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猫との暮らし② ~ナナとの生活~
ナナとの暮らしの始まりは、二十年以上も前に遡ることになる。
boarもまだ40歳になった頃で子供たちもみんな小学生だった。
三女に至ってはナナの世話をするMrs.boarを快く思わず、ナナに嫉妬をする有様だったとミセスが言っていた。
それほど幼かったわけだ。
当時、わが家には犬のマリとハムスターのクッキー、亀のプチと金魚のトン吉とチン平とカン太がいた。
マリはナナがわが家に来る前の年に地元新聞社の里親募集の記事を見て里親になった雌の犬。
新聞ではシェットランドシープドックとプードルの雑種と書いてあったが実際は那須で保護されたそうだ。
毛の長い可愛い女の子で、散歩をしているとよく犬種を聞かれた。(親ばかです。)
マリは屋外で飼っていたので当然リードにつながれていた。
その分、自由は制限される。
マリとの散歩はboarの大切な日課だった。散歩を通してマリとの絆は強くなった。
ナナも箱入り娘として大切に育てていた。しかし、家族の目を盗んで外出していたらしく、ある時からは家と外を自由に行き来する気ままなカントリー娘に変わった。
ちなみに、ナナの外出に気づいたのはナナからマリの匂いがしたからだ。
二人は仲良く一緒に寝ていたようだ。
屋外では色々な生き物たちとの出会いがあったようで、それらの仲間を連れてきては(正確には捕まえてきては)私達に自慢げに紹介してくれた。
なかにはびっくりする生き物も少なからずいた。
マリと比べてはいけないが犬と猫の違いは大きい。
boarは、犬の持つ忠実さやひょうきんさが好きだが、猫の気まぐれさや自分本位なところもだんだん好きになった。
書斎で本を読んでいると気配なく入ってきて膝の上に登って寝てしまったり机に上がってきて読書の邪魔をしたり。
寝入った姿はまるで赤ちゃんのようで安心してすべてをゆだねてくれているナナの姿に何とも言えない幸せな気分をもらっていた。
娘たちにとっても、朝起きて、朝食を食べて、学校に行って、帰宅して、勉強をして、夕食を食べて、風呂に入って、夜ベッドに入るまで、ナナは姉妹であり友達のような存在だったようだ。
わが家では8畳の部屋に三段ベッドを置いて子供部屋にしていた。
高校や大学の受験の時だけはとなりの部屋を勉強部屋として個室を与えた。
後で娘たちから聞いたのだが、個室で受験勉強をしているとき、ひょっこりと現れ、ちょこんと座っているナナの姿に癒されたり、ナナをなで回して気分転換をしたりしていたようだ。もうひと頑張りというときにもナナの存在は大きかったようだ。
娘たちは三人とも大学入学を機にわが家から出た。就職も地元には戻らなかったのでナナに会う機会が少なくなった。しかし、三人とも定期的にナナに会いたくなるようで、比較的まめに帰ってきていた。
猫の寿命は残念ながら人間に比べれば短い。
ナナは、いつの間にか気づかないうちに娘たちの年齢を追い越し、ミセスやboarの年齢までも追い越して2021年12月に虹の橋を渡ってしまった。
動物を育てることは命を預かることなので大変なことはいろいろあるが、動物達からはそれ以上のプレゼントをもらってきたように感じている。
金魚のカン太だけは元気で水槽を独り占めしている。次女が金魚掬いで連れて帰ってきてから18年は経ったと思う。
猫好きの次女は東京で働いているが就職した年に保護猫を引き取り飼い始めた。
クルミちゃんという名前の三毛猫でとても人懐っこい子でboar達夫婦にとって孫のような存在になっている。
そして、その次女が2019年7月に仕事からの帰り道、最寄り駅の近くで寒さに震えていた仔猫2匹を見つけて保護した。
2匹の仔猫は保護猫活動の方に保護を依頼する予定であったが、情が移ってしまったようで三人の世話をしばらくしていたが2匹の仔猫はわが家で引き受けることになった。
そんなわけで2019年からゴマ蔵とミソ吉と名付けられた二人の雄猫がわが家で生活している。
猫との暮らしはナナで終わったわけではなく新たにゴマ蔵とミソ吉という二人の雄猫との暮らしが始まり継続中である。
ゴマ蔵とミソ吉との暮らしについては別の機会に報告したいと思う。
「boarのnoteに来てくれてありがとうございます。最後まで読んでくれた貴方に感謝します。」
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