イメージにしばられるということ

*固有名詞は漢字を割愛しています

やまだしんやさんの「横須賀dブルース」という著作を読んでハッとしたことがありました。
作品は、横須賀を舞台に、エッセイ風に描かれていて、外国人との関係や金銭トラブル、障害者などが出てきます。
落語調で落ちがつくこともあれば、思わずうるっとしてしまう話もあります。
その中で、視覚障害者として白杖を持っていたのに杖をたたんで歩き出す人が出てきました。
視覚障害者というと全盲を想起する人が多いが、自分のように見えにくさがある視覚障害者がいることも知ってほしくて出歩いている、という人に出会ったというお話でした。
これを読んで、私もそういうイメージを持っていたととても衝撃を受けました。
私は夜に歩いていて街路樹にぶつかって唇を切ったことをきっかけに白杖を持つようになりましたが、当時は大きく書かれた値段表示は読めたり、世の中でイメージする視覚障害者と違うんだろうなあと思っていて、じぶんが視覚障害者を名乗ることに負い目を感じていました。
自分よりもっと大変な障害者の方はたくさんいるのに申し訳ないというか。
本当はそういうイメージを払拭すべきだったと、新しい発送をもらった気持ちです。
今は自分のイメージする視覚障害者の程度になってしまいましたが、色々な方に障害の程度や、生きにくさの形がたくさんあることを知っていただきたいと思います。

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