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【創作】真冬のその先に act.0

『彼女との出会いが、僕という人間の運命を変えてくれたんだ』
 小雪が降る、玲瓏黒猫れいろうくろねこの館の、広い庭で、寒椿の手入れをしながら肩まで伸びる金糸を風に揺らし、まふゆは言う。彼女に面と向かってそのことを吐露した時の、彼女の、はにかんだ笑みを思い出しながら。
 彼女は今どこに?と、尋ねれば、
「…さあ。今日はまだ姿を見ていないね。きっと、いつものように僕に内緒で、花売りに市へでも行ったんじゃないかな。あの子はこんな小雪の中でも、平気で館の庭で踊り出すような子だからね」
そう言って苦笑しながら、風の勢いで、乱れた金糸を、耳に掻き分ける姿も様になる、美青年。切れ長の青の眸は、一見するとクールな美人という印象を与えてしまったりもする。だが、本人は至って穏やかな性格で、話してみると饒舌ではなく、どちらかと言うと、聞き手側の人間、受け身側の存在だ。そんなまふゆも彼女に対しては、いつもより多く語る癖がある。それだけ彼女に心を許しているからだろうか。
 まふゆのファムファタールについて説いていると、門扉の方から鼻歌と共に彼女とおぼしき人影が、粉砂糖をまぶしたかのような白い雪の地面に、軽やかにステップを刻みながら近づいてきた。

真冬のその先にact.1へ続く…


皆さま、おはようございます。
こんにちは、こんばんは。
ふありの書斎です。
現在(わたしの意識としてですが…)長編の少女小説『ふわふわ』を、noteに投稿していますが、どうしても今の季節に発表したい作品、それがこの『真冬のその先に』です。

わたしは恋愛を絡めた少女小説を、個人活動で紡いで参りました。
なので、個人活動時代の読者様達ならわたし流の書き方が、多分…なんとなく分かると思われます。
ふありの物語上のお約束ですが、主人公は女の子で、相手役は皆、『金糸』『ブロンド』『ホワイトブロンド』『プラチナブロンド』『銀糸』『プラチナ』と、特に金髪銀髪系の美青年、又は美少年という、暗黙のお約束があります。いくつ年を重ねても乙女心は健在なのです.笑。

今作は、三人称の表現を取り入れていますが、時にミスして一人称になってしまったり、小説家さん、プロの物書きさんなら、沢山の粗を発見出来ること間違いなしです。小者なので。
それから、わたしは『正しい文章の書き方』みたいな、指南書は心が受け付けません。正直、わたしは我流で紡いでいます。たとえ、正しい表現方法が出来ていなくても…それもわたしの個性かな、と思い、とにかく『楽しんで書く』。これがわたしの流儀ですので、どうか自由に書くことを皆さまに認めてもらいたいです。ただ、校正をしてくださる存在がいれば…と思うくらい漢字が苦手なので。
それから、わたしはプロの小説家になりたいという夢は抱いていません。ただ、純粋に自分自身が読みたい物語を、家族友人知人に読んで頂ければ、そして短文、1行でも構わないので感想を頂ければ、もうそれで、お腹いっぱいと思っていました。
だからといって皆さまに感想を強制したりはしません。
ご安心を。

それでは、この季節だから書けると思った物語を、皆さまにお届けしたいと思います。
その分、片割れの『ふわふわ』を楽しみにしてくださった方々には更新が遅れてしまいますが、ご了承して頂ければ幸いです。

※昨日から、たくさんの方々からのスキやフォローをありがとうございます。最初は、お一人お一人の著者を読ませて頂いて、生意気ですが好評価♥️させて頂きたいのですが、時間もなく、でもこの作品は季節限定なので、できるだけ早く投稿したい…でも昨日のようにお返事に追われて、最終的に神経症の咳の発作を起こしてしまうのが怖いので、米国の作家、ウェブスターの『あしながおじさん』のように、姿は見えないけれど、優しく見守って下さる方々と認識して、わたしのnoteの過去作のような一桁代の♥️しか得られなかったわたしが、美しい魔法使いさんに、魔法を掛けてもらったかのように、一桁も違うスキやフォローを頂けるようになり、只今シンデレラ気分を満喫しているところですが…けれど、魔法は解けます。どんなにフォローして下さる方々も、最終的には本当に自分を評価して下さる方が、本物の『あしながおじさん』として、フォロワーさんになって下さる…見返りを期待しない方が、本物の人格者だとわたしは信じています。

皆さまに、心からの感謝を捧げます。最後までご拝読有難うございました。

今日という日が、良き一日となるようお祈りしています。

*後からわたしのストーリーテラー、今日は寝坊したうさぎのラビ君がやってくるので、そちらも一読して下さい。今、わたしが上記に語ったことを、きっと、堂々と語ってくれますから。
お笑い&癒し系の可愛い、わたしのウサギさんです。


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