で直接教わる人もいるでしょう。数は少ないですがスタディミーティングで理解を深めることもできます。
それでも今もわからないところがあり、新しい発見があります。まあ、それは苦しみと同時に喜びでもあるのだけど・・・

難しいという言葉の中身は何か

この難しいという言葉の中身を整理してみます。
①単語や熟語を何となく理解しているつもりになっていて定義ができない。
②テキストの読解ができず、著者の主張が理解ができない。
③テキストの前提知識となっている歴史的、思想的背景を知らないために概念的理解ができない。
④訳文の揺らぎが原因で、理解が難しくなったり誤解をしたりする。
⑤何が分からないのか意識されず、さらに分からない事が積み重なり終了。
⑥そもそもやる気がない。
僕は①から⑤の順番でつまづきました。

どうすればいいのか

解決法について考えてみます。
①は辞書を引いて何となくわかったつもりの言葉を定義できるようにする。
②テキストの読み方、ポイントを学び読解力をつける。
③前提となっている歴史的、思想的背景を知るために基礎書籍、関連書籍を読み読解の解像度を上げていく。
④原文にあたり、自分で翻訳してみる中で理解を深める。

辞書についてはこちらを参照してください。

僕は『諸相』メンバーに教えてもらいこちらを使っています。

このマガジンでは関連書籍を紹介することでニューカマーが②③についてアプローチしやすくなる情報の提供を目指します。ビッグブックだけを読んでいてもビッグブックは理解できないのはなぜかという疑問についてはこちらの記事を参考してください。

理性の限界

ここまで読んでくれた人の中には「では必要な知識を身につければ自分の力で回復できるのか」という疑問が出てくると思います。もちろんそんなことはありません。ここではあえてそれには触れませんが、ビックブックをきちんと読む事ができれば答えは明らかになるでしょう。
理性には限界があります。それを知るために私たちは学ぶのです。

成長するには、どこかで始めなければならなかった。だから私たちは、自分なりの神への理解から始めた。たとえそれはせまく、かぎられた理解だったとしても。

AA(2003) : 69

ということで前置きが長くなりましたので今日はここまで。
次回からは書籍の紹介を肩がこらない程度にしていきます。

関連リンク

参考文献

AA(2003) 『アルコホーリクス・アノニマス』AA日本出版局訳 ,AA日本ゼネラルサービスオフィス





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?