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第2号 ラジオNIKKEI賞|評価拮抗の上位勢は対抗以下!大穴でも条件揃ったアノ馬から!

2023年『ラジオNIKKEI賞』

はじめに

 今週は開幕週福島競馬場G3ラジオNIKKEI賞』が開催されます。芝・1,800mで争われる、3歳限定戦唯一ハンデ¹ 重賞です。
 例年、春のクラシック² 戦線を見送った馬が、好ハンデを武器に秋の大舞台の足掛かりとする一戦。実際、昨年の優勝馬 エルトンバローズ は、秋の『毎日王冠』で、マイル女王 ソングライン を相手に勝利を挙げる等、飛躍を遂げています。
 夏競馬の本格始動を感じさせるローカル開催。そのスタートを合図に、春を見送った蕾たちが、秋の開花を目指して動き出します。

 昨週公開の『宝塚記念』予想記事では、たくさんの ビュー&スキ ありがとうございました!
 まだ記事を読んでいないという方は🔼こちらの埋め込みから是非!🔼

 スタート直前まで馬場³ 状態が読めない中での開催。そして、蓋を開ければ道悪に良績を持つ馬のワンツー…。
 ただ、その連対馬のいずれにもを回していただけに、非常に悔しい上半期の締めくくりとなってしまいました…。

 今週こそは、馬券を的中に導く本命馬をお届けします。是非、 スキ&フォロー をよろしくお願いします!



予想

 今回の予想では、福島・芝1,800m①コース形態と、開幕週という点に注意しつつ、例年のレース結果から②馬場状態を分析。それらを基に、各馬の各馬の脚質から適性を評価。
 さらに、過去10年の③好走データ④展開予想を踏まえた上で、好走を信頼できる本命馬、及び対抗以下推奨馬をピックアップしていく。

①コース形態

福島・芝1,800m

(1)福島・芝1,800mのスタート地点は正面直線の半ば
 スタート地点から初角1角までは約300mの直線距離が確保されているものの、スタート後すぐに上り坂に差し掛かる。その後、ゴール板を過ぎると、1角へ向かって下り坂へと転じる。
 スタート直後上り・下りが連続する中で、ポジション争いをすることとなる。

(2)向こう正面半ばまでは起伏続き

  下り坂を駆け下りて1角を抜けると、2角辺りから再度上り坂に転じる。勾配こそ急ではないものの、向こう正面半ばまでは上り通し
 その後は4角まで平坦と変わり、ようやく息が入る⁴ 区間へと差し掛かっていく。

(3)4角の中間からの下り坂
 残り400m付近
から下り坂へと転じ、スピードに乗った状態で直線へと向かう。
 ゴール前直線距離292m。これはローカル競馬場としては標準的な数字。そのため、小回りコースながら差し競馬もまずまず決まる。
 また、残り170m付近から高低差1.2m上り坂を駆け上がってのゴールとなる。故に、逃げ・先行馬も惰性だけで押し切るのは容易ではないと言える。

 以上をまとめると…

(1)スタート直後から連続するアップ・ダウンの中でも、ポジションを確保できる行き脚器用さ
(2)細かい起伏が連続する、消耗度の高いレース前半に対応できるスタミナ
(3)残り400m地点からのスパートに遅れないスピード、及び約300m直線距離上り坂をこなせるだけの持続力

 これらが福島・芝1,800mにおいて求められる資質だと分析できる。

②馬場状態

(1)芝コンディション
 
今週が開幕週福島競馬場。前回開催の最終が4/21(日)と、実に9週の中休みを経ての開催となる。
 JRAが公開している馬場情報(福島競馬場)の掲載写真からも、芝コース内外ともに良好なコンディションであることが伺える。
 また例年のレース映像からも、4角、及び直線において内目に進路を選択した先行馬の好走が散見されることから、内・前有利芝コンディションと言える。

(2)時計コンディション
 前週レースの無い開幕週のため、ここでは昨年一昨年のレース結果を参照し、分析する。

2023年ラジオNIKKEI賞
 道中、一馬身差で逃げる先頭がハンデを活かし、前半1,000mの通過が59.6秒と、強気のペースを刻む展開。
 極端に中緩みのないラップ構成のまま、残り600m地点付近でペースアップ直線では追走力に長けた先行馬が迫る格好に。
 レースタイム1:46.9上り3F⁵ 勝ち馬34.9秒上り2位3着馬34.4秒が上り最速をマークした。

2022年ラジオNIKKEI賞
 こちらも前年同様、軽ハンデを味方に単騎逃げ前半1,000mの通過が58.8秒とタイトなペース。
 こちらも緩みないラップで流れたが、ペースアップのタイミングは残り400m地点から。1F後ろ倒しとなったことで、先頭を逃げた馬に余裕ができた。
 レースタイム1:46.7上り3F勝ち馬35.4秒上り3位上り最速馬35.2秒を使うも、7着に留まった。

 上記の2レースの結果を踏まえると…

 ✅レースタイム1:46後半~1:47前半に収まる
 ✅上り3F34秒半ば~35.0秒で最速がマークされる
 
 このような時計コンディションだと言える。 

 以上を踏まえると…

(1)開幕週らしい内・前有利の傾向
(2)レースタイム1:46半ば~1:47前半上り3F34秒半ば~35.0秒最速と、”極端に時計は求められない

 このような馬場状態だと分析できる。

③好走データ

(1)前半1,000m通過タイムとレースタイム
 過去10年の開催において、前半1,000mの通過タイムが60.0秒以上となったのは稍重、及び不良開催時のみ。基本的には前半部のスローは見込みにくいレースだと言える。
 また、②馬場状態での分析と重複する部分ではあるが、レースタイムは概ね1:46前半~1:47.0で決着している。
 これに関しては、特筆すべき時計ではない。ただ、表中には無いが、ラップタイムの観点から見ると、レース前後半において”極端に差が生じにくい”という点は留意すべき傾向だ。

(2)コーナー通過順と上り3F
 ①馬場状態
でも触れた要素になるが、着順上位馬コーナー通過順開幕週らしく内・前有利の傾向に倣った結果となっている。
 ただ、その一方で、上り最速馬馬券内率も高く、直近10年の開催で馬券外に敗れたのは2回のみ。その内、4角二桁順位で通過した馬もチラホラ見受けられる。
 開幕週内・前有利馬場傾向は大前提ながら、上り3Fに定評のある馬には注意すべきだろう。
 
(3)内枠
 
これは前述同様に開幕週馬場傾向、そして小回りというコース形態が関係している要素だが、内枠発走の馬の好走率が高い。
 1枠・2枠・3枠発走の馬においては、勝率10%を超える。また、3着内率に関しては1枠・2枠30%を超えている。
 有力馬であっても、外枠発走となれば大きな懸念要素となり得るだろう。

 以上を踏まえると…

(1)前半1,000m59秒台で通過するラップ、及びレースを通して緩みが小さいラップ構成に対応できる追走力
(2)開幕週
馬場傾向を物にできるポジショニング能力、若しくは上り3Fスピード
(3)内枠

 これらの要素を備えた馬が好走傾向にあると分析できる。

④展開予想

(1)ハナ⁶ 予想
 今回は逃げ馬多数のメンバー構成。故にテン⁷ のスピード枠順がポジショニングの明暗を分かつと見ている。
 そして、その条件に長けているのが ①シリウスコルト ②メイショウヨゾラ ③セットアップ の3頭だ。
 そのうち ③ 58㎏のトップハンデを背負う。故に序盤から競り合いたくはないだろう。そして、① テンこそ速いものの、道中のラップ構成には緩みが欲しい脚質。
 そこで今回は51㎏軽ハンデ内枠の確保。さらに、逃げ得意の吉田豊騎手が鞍上という点を加味し、ハナ②メイショウヨゾラ と予想する。

(2)隊列予想
~先頭~
 
好スタートを決めて最内から ①シリウスコルト 、その外並んで ②メイショウヨゾラ が促しながら先頭を主張。
 その外から ③セットアップ が3番手の位置。
 外の方から ⑦アレグラブリランテ も先頭集団に加わって、⑩ミナデオロ はジョッキー抑えながらも3番手、2番手の位置まで進出。
~先団~
 
内目に進路を取って ④ヤマニンアドホック が続いて、外目からは ⑨ログラール も先頭集団と差のないところ。
 馬群の間から抑えて ⑤オフトレイル が追走、 ⑥ウインマクシマム は先頭集団を見れるポジション。
 大外から ⑫ショーマンフリート も集団に加わり、ここまで先団は一団。
~中団・後方~
 
五分のスタートを促しながら ⑧サトノシュトラーセ 先団後方の位置取り。差が無く、 ⑪ジュンゴールド が折り合いながら最後方を追走。

(3)展開予想
~前半~
 逃げ馬
各馬の中から ②メイショウヨゾラ が抜け出してリードを確保。直近の1,600戦3走全てでハナを取ってきた行き脚があれば、2馬身、3馬身のリードは作れると見る。
 また、忙しく追って利の無い ①シリウスコルト を始め、ラップ緩みの欲しい逃げ馬各馬が控えることで、極端に飛ばさずともテンが速い格好の隊列になると予想。
 そのため、前半1,000mの通過タイムは59秒後半程度を予想。

~後半~
 向こう正面中間から続く平坦部分で息を入れ、早くも先頭は3角へと差し掛かる。
 単騎で後続のプレッシャーなく、内々のコーナリングでリードは依然1馬身~2馬身をキープ。
 後続も残り800m地点付近3角からペースアップ。ここからゴールまで後続は加速ラップを踏むこととなる。
 
 4角でグッと隊列が詰まり、先頭と後続の差は1馬身程度。馬群一団、横一線となり、ここからゴールまで292mを追い比べることとなると予想。

結論

本命馬

 まずは上記の予想を踏まえ、好走を期待する本命馬を発表する。
 『ラジオNIKKEI賞』の本命馬は…

◎②メイショウヨゾラ

本命馬短評

 本命馬②メイショウヨゾラ とした。
 前走の『東京3歳以上1勝クラス』では、好スタートからハナを主張。前半600m36.0秒スローに展開し、4角から3F勝負に持ち込むも、キレ負けしての4着
 それに以前に、年明けの『フェアリーS』から勝ち星は無し。つまり、単純な成績での評価点は、非常に低い一頭だ。

 ただ、実績では評価し難い一方、条件という観点では最も恵まれたと評価できる。
 斤量においては51㎏好ハンデ枠順2枠という絶好枠。鞍上においては、逃げに実績のある吉田豊騎手。小回りコース替わりに加えて、開幕週良馬場。果ては展開面でも、ハイペース理想の逃げ馬不在と揃い踏みだ。
 ここまで条件が揃っているのならば、ハンデ戦という特殊なレースにおいては高く評価せざるを得ないだろう。

対抗以下

 上記の本命馬に続く対抗以下推奨馬を発表する。

〇⑤オフトレイル
▲⑨ログラール
▲⑫ショーマンフリート
△⑥ウインマクシマム
△⑩ミナデオロ

買い目構想

 今回の本命馬マークイメージ馬券内期待開幕週馬場状態展開ブレ次第では勝利もあり得るが、前提とするには心許ない要素。
 また、6/29(土)時点では10番人気と、謂うところの大穴に当たる。
 【複勝】オッズも(4.7~5.7)となっており、ここから入らない手は無いだろう。
 
 ということで、今回の軸馬券◎②メイショウヨゾラ【複勝】から。
全体資金5割を配分して購入。
 更に、勝負馬券は安直ながらも【ワイド】を選択。◎②から〇~△の5頭位に流して5点。全体資金の残す5割を配分して購入。
 軸馬券のみの的中でも230%軸・勝負券全的中では最大1,270%回収率も見込める買い目とした。

おわりに

 以上で『ラジオNIKKEI賞』の予想は終了となります。お疲れさまでした。
 今回の本命馬を見て、「村長は夏の暑さで頭をやられてしまったんだ…」と思う方も多いことでしょう。
 ただ、これは”昨年の夏競馬の教訓がそうさせた”というだけのことなのです。
 『七夕賞』ではククナが、別定戦にはなりますが『エルムS』ではロッシュローブが。☆評価した馬が好走を果たし、無難に◎評価をした馬が凡走というケースを何度も経験しました。
 『マーメイドS』の記事でも触れた内容になりますが、夏競馬を攻略するカギは”巡ってきた好機チャンスに注目することだと思っています。
 つまりは、その好機チャンスこそが本命を打つに足りる要素なのだと。
 その自身の得た教訓に基づき、今回は ②メイショウヨゾラ 本命馬としたわけです。

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 それでは次号、サマー2000シリーズ第1戦!今年は7月7日開催の波乱のハンデレース『七夕賞』でお会いしましょう。
 以上、競馬村報でした。皆さん、良い競馬を!


ハンデ¹ …負担重量(斤量)の種類。ハンデキャップのこと。各出走馬に好走の機会を与えるよう、実績や状態が考慮され、負担重量が決定される。
クラシック²…3歳馬が出走できるレースの内、桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞の総称。
馬場³…競走馬がレースをする場所。
息が入る³…息を入れる=ペースを落とし、体力を温存すること。
上り3F⁵ …ゴールまでの残り600mのこと。単に”上がり”と表記することも。1F=200m。
ハナ⁶ …隊列の先頭のこと。
テン⁷ 最初、真っ先などの意味で使われる。

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