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素材・造形〜段ボール無限耐久編〜

 段ボール、流石に知らない人はいないだろう。引越しで使うとか、ネットショッピングの梱包とか、スーパーではレジ袋の代わりに空き段ボールを使う人もいるだろう。
 このように、「モノを運ぶための箱」というイメージが強い段ボール。今回はこの段ボールを使って、耐久チャレンジを行った。以下はその記録である。


1.段ボールについて

○段ボールのパーツ名
 
段ボールは基本的に三層構造になっている。波のように細かく折り曲げられた中芯を、ライナーと呼ばれる2枚の厚紙で挟むといった構成だ。

○段ボールの厚さ
 ・Aフルート…約5mm。発想用段ボールによく使われており、我々が最も目にす
         る段ボール。
 ・Bフルート…約3mm。軽いものを入れる箱に使われることが多い。
 ・Wフルート…AフルートとBフルートを重ね合わせたタイプ。約8mm。厚さが
        出るため、より頑丈になり、重いものを運ぶことができる。

○段ボールを曲げる方向
 波状の中芯が内側にあるため、曲げやすい方向と曲げにくい方向がある。中芯に対して平行方向へは曲げやすいが、垂直方向には曲げにくい。

○段ボールへの加圧
 段ボールに上から力を入れる時は、中芯の方向に注意すると良い。中芯に対して平行方向に力を加えたときは強靭であるが、垂直方向への加圧には脆弱である。今回の耐久にはここがポイントになってくる。

2.段ボール耐久チャレンジ

 なるべく少ない素材で、人が乗っても壊れない踏み台を製作する、段ボール耐久チャレンジ(命名:私)。今回は、未完成だったものを含め、三つの踏み台を製作した。
 タテ・ヨコ・高さが150mmの正六面体に内接する形状、というのが今回の条件である。

①対角線上に2枚の段ボールを入れる

 いかに少ない量の段ボールで強度を出すか、と考えた時に、箱の中心で交差するように対角線上に段ボールを入れるのが一番いいのでは?と考えた。

上下に被せる2枚
間に挟む2枚
切れ込みを入れ、中心で交差するようにした
完成

 このタイプは…成功!乗っても壊れなかった!が、支えているのが2枚の段ボールだけなので、上手く乗らないと捻れてしまうため、あまり安定感がない。
 そこで少し改良したものがこちら。

2枚の板のちょうど間に四本の柱がくるようにした

 改良前よりも安定感が増し、グラグラしにくくなった。ただ、接着がマスキングテープだったので、剥がれたらヤバイ。要改良。

②柱を5本立てる

 5本といっても、全部同じ柱ではなく、一本だけ丸く太めの柱にし、これを中心に置く。残りの4本は、①で作ったものと同じで、四角に配置。材料少なめで、力を分散できると考えた。

 結果は…失敗😭恐らく、接着の強度が甘かったことと、柱が多ければ良いということではないということ。

中心の柱が倒れ、四角の柱も捻れてしまった

 やはり、安定感をどう出すかが肝になってくる。踏み台だからね…。

③対角線上の2枚+一回り小さい正方形

 こちらは時間が足りず未完成になってしまったのだが、①で作ったものをさらに強度の高いものにできないかと考えて作ってみたもの。

時間ギリギリで端材を突っ込んでいるが、同じ高さで一回り小さい正方形を作り、切れ込みを入れて組み合わせたかったもの

 こちらは時間がなくて乗ってみることはできなかったが、完成できていたら結構な強度になっていたんじゃないかと思う。あと15分あれば行けた…。

3.まとめ

 普段何気なく使っている段ボールだが、改めて強度に驚いた。工夫次第で人間の体重に耐えれるほどの強さ。段ボールってすげぇ。
 自分なりにカスタムして、何か作ってみるのも面白いかもしれない。

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