見出し画像

素材・造形〜スチレンボードのカット楽しすぎだろ編〜

 スチレンボードは、誰もが一回くらい聞いたことがあると思う。さすがに。名前の通り、ポリスチレンが使われているものだ。今回は、このスチレンボードを使って、正方形の立体を作ったので、記録していこうと思う。


1.スチレンボードってなんだ?

 スチレンボードは、ポリスチレンフォームというポリスチレンを主原料とした発泡板のこと。建築物の模型を作るのに使ったり、住宅の断熱材として使われたりしている。断熱材って、スタイロフォームだけじゃないんだ…(前々回の記事参照)
 発泡板が特殊な2枚の紙に挟まれているこのスチレンボード。この加工が、なかなか神経を使うもので…ポイントも交えながら解説していこう。

2.スチレンボードを加工する

 スチレンボードの加工は、カッターで切ることがメイン。小口(切り口)が見えないように切ることが最も重要なポイントだ。今回、三種類の切り方を教わったので、解説していく。(使用しているスチレンボードは5mmなので、切り出し幅も5mmで統一している)

(1)一枚残し

 その名の通り、紙一枚だけ残して切ること。個人的にこれが一番難しくて苦手。これ綺麗にできる人は師匠って呼ばせていただきたい。
①上の紙と発泡板に切り込みを入れる
 
この時下の紙の部分まで切らないように要注意!(私はやらかしたぞ)一枚だけ残すので、慎重に、切りすぎないように刃を入れよう。コツは、強い力で一気にではなく、優しい力で何回かに分けて切ること。
②側面から切り込みを入れる
 ボードの側面に刃を入れ、いらない部分を切り落とす工程。テーブルの端(右利きなら右側、左利きなら左側)とカッターマット、スチレンボードをピッタリ合わせ、空いている指をテーブルの側面に沿わせてカッターを引くと上手いこと切れる。この時は下の紙のギリを狙わず(後で削る)少し余裕を持って切ると◎
③ヤスリがけ
 綺麗な仕上がりにするために、紙のギリギリまでヤスリをかける。やりすぎるとペラペラになってしまうのでいい塩梅で。

そしてできるのがこんな感じ。

(資料用に急いで作ったやつなのでクオリティはカス)
学校でやった時にいい感じにできて油断してたら、家でやった時一番下の紙までしっかり切ってたので
マジで気をつけてほしい

(2)45°カット

 これも名前の通りではあるのだが、他にも応用していろんな角度にカットできるらしい。今回は直角を作りたいので45°にカットしていく。
①1枚目の紙だけ切る
 一枚残しとは違って発泡板は切らず、まず紙だけ切る。何度も言うが切りすぎないように。
②①で切った紙の部分を剥がす
 ①で綺麗に紙だけ切れていると、ペリペリっと綺麗に剥がすことができる。これが爽快なんだよな…
③発泡板を45°にカットする
 残っている下の紙と切った上の紙が繋がるように斜めに切る。これも、ギリを狙わずに余裕を持ってカットしよう。一枚残しの時と同じように、テーブルの側面に沿って切ると良い。
④ヤスリをかける
 綺麗な45°になるように、ヤスリを持つ手を45°くらいにして動かすといい感じになる。

45°カット完成!

(3)V字カット

 V字にカットする。これも難しい。真ん中で折り曲げるので、綺麗な90°にするのは至難の業だ。何事も余裕を持ってやるのが大事。
①上の紙と発泡板に切り込みを入れる
 
真ん中のラインに沿って、一枚残しと同じ要領で切り込みを入れる。ここで切りすぎたら終わりなので気をつけてくれ。
②切り込みの部分を折り曲げる
 切り込みに沿ってパキッと折る。下の紙だけ残るはずだ。
③折り曲げた状態で45°カットする
 (2)と同じやり方で45°カット。耳タコだろうが、切りすぎないように!
④ヤスリをかける
 45°カットした二面を合わせた時に、ピッタリ90°になるギリギリまでヤスリをかける。削りすぎると、折り曲げている紙まで削れて切れてしまうので、少しずつ丁寧に。

そして完成したのがコチラ。

この練習のやつが一番綺麗にできた…

3.立方体を作る

 以上、三つの切り方を応用し、今回は立方体を作成した。以下の画像は元になるボードと完成したものだ。

気に入らないポイント1
気に入らないポイント2
気に入らないポイント3

4.まとめ

 切り口が見えないように切る方法、スチレンボード以外にも使えるのかなと思ったり…。今回の立方体、いくつか気に入らなかった部分があるので、練習して修正していこうと思う。あと、削る工程があると(スタイロフォームほどではないが)やっぱり粉が舞うので作業着推奨。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?