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個人的クラシック遍歴 第1楽章「シューマンのピアノ協奏曲」

去年の8月か。
その辺りからクラシック音楽をちゃんと聴くようになりました。それまで人生でクラシック音楽をちゃんと聴くなんてことはなかったんですね。
むしろネガティブな感想さえ抱いていました。
クラシック音楽なんていうのは高尚な人が楽しむもので自分みたいな低俗な人間とは関係ない世界だとまで。高校の時に学校でクラシック鑑賞にいく機会がありましたが、そのときも特に何も考えず寝ていた思います。

しかしです。
去年の8月、演劇部の秋公演「星の青年は英雄になった/英雄は星の青年になった」の脚本を書いていた時です。

当時のフライヤー
懐かしいな、オイ


この脚本はもともとウルトラセブン 第43話「円盤が来た」のオマージュでした。なのでセブン要素を入れてやろうと画策し、そして見つけたのが…

ロベルト・シューマン作曲
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

セブン最終回で使われたのはディヌ・リパッティの演奏だった


ご存知の方も多いかと思いますが、ウルトラセブンの最終回、ダンが自らの正体を明かすをアンヌに明かす場面でこのピアノ協奏曲が流れます。結局セブンが改造パンドンを倒し切るまでピアノ協奏曲は流れ続けます。

このことを知っていたので、是非とも公演ではシューマンのピアノ協奏曲を使おうと思い、この曲を聴き始めたのです。人生で初めて自分からクラシック音楽を聴こうと思った記念すべき瞬間です。

さてこのピアノ協奏曲を聴こうとなった訳ですが、まず初めに曲の分数を見てビビりました。

「え、15分あるんやけど」

シューマンのピアノ協奏曲は3楽章からなりますが、第1楽章 Allegro affettusoは演奏時間が約15分です。クラシック音楽の中では1つの楽章として特段長い訳じゃないと今となっては思いますが、5分程度の曲しか聴いたことない当時の私にとって1曲15分というのは考えられない世界でした。

ただ何度も聴いているうちに、この15分がとても短く感じられるようになりました。そして15分どこの部分をとっても印象的で飽きない。

結局私はこの第1楽章を聴き倒すことになります。

そしてその後、よくよく調べてみてシューマンのピアノ協奏曲が3楽章構成であると知った私は第2楽章、第3楽章も通して聴き、ここに私の人生の歴史上初めて1曲全てを聴いたクラシック音楽が誕生しました。  

こうしてクラシックを聴くことに目覚めてしまった私は、少しずつこの世界に足を踏み入れていくことに。

未だ音楽的な知識はないので、どの楽器がどんな音なのかも知らない(最近コンサート行くようになってようやく分かってきた)し、拍子とか調と言われても何言ってるのか状態。

そんなど素人の私でもクラシックを楽しめているのはクラシックが持つ魅力のおかげに他ならない。

ちゃんと知っていると言える曲は未だ両手の指に収まる程度ですが、これからも色々聴いて裾野を広げていきたいと思っています。
もっと知識も付けていきたい…!(中公新書の「西洋音楽史」を買ったので早く読みたい)

第2楽章へつづく



○今回登場した曲
ロベルト・シューマン
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

第1楽章 Allegro affettuoso
第2楽章 Intermezzo; Andante grazioso
第3楽章 Allegro vivace

作家シューマンが遺した唯一のピアノ協奏曲。ディヌ・リパッティ独奏、カラヤン指揮の演奏がウルトラセブン最終回で使用(第1楽章)され、その界隈ではやたら有名。

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