見出し画像

#10 セントウルS【9月10日(日)】

 皆さん、こんにちは。MODERN NA CODAIの村長です。

 夏の終わりを告げる新潟の荒波が去ると、いよいよ秋競馬。今週から阪神競馬場での開催がスタートします。
 そして、その開幕週を飾るスプリント重賞『セントウルS』が今週のテーマです。

 本レースはサマースプリントシリーズの最終戦ではありながらも、秋の大舞台『スプリンターズS』の前哨戦としての色味が非常に強いレースです。
 故に出走する面々も夏真っ只中のシリーズ戦とは一味も二味も違ったものになります。

 夏の覇者を志す馬と秋の王座を狙う馬がしのぎを削る一戦。今年は舞台を『中京』から本来の『阪神』へ移しての開催となります。
 そのため予想は中京開催の直近3年のデータも踏まえつつ、阪神開催まで遡ったデータをベースにして組み立てていきたいと思います。


『セントウルS』推奨馬

⑤ジャングロ
⑧アグリ
⑩ピクシーナイト
⑥ビッグシーザー
⑭スマートクラージュ

『セントウルS』推奨各馬の短評

⑤ジャングロ
 前走『アイビスSD』では『NHKマイルC』以来、実に約1年3か月ぶりの出走となりましたが、スタートを決めて先団の好位を確保。
 結果こそ6着ではあったものの、終始馬場の真ん中を走った進路選択や差し決着となった前の忙しい展開を考えると着順以上に評価できる内容だったように思えます。

 久々の実戦を経て、約1か月間隔のローテーションであれば十分上積みも見込めるでしょう。
 また本戦に向けて叩き初戦の有力馬が多い中、夏場で一叩きされている点も他の有力馬より評価しやすい部分です。

 当然、大目標は『スプリンターズS』ではありますが、それを3週後に控えていることを考えると出来は8割程を見込むこともできるでしょう。
 前走から斤量‐1㎏で臨める点も魅力であり、ここを凡走では言い訳が効かない一頭であることから本命評価としました。

⑧アグリ
 前走、香港へ遠征して臨んだ『チェアマンズSP』は初めての海外遠征と先団好位の競馬に戸惑ったか、思ったように脚を伸ばせず8頭立ての5着と悔しい結果としました。

 ただ過去成績は11戦5勝含む8入着と堅実で、着順を落とした近2走も初の海外遠征に荒れの目立っていた《不良馬場》という条件付き。
 前々走『高松宮記念』においては勝負所の直線で進路を阻まれる不利もあったため度外視できる結果でしょう。

 『阪神競馬場』は5戦3勝3着2回、重賞『京阪杯』では内容のある勝利経験もありコース相性は証明済み。
 約4か月ぶりとなる出走も初めてのローテ間隔ではありますが、海外帰りのリフレッシュを考慮すればプラス要素。
 初めて手綱を握る「横山典弘」騎手だけが若干の不安要素ではありますが、開幕週の馬場と馬の能力を掛け算すれば勝機も十分と見て対抗評価としました。

⑩ピクシーナイト
 前走『京王杯SC』では好スタートから先団5番手を確保し、道中もロスのない進路選択。
 しかし好位追走で迎えた勝負所の直線で進路を見つけることができず、追い出しに遅れたことで8着と凡走を喫してしまいました。

 前々走『高松宮記念』は『香港スプリント』での故障による休養からの復帰戦。
 大怪我を明けた1年3か月ぶりの出走が《不良馬場》ともなれば凡走も完走で上出来の内容であり、次走内容も目に見えた不発感を加味すれば復調も期待できるでしょう。

 斤量は前走比±0㎏かつ最重量での出走ではあるものの実績と能力は確か。
 また中2週の『スプリンターズS』が目標である以上8割程の仕上がりも期待できる上、その目標に”優勝”の文字が添えられているのであれば試金石である本レースの好走は一つ求められるものと見て対抗評価に近い単穴評価としました。

⑥ビッグシーザー
 前走『葵S』では最内枠から好スタートで4番手を確保したものの、終始緩みのないラップで流れた展開に脚を使えず3着と惜敗。
 600m通過タイム33.9秒自体は過去にも勝利経験のあるもので、勝負所の仕掛けに影響を及ぼしたとすればラップタイムでしょう。

 好走レースの内容を読み解くと、勝負所でスピードを求められる展開よりもタフさを求められる展開の方が理想的に思えます。
 そうなると開幕週の馬場での高速決着への対応力というところが一つ課題となるのではないかと見ています。

 前走比‐2㎏での斤量の出走は脚質的にも大きな恩恵にはなるでしょう。
 ただ『スプリンターズS』を目標としているのならば、敢えてこの人気で本命にはしたくないと思い単穴評価までとしました。

⑭スマートクラージュ
 前走『CBC賞』では好スタートから先団5番手を追走、好位確保のままで直線を迎えましたが進路を見つけられず3着。
 ただ600m通過が33.6秒で勝ち馬のタイムが67.2というハイペースレースを先団で追走し、かつ勝負所で詰まったにもかかわらず伸びを欠かなかった点は着順以上に評価ができるでしょう。

 テンの速さを活かした先行競馬で短距離成績は13戦4勝含む入着9回と堅実。
 重賞でも3戦3着2回、好走には条件がつくものの能力面で見劣る部分はないでしょう。

 開幕週の馬場でハイペースな展開となれば前走の再現もあるでしょう。枠こそもう一つ内に収まりたかったところですが、先行力のある脚に期待して評価を落とさず単穴評価としました。

『セントウルS』レース展望

 推奨各馬の脚質の傾向からもお分かり頂けるかもしれませんが、【先行】脚質の馬に有利な展開を想定しています。

 まずスタートから最内枠①は五分以上のものが求められます。そうでなくとも前へ行きたい馬がズラッと並ぶ枠順は、好位確保を難しくすると見ています。
 
 隊列の先頭は⑪を想定。追走の時計自体に前走も見劣りは無く、他にできることも無いと見てハナはこの馬から。
 続いて⑧が先頭と遜色のないペースで追走し、前と後ろに負荷をかけながらの2番手。
 ⑤はそれを見る形で先団の前につけると予想しています。
 それに連れられるように⑥も好位を確保し、外からは行き脚良く⑭も加わって一団。
 先頭集団から差が無いところに好スタートから③、④、それらを見ながら外から⑩も先団の好位を確保。
 近走はテンのスピードに不安がある②、出遅れなければ⑮もこの辺りから運ぶと見ています。
 中団から⑨、並んで⑫は追走力が課題となるでしょう。
 ⑦は理想としてはここまでにポジションを取ってほしいところではあります。
 後方は2頭⑬、内に①がやや置かれる形での追走を想定しています。

 600m通過タイムは33.2秒程度を想定。
 3角へ差し掛かり先頭⑪の差が無くなり、⑧が先頭へ並びかけます。
 続く⑤、⑥、⑭も差が無いところから追いだし体勢。
 その後ろ③、④の手が動き始めて前との差を詰めにかかります、その外から進路を確保しながら⑩も進出。
 連れて⑮、②も追い出しにかかり、中団からは⑨、⑫とが接近して馬群凝縮。
 ⑦はこの時点でこれらの外に付けていないと着内は厳しいでしょう。
 最後方は⑬、①のままで4角から直線へ。

 先頭は⑧でリード1馬身程。その外から⑤、⑥も連れて上がってきて2番手。
 その後ろ⑭、その内から⑩も追い込んできて3番手争いは接戦。
 ②、④が粘り込みを図り、その外からは⑮が脚を伸ばしてきますが、⑦が大外から一気の差し脚で躱して3番手争いの一線へ。
 しかし前は止まらず⑧、⑤が接戦を演じてゴール。
 3番手は⑥、最後脚を伸ばした⑩、⑭と固目の決着となるでしょう。

まとめ

 やはり上位人気での決着が想定され、穴馬の入り込む隙を見つけずらい一戦というのが印象です。
 印も絞りに絞って5頭と少頭数。
 ただ記事執筆時点で⑤「ジャングロ」の複勝オッズが予想以上に保たれているので、固めの予想ながら【複勝】から印の各馬へ【ワイド】を流す形での馬券式を考えています。

 秋競馬初戦は固く勝ち星をつけて、天高く馬も人も懐も肥える秋としたいですね。
 それでは長らくお付き合いありがとうございました。

 皆さん、良い競馬を!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?