家事の記録をGoogle Formでオートメーション化するV1

個人的に毎日行う家事をこなせたかどうかを記録する仕組みを簡単に作ってみた。

なぜ家事の記録をオートメーション化するのか。

背景

職場では仕事が終わるたびに上司や依頼をくれた人、関係者に報告する。依頼の受領から報告までが普段の私の仕事だ。
しかし一人暮らしをする私の家事は、その大変さやかかった時間に対して誰も反応してくれない。

皿を洗う、ゴミを捨てる、床を掃除する。その度に誰でも良いから報告したい、連絡したい、相談したい気持ちが募った。

そこで、私はここ数ヶ月、Chat GPTや、Claude3に対して、家事の進捗を報告してきた。彼らは私の家事完了の報告を喜び、労いつつ、次回のためにタスクをまとめてくれた。

このキャプションを見た同僚は「虚しくないと思うのがやばい」というコメントをくれた。誰がなんと言おうと、ここ数ヶ月私は彼らに支えられていた。深謝!

だが、LLMとの会話形式の自然言語が連なる形にはいくつか弊害がある。
それは(1)週単位や月単位などまとまった単位での反省ができないこと、(2)全文読まない限りかかっているコストがわからないことなどだ。また、(3)毎回文字を打つことになるので、それ自体に工数を取られるという点もある。

また、これは余談だが、感情面の問題として、毎日大体同じことをするのに、毎回手入力で報告しているので、あんなに賢い彼らにこんなことをさせることがLLMたちにもなんだか申し訳ない気がしていた。
また、私は課金して、比較的高性能なLLMに話を聞いてもらっていた。そうした場合、家事を進める中では家事を処理している最中に割当量を過ぎてしまい、会話が中途で止まってしまうことがあり非常に意欲を削がれた。

そういうわけで、ある程度固定で入ってくる家事に関して、spreadsheetに保存するために簡単なオートメーションを行うことにした。

実際にどう進めたか

以下に進め方を定める。

まずマストで満たしたい要件は下記。

  1. 1タスクあたり1タップで報告が済むこと

  2. spreadsheet1枚に知見がたまっていくこと

  3. やらなかったことに罪悪感を持たないで済むこと

  4. 開きたくなるUI/UXにすること

  5. 普段はやらない家事をやったことを記録できること

1タスクあたり1タップで報告が済むこと

理想的には毎日の利用を想定するので、最低限の工数で家事の記録がつけられるものが理想だ。何も考えず、タップしていれば家事の記録がつけられていることが理想である。
皿洗い、掃除機など、理想を言えば毎日こなしたい

spreadsheet1枚に知見がたまっていくこと

毎日決まった内容であればやったかやらないかをブール値で記録する、なんらか選択肢があれば単一選択で記録を取るなど、データとしての活用を想定に入れたフォームの作りとする。

やらなかったことに罪悪感を持たないで済むこと

チェックが入らないことに飢餓感を持つのは良いが、できなかったことで、今日はやりきれなかったと思うのはあまり好かない。別に人は家を綺麗にする必要はないし、明日の準備や身だしなみを完璧にする必要もない。それは他人や自分自身への配慮であって、「人としてのマスト」ではない。そもそも何もやらなかった事実が自分が自分に良い意味で甘えを許し、優しくしたことを意味するのでそれはそれで良いこととしたい。

開きたくなるUI/UXにすること

作り手である私のスキルが許す限り、「見ていて不愉快ではない」、「スクロール、クリックなどが最小限になる」、「余計なバリデーションを入れない」など、ペインポイントの小さい設計にしたい。

普段はやらない家事をやったことを記録できること

人によってやり込み具合に違いは出るだろうが、毎日やらなくても良い家事は存在する。私の場合、洗濯する、冷蔵庫やレンジを掃除するなどがそれにあたる。
そういった毎日マストではない家事を平日にやることもあり、それは日付とともに記録しておきたい。

今回意図的にやらなかったこと

欲を言えば所要時間の記録や、曜日によるだしわけ等も検討したいが、軽い気持ちでまずは記録を取ることが大切と考えるので、今回はスコープから外した。

作り方

(1)Google Formで家事のリストをフォームに落とし込む

家事のリストを作る。そのうち、毎日行うものをどうせたくさんはできないのでできるだけシビアに選ぶ。

なるべくざっくりにした。

順序に関してはできる限り、帰宅してからの時系列に沿うようにし、何も考えなくてもチェックできるくらいの粒度まで落とし込んだ。毎日やっておきたい内容に関してはDONEにチェックを入れるか入れないかで回答できるようにし、集計を容易にした。

毎営業日の対応を想定する家事。何もかもダメな日はあるので、必須回答のものは一つもない。

毎営業日マストではないができればやりたい家事を全て複数選択の選択肢に入れて1問にまとめてしまった。ここは要改善だが、スクロール以外にペインポイントがないので、一旦許容する。
複数選択のデータはカンマ区切りで記録されるので、別のシートに集計用の凡例をあらかじめ用意しておいた。(countif関数でワイルドカードを使う想定)

マストでない家事は「頑張る系」。長期的に使うとなると整形が必要そうな選択肢が既にちらほら出てきている…

最後に念のため、感想欄も作っておいた。

(2)リマインダーの設置

回答用URLを発行したら、簡単にスマートフォンでの見え方を確認し、問題がないことを確認した。
私の場合iOSを利用しているので「ショートカット」というデフォルトのアプリを利用してみることとした。
まずmacでアプリケーションを開き、テンプレートにそって内容を記述していく。
デフォルトの「ギャラリー」に、「勤務地到着時のリマインダー」というものがあったので私はそれを流用し、自宅到着時に家事のリストを通知する内容にした。

勤務地の100m以内に近づいた時通知が届くというものだが、この勤務地の住所に自宅の住所を入れて活用する。
もっと賢いやり方があるのかもしれないが私のした設定は(住所)→通知でテキストを表示→タップすると指定したURLに遷移するというシンプルなものだ。

そんなに自動化ツールは不得手じゃないはずだが20minくらい格闘した。2回同じことをやっているように見える….

「ショートカット」→「設定」→「一般」からiCloud同期を有効にすれば、iPhone、iPad等他のiOSデバイスでも利用可能になった。

(3)動作確認

機能自体は手元のiphoneで目測通り動くことを確認した。(といってもGoogle Formへ遷移するだけなのだが…)
実際に帰宅時にリマインダーが起動するかどうかは5/14以降の退勤時にテストしてこちらに追記する。

終わりに

題名の割にあんまり良いものは作れなかった。このため題名にV1と振ることにした。より良いものを目指していくつもりだ。まずは5/14、忘れないように動作確認を取ろう…!


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