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素材・造形 〜日常に潜むスタイロフォームを語る編〈前編〉〜

 スタイロフォームって名前、めっちゃかっこよくないか?あ、私だけ?そっか…。失礼しました。
 気を取り直して…ヘッダーの写真の水色の四角がスタイロフォームだ。パッと見は発泡スチロールみたいな感じだが、これが我々の生活のどこに潜んでいるのか、また、このスタイロフォームの加工方法を解説していこう。


1.スタイロフォームってなんだ?

 スタイロフォームとは、ポリスチレン樹脂を主原料とする発泡体の断熱材のこと。主に住宅の断熱材として建材に使われる。
 特徴として、
・軽量である(水の約三分の一)
・切削加工しやすい
・耐水性に優れており、水による腐敗がない
・荷重や衝撃には弱い(割れやすい)
・溶剤(シンナー、ガソリンなどの有機溶剤)には弱く、溶融する
・耐熱温度が低い(70℃〜90℃で溶ける)
・紫外線(太陽光など)に当て続けると劣化する
などがあげられる。

スタイロフォームは断熱材、と覚えておこう。一気に親近感が湧くな。
では、このスタイロフォームの加工方法について、詳しく解説していこう。

2.スタイロフォームの加工方法が知りたい

(1)スタイロカッターを使う

 スタイロフォームは、上記にあるように軽量で切削加工しやすい。もちろん、カッターで削っていっても良いが、今回はこのスタイロカッターを使っていく。

赤丸で示している部分は針金。ペダルを踏むと針金が熱され、スタイロフォームが熱で切断できる。
スタイロフォームを一定のスピードで動かすことが綺麗に切るためのコツである。

これを使ってある程度の形を切り取る。切っている途中で止まってしまうと、熱で溶けて段差ができてしまうので、一気にいくことが重要だ。

(2)カッターで切り取る、削る

 スタイロフォームで切り落とせない細かい部分を落としていく。切りすぎると、後からヤスリをかけて予定より小さくなってしまうので注意が必要だ。

(3)ヤスリをかける

 切断面を綺麗にする作業。まず、ドレッサーと呼ばれるヤスリで大まかに削る。平らな面に使うものと、曲面に使うもので形が違うので、上手く使い分けてみよう。
 次に、紙ヤスリを使う。今回使用したのは、木工ヤスリ(#80〜120)、空研ぎヤスリ(#320〜400)の二種類。これでさらに綺麗な断面に仕上げていく。


そして今回完成したのがコチラ!

形は割と綺麗にできたが、予定よりも少し小さくなってしまった。削りすぎた…

3.まとめ

 断熱材として有名なスタイロフォームだが、今回初めて特性や加工方法を知ることができ、大変参考になった。スタイロカッター、使うのめちゃくちゃ楽しかったな…。あと、最後にこれだけは言わせてほしい。
 絶 対 に 作 業 着 で や っ て(粉まみれになるぞ)

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