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第4号 函館記念|本命対抗ともに穴馬!?挽回必至のアノ馬から勝負!

2023年『函館記念』

はじめに 

今週は開催最終週函館競馬場G3函館記念』が開催されます。
 昨週に続くサマー2000シリーズの第2戦であり、芝2,000mで争われる、ハンデキャップ¹ 重賞になります。

 本レースは、函館競馬場で開催される重賞競走の中では最も歴史が深く、1965年に創設されました。
 夏の函館競馬を飾る名物ハンデ重賞として親しまれており、過去10年の三連単平均配当57万1,559円と、その肩書に違わぬ波乱を見せるレースとなっています。


 昨週投稿の『七夕賞』予想記事ですが、たくさんの ビュー&スキ をありがとうございました!
 多くの方に高評価を頂き、週間の獲得スキ数では前号を上回ることが出来ました!
 まだ記事を読んでいない方は🔼こちらの埋め込みから是非!🔼

 さて、2019年以来5年ぶりの7月7日たなばた開催となった今年の『七夕賞』。
 例年になく、人気上位馬実績・条件ともに充実と、波乱を疑いづらい一戦となりました。
 道中は枠順不遇の逃げ馬が強行を見せ、想定外のハイペース。そんな中でも、中団後方で卒なく運んだ本命馬好走を果たしましたが…。

 さて、今週も引き続きハンデ重賞。ココでこそ狙いたい一頭を本命馬としてお届けします。是非、 スキ&フォロー をよろしくお願いします!


予想

 今回の予想では函館・芝2,000m①コース形態、及び、例年上り² の掛かる馬場³ になりやすい開幕最終週②馬場状態を、昨週のレース結果を踏まえて分析。それらを基に、各馬の脚質適性を評価。
 更に、過去10年の③好走データに加え、④展開予想を踏まえた上で、好走を期待できる本命馬、及び対抗以下推奨馬をピックアップしていく。

①コース形態

函館・芝2,000m

(1)スタート地点は4角奥のポケット⁴ 
 スタート地点から初角1角までは約470m比較的長い直線距離が確保されている。
 加えて、スタートから1角まで平坦を挟みながらの下り坂続きと、レース序盤からスピードが出やすいレイアウトとなっている。
 この下り坂は、スタート地点からおよそ対角線上に位置する、2角中間地点まで続く。

(2)2角中間地点から上り坂
 下り坂が続いたレース前半から一転し、今度は3角・4角中間地点まで上り坂が続く。
 息の入りやすい⁵ 区間である一方、前半のペース次第では力の要る洋芝と相まって難所ともなる。
 
(3)残り400m地点から再度下り坂
 
概ねペースアップはここで顕著となる。
 ゴール前直線距離262.1mと全場において最も短く、それに伴い先行有利の傾向にある。
 ただ、レース前半の下り坂に続き、後半は一転しての上り坂。起伏それ自体は単調ながらも、タフな洋芝故に、上りが掛かる展開になることもしばしば。

 以上をまとめると…

(1)スピードが出やすい下り坂でのポジション争いに置かれない行き脚
(2)緩やか
ながらも続く上り坂で息を入れられる追走力スタミナ
(3)コーナー加速
に対応できる器用さと、上りの掛かりやすい洋芝に負けないパワー

 これらが函館・芝2,000mにおいて求められる資質だと分析できる。

②馬場状態

(1)芝コンディション
 
昨週の函館8日から使用コースがBコースへと変更となった。それに伴い、土曜日曜の両日ともに、馬場内目傷みが解消されているように見えた。
 好走馬の道中の進路取りに注目しても、やはり”内目をロスなく”が徹底されていた印象。
 その一方で、ゴール前直線の進路取りに関しては、やや内を空け、馬場の中ほどに追い出す傾向があるようにも見えた。
 土曜開催での使用を考慮すると、その傾向はより顕著になるかもしれない。

(2)時計コンディション
 
昨週開催のレースの内、『函館記念』に類似する条件のレースが存在しない。そのため、参照レース同条件の過去レースを比較し、その差異を例年の『函館記念』の時計と照らし合わせ、馬場状態を分析していく。
 まずはサンプルとするレースだが、7/7(土)9R『北斗特別』7/7(日)11R『五稜郭S』の2レースとする。
 
7/7(日)9R『北斗特別』~3歳以上/1勝クラス/定量/芝2,000m~
 
スタート直後のポジション争いの勢いで先頭集団が後続を離し、道中は縦長の隊列。4角で馬群が詰まると、直線は好位からの瞬発力勝負となった。
 前半1,000mの通過タイムは60.4秒レースタイム2:02.2上り3Fのタイムは勝ち馬36.5秒2着馬36.0秒上り最速をマークした。
 この時計を、同様に良馬場で開催された2022年の同レースと比較すると、レースタイム1.0秒遅く上り3Fのタイムは0.1秒速いという結果だった

・7/7(日)11R『五稜郭S』~3歳以上/3勝クラス/定量/芝1,800m~
 
スタート後は横一線の先行争い。先頭集団が一団でレースを運び、大きな緩みのないラップ構成の末、最後は差し競馬の様相となった。
 前半1,000mの通過タイムは60.5秒レースタイム1:49.4上り3Fのタイムは勝ち馬35.7秒上り最速をマークした。
 この時計を、同様に稍重馬場で開催された2021年の同レースと比較すると、レースタイム0.8秒遅く上り3Fのタイムにおいても0.5秒遅い。

 上記2レースの結果を踏まえると…
 ✅Bコース替わり当週にもかかわらず、時計面では例年より1.0秒前後掛かっており、1:59前半~2:00半ばでの決着まで想定される
 ✅上り3Fにおいては、概ね例年並みに出ると映り、35秒前半~35秒半ば上り最速がマークされる

 このような時計コンディションだと言える。

 以上を踏まえると…

(1)Bコース替わりで道中は内々の進路優位性が伺えるものの、直線では既に中程~外目優位性が遷移しつつあるように映る
(2)レースタイムは例年よりも1.0秒前後掛かった1:59前半~2:00半ばでの決着が予想できる。また、上り3Fにおいては例年並み35秒前半~35秒半ば上り最速がマークされる

 このような馬場状態だと分析できる。

③好走データ

(1)前半1,000m通過タイムとレースタイム
 過去10年の開催の内、稍重・重での開催が4回。それらを含めてみても、最も遅い通過で60.6秒良馬場ならば59秒前半が平均。
 ①コース形態で紹介したように、スタート直後下り坂長い直線レース序盤からの速いラップを助長し、且つ、”ハンデを活かした競馬を”という先行馬の意識の結果だろう。
 一方のレースタイムにおいては、開催最終週ともあり掛かり気味良馬場開催だとしても、1:59半ば以降を見込める。

(2)コーナー通過順
 
直近の4年こそ4角通過二桁順位の馬の好走が続いているものの、勝ち馬は出ていない。更に言えば、該当の好走馬はハンデ55㎏以下に限定されている。
 基本的には、先行有利コース傾向通りの結果となっている。

(3)上り3Fと斤量、及び単勝人気
 過去10年の開催において、上り最速馬勝率2割。これは決して高い割合とは言えず、馬券内で見ても2020年~2022年の2着止まりのみ。
 また、斤量56㎏以上における上り最速馬馬券内がないことも、留意すべき点だろう。
 また単勝1番人気馬券内率の低さが目につくが、これは57.5㎏~58.5㎏重いハンデを背負わされている、或いは、54㎏軽ハンデを見込まれ、実力以上に人気が先行したこの2パターンが主だ。
 また、58㎏以上での馬券内は過去10年において1頭のみタフレース展開馬場コンディションからも、ハンデの影響は大きく見たい。

 以上を踏まえると…

(1)前半1,000m59秒前半で通過しつつ、レースタイム1:59半ば以降掛かり気味の馬場をこなす追走力スタミナ
(2)4角
一桁順位で通過できる、ポジショニング能力。或いは55㎏以下斤量
(3)56㎏以下斤量、及び力の要る馬場でも堅実に使える上り。また、58㎏以下の斤量

 これらの要素を備えた馬が好走傾向にあると分析できる。

④展開予想

(1)ハナ⁶ 予想
 まずは各馬の脚質と発表された枠順を踏まえ、ハナを取る馬を予想していく。
 今回の出走馬において、ハナ強みがある馬は ⑨アウスヴァール と ⑫ホウオウビスケッツ 2頭だと見ている。
 その上で、斤量利枠順過去の戦績を加味すると、 ⑨アウスヴァール ハナを取る可能性が高いように感じる。
 距離延長に加え、前走比+0.5㎏の斤量で臨む ⑫ホウオウビスケッツ は序盤から脚は使いたくないだろう。
 また、⑨ をスンナリ単騎で行かせれば、実質のハナとすることもできる。

 これらを加味して、今回は ⑨アウスヴァール ハナを取ると予想する。
 
(2)隊列予想
~先頭~
 好スタート
は内 ③エンパイアウエスト が外の出を伺いながら、外から ⑨アウスヴァール ⑫ホウオウビスケッツ も前へと上がっていく。
 その後ろから、インに ①サヴォーナ 、離れた外に ⑬デビットバローズ 並んで。大外から ⑮チャックネイト もこの一線に取り付いて。
~先団~
 
差がなく ⑥リカンカブール が追走。
 その後ろ、内目に ②オニャンコポン 、間から  ⑩トップナイフ 好スタートを決めて先団の好位。
~中団~
 
馬群の間に ④グランディア 、差がなく ⑤サンストックトン 
 ⑧プラチナトレジャー も中団馬群に取り付いて、その外から ⑯マイネルクリソーラ もこの位置。
~後方~
 
中団馬群と差のない所に ⑭ハヤヤッコ が追走。
 後方2頭も固まって内は ⑦エミュー 、外並んで ⑪アケルナルスター の隊列。

(3)展開予想
 ~前半~
 
出を伺う各馬の間から ⑨アウスヴァール ハナを主張。
 ただ、前進気勢の強さとその脚質を鑑みると ⑫ホウオウビスケッツ はスロー希望とは見難い。
 そのため、2番手からマイペースにラップを刻み、前を突く格好になると予想する。また、⑨ が大逃げ等の奇策に走らない限り、間隔を維持した平均的な隊列となると見込んでいる。
 前半1,000mの通過タイムは59秒半ばあたりを予想。例年と比較すると、まずまずのタイム。

~後半~
 道中ここまで明確なラップの緩みは無く3角へ向かう上り坂徐々に馬群が詰まる格好
 4角で早め ⑫ が先頭に並びかけて、続いて後続も ③エンパイアウエスト を筆頭に、①サヴォーナ ⑬デビットバローズ が差のないところまで迫る。
 一気にここでペースが上がり、道中のラップ対応力とラスト2Fを競りあう持続力が求められる。
 また、道中のラップ対応力に長けているのならば、前掛かりの展開を捉える差し馬がいても不思議ではない。

結論

本命馬

 まずは上記の予想を踏まえて、好走を期待できる本命馬を発表する。
 『函館記念』の本命馬は…

◎⑤サンストックトン

本命馬短評

 前走『巴賞』では五分のスタートを控えて後方から。前半1,000m通過59.9秒平均ペースに加え、内前有利の馬場傾向。それを4角12番手から外目を通り、上がり最速34.8秒を使って0.6秒差の6着。
 目に見えて差しに向かない展開の中、唯一、動かずに自身の競馬に徹底した前走。6着と敗れながらも、他馬が前走比-1㎏のハンデに対し、-2㎏のハンデを獲得。
 また、函館・札幌成績(2.2.0.1)と好相性な上、昨年は芝1,800m五稜郭S』を2着から、続く次走芝2,000mSTV賞』を勝利とローテーションも魅力。
 枠順においても追走にロスを生みにくい内目の枠を確保、加えて、馬場傾向が外伸びに傾きつつあるというのも追い風。
 今年は恐らく馬場状態で臨める。直近は4戦全て着外も、G2AJCC』を含め、着差は0.6秒以内
 55㎏好ハンデをもってすれば、ここは好機でしかない。

対抗以下

 上記の本命馬に続く、対抗以下推奨馬を発表する。

〇⑪アケルナルスター
▲①サヴォーナ
▲④グランディア
△⑭ハヤヤッコ
△⑯マイネルクリソーラ
☆⑧プラチナトレジャー

買い目構想

 今回の本命馬マークイメージあわや勝利まで。ただ、穴馬から買って、相手漏れは苦しい。
 ここは無難に軸馬券【複勝】で一先ず的中を狙う。全体投資額5割を配分し、最低限170%の回収を見込む。
 続く勝負券は当然ながら【ワイド】とする。〇~▲に流して3点。残す全体投資額5割を配分。

 ここまでの軸・勝負券的中最低170%最大693%の回収が見込める買い目とした。

おわりに

 お疲れ様でした。以上で『函館記念』の予想は終了となります。
 今年の『函館記念』ですが…非常に難しかったというのが、単純ながら感想です。
 例年、『巴賞好走組成績が芳しくないというのは周知の事実ではありますが、今年は上積みを見込めそうな馬がチラホラ。
 そしてその中でも、最後まで取捨に迷ったのが ⑬デビットバローズ ですね。なんならプレマークの段階では対抗評価でしたから…。
 斤量56㎏は恵まれているとは思うんですが、如何せんパンチに欠けるのが最後まで気がかりで…。
 一雨降って稍重開催ともなれば、また評価もガラリと変わったんですが。

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また、 では中央競馬に留まらず地方競馬のレースにも触れています。気になった方は🔽こちらの埋め込みから フォロー&いいね 是非!🔽

 ここまで御精読ありがとうございました。
 それでは次号、サマーマイルシリーズ第2戦!今年は小倉で『中京記念』でお会いしましょう!
 以上、競馬村報でした!皆さん、良い競馬を!


ハンデキャップ¹ …負担重量(斤量)の種類。各出走馬に好走の機会を与えるよう、実績や状態が考慮され、負担重量が決定される。
上り² …上り3Fのこと。ゴールまでの残り600mのタイムを指す。1F=200m
馬場³ …競走馬がレースをする場所。
ポケット⁴ …コースの中で、コーナーから引き込んだポケット状の地点。
息の入りやすい⁵ …息を入れる=ペースを落とし、体力を温存すること。
ハナ⁶…隊列の先頭のこと。


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