日本ダービー(東京優駿) G1 5/26(日) 東京競馬 11R JRA|#33 【予想】
はじめに
今週は東京競馬場でG1『日本ダービー(東京優駿)』が開催!芝・2,400mで争われる牡馬クラシック三冠¹ の二戦目。”最も運のある馬が勝つ”という謂れのあるレース。例年、当日の東京競馬場は競馬の祭典の名に相応しい盛り上がりを見せる。
今年もダービー馬の称号をその手中に収めんと、18頭の優駿が顔を揃えた。
前走『皐月賞』をレコードタイムで勝利し、二冠に最も近いのはこの馬か。ダービー初制覇への意志と多くの人の想いを背に「ジャスティンミラノ」と戸崎圭太。
新緑のターフに紅一点。『皐月賞』の雪辱を晴らし、女王の復活なるか。牝馬のダービー制覇は17年ぶりの偉業と2週連続G1勝利を懸けて「レガレイラ」とC.ルメール。
『青葉賞』勝ち馬のレッテルも何のその。ダービー6勝のレジェンドを背に、甘い勝利を掴み取れ。「シュガークン」と武豊。
今回の予想では各馬の前走内容を前提に、①コース形態と②馬場² 状態に照らし合わせて適性を評価。更に③過去10年の好走データと④展開予想を基に、好走を期待できる馬をピックアップしてきたいと思う。
予想
①コース形態
東京・芝2,400mのスタート地点は正面直線の半ば。初角の1角まで約350mの直線距離が確保されており、コース形態における枠順の有利不利はさほど大きくないと言えるだろう。
また、スタート地点が正面直線ということには、スタンドの大観衆との距離の近さも特徴に挙げられる。人馬共に神経質になるスタート直後から大歓声を至近距離で浴びることとなり、気性的な課題を抱える馬にとっては一つの難所とも言える。
正面直線から1角にかけてはスタート後のポジション争い。3歳馬にとっては未知数の2,400mともあり、各馬ロスを嫌ってインコースにポジション意識を見せる。
2角から向こう正面直線半ばまでは緩やかな下り坂。コーナー✖下り坂と息の入る³ 区間となっている。ここで一旦、間延びしていた隊列の間隔が詰まる。
向こう正面中間の上り坂を越えると、坂を下りながら3角へと差し掛かる。また、その緩やかなコーナー設計と下り坂に加え、各馬の好位意識から徐々にペースが上がり始める。
残り800m地点を通過して4角へ。各馬のペースが上がり、馬群が凝縮。それに伴い、やや外へと膨らみながら直線へと向かう。
ゴール前の直線距離は525.9m。その前半には全長160m、高低差2mに及ぶ上り坂が待ち構えている。坂を上りきると残り300mはおよそ平坦。ここから最後の追い比べとなる。
各馬経験のない2,400mという距離においてスタミナ面での適性は勿論だが、東京コースの長い直線を競り合うための決め手の持続性も求められる。
また、G1という大舞台における冷静さと、コースロスを抑える器用な立ち回りも同時に要求される。
②馬場状態
まずは馬場の内外のコンディションについて見ていこう。
今週の開催から使用コースがCコースへと切り替わる。これにより、昨週まで見られていた3角~4角にかけての内の馬場の傷みは改善される。
(馬場情報(東京競馬場)JRAを参照)
それにより、道中は内に進路を取った馬の優位性が高くなると言える。要は先行・内々を器用に立ち回れる馬に恩恵のある馬場状態となっている。
そして、正面直線のコンディションに関しては。馬場の中程~外目の伸びが良い印象だ。
昨週の『オークス(優駿牝馬)』の直線の攻防では、道中ロスなく立ち回った各馬が4角~直線にかけてドッと横に広がる形に。このことから、騎手が各々意図的に外へと進路を選択していることが分かる。
次に馬場の時計のコンディションを見ていこう。
ここでは昨週開催の同距離レース『オークス(優駿牝馬)』の上り³ タイムを見ていく。
この時の上り最速が1着・2着の34.0秒。このタイムは昨年の同レースの上り最速と同じタイム。また、例年の上り最速タイムも、この34.0秒付近でマークされている。
そして、そこから翌週開催の『日本ダービー(東京優駿)』の時計コンディションを逆算していく。昨年の『日本ダービー(東京優駿)』の上り最速は4着馬の33.0秒。2年前は2着馬の33.6秒。3年前は上位3頭の33.4秒となっている。
今年の『オークス(優駿牝馬)』でも例年通りの時計がマークされたことから、今年の『日本ダービー(東京優駿)』も例年通り33秒前半で上りがマークされる馬場になると見込める。
③過去10年の好走データ
ここでは過去10年の開催における1,000m通過タイムと着順上位3頭の上り3Fとコーナー通過順について見ていく。
前半1,000mの通過タイムにおいては概ね60秒前後と、極端なハイペースは思いの外少ない。これに関しては、3歳戦ながらも2,400mという舞台設定が、出走馬をふるいにかけているからだと推測できる。
続いて上り3Fについて。これは②馬場状態でも触れたとおり、上位馬の上りは33秒前半に集中している。
ただ、コーナー通過順を併せて注目すると、意外にも4角を一桁順位で通過している馬が多い。二桁順位で4角を通過した馬で連対したのは2022年のみ。ただ、逃げ馬の勝利が無い以上、先団有利とは安易に言い難い。
④展開予想
次に発表された枠順を踏まえて隊列予想、及び展開予想をしていく。
まず初めに ⑯メイショウタバル が挫跖⁴ により競争を取り消し。出走頭数が17頭に変更となった。
そしてこの馬の出走取り消しにより、隊列の先頭を担う、ハナの予想が難しくなった。
ただ、このメンバー構成と鞍上の手腕を考慮し、今回は ⑪シュガークン がハナを切る想定で隊列、及びレース展開を予想していきたいと思う。
ゲートは若干バラついたスタートが予想される。内には ②レガレイラ ④ビザンチンドリーム 中目には⑧アーバンシック とスタートに課題を残す馬が複数。
各馬好発であれば、最内からは ①サンライズアース 、五分にスタートを決めて ②レガレイラ も外の各馬を伺いながら先行体勢。外から促しながら ⑪シュガークン がハナを主張。それに連れて ⑫シックスペンス ⑮ジャスティンミラノ 間から ⑨ダノンエアズロック も好位③番手の一線。
インに潜り込んで ③ジューンテイク 、間から ⑦ミスタージーティー ⑩サンライズジパング 、外に ⑬シンエンペラー と先団を形成。
差が無く ⑤ダノンデサイル 、その外に ⑥コスモキュランダ ⑧アーバンシック ⑰ショウナンラプンタ が追走。
差しに構えて ⑭ゴンバデカーブース は中団の後方。 ⑱エコロヴァルツ は折り合いに専念しながら。最後方に ④ビザンチンドリーム という隊列を想定。
ペースを上げて利のある馬は現状見当たらない。今回の『日本ダービー(東京優駿)』はスローよりになると見込める。それでも前半1,000m通過は60秒フラット程度のペースを予想。これはハナを切る ⑪シュガークン の脚質を考慮してのもの。
スタート直後、序盤こそ各馬一団も、2角~向こう正面辺りでやや間延び。ペースが落ち着いた中を、いかにロスなく運ぶかに専念した道中になると予想する。動くのであれば ⑥コスモキュランダ はこの辺りだろう。
4角に差し掛かって中団各馬がペースアップ。先団は依然余裕がある手応えで直線に向く格好に。
そうなればこの展開で求められる資質は好位から使う瞬発力とスピードということになる。
推奨馬と買い目構想
推奨馬
上記予想を踏まえて好走が期待できる馬を7頭推奨したいと思う。
◎⑮ジャスティンミラノ
▲②レガレイラ
▲⑧アーバンシック
▲⑨ダノンエアズロック
△⑪シュガークン
△⑫シックスペンス
△⑰ショウナンラプンタ
買い目構想
今回の◎印のイメージは測れる範囲では死角が無いというところ。追い切りの動きや、出走歴をみても指摘できる点はまず見当たらない。強いて言えば、鞍上の判断力という部分か。
続く評価の▲三頭だが、それぞれに懸念点が残る。スタート、枠順、距離適性などなど。
また、戦績を加味して ⑥コスモキュランダ を今回は無印とした。それに加え、展開もスローとなれば隊列の紛れ一つで直線でのポジショニングも変わるように思える。
ただ、人気どころでの決着も想像に難くない。ということで今回は【ワイド】のみで勝負する。◎から▲の3頭へ流して3点。5月25日(土曜)時点のオッズで100%~240%の回収率が見込める。
おわりに
以上で『日本ダービー(東京優駿)』の予想は以上となります。
今回 ⑯メイショウタバル の出走取消で大きく予想を方向転換することとなりました。前が流れる展開ならば ⑨ダノンエアズロック の評価が順当に抑え、②レガレイラ ⑧アーバンシック の評価を上げる方向に持ち込めました。そう行かなくなり、買い目に随分と悩みました。
ということで攻めた買い目にはなりませんでしたが、初心に立ち戻りということで。
最後になりますが、予想が役に立てばスキとフォローをぜひお願いします。以上、村長の競馬ノートでした。
¹…3歳馬限定のレース。『皐月賞』『日本ダービー(東京優駿)』『菊花賞』の総称。
²競走コースのこと。
³…ゴールまでの600mのこと。
⁴…蹄を打撲した際などに起こる炎症。
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