とってもてやんでい
高校2年生から大学一年生までの3年間、私は妻子持ちと付き合っていた
奥さん公認で。
私は当時から年上好きだった
人生初彼氏は中学3年生の頃付き合った高校2年生の彼氏、そこから現在に至るまで年上としか付き合ったことがない
正直、介護が必要じゃなければ老体でも愛せる
いや、マジで。
妻子持ちの彼とは親友のお父さんが経営するダーツバーで出会った
制服とスクールバッグをロッカーに納めて親友とダーツをする。
薄暗い大人な空気とスクリュードライバーに酔っていたわたしにとってはナンパしてくる男だったら誰でも良かったのかもしれない。
親友に親しげに話しかけてくる男二人組がやって来た、どうやら常連らしく私にも話しかけてきた。
咄嗟に、本名に空耳では聞こえる偽名を使う。
片方はワンピースのドンクリークみてえな顔して、もう片方は犯罪者顔の東方神起のチャンミンみてえな顔をしている。
「お酒奢ってあげるから」
男のこの言葉に、イキリ未成年飲酒初心者はめっぽう弱い
のこのこついてき、丸くて背の高いくろーーーい椅子と机でチャンミン(犯)と連絡先を交換してキスする。
はい、惚れたー
ここから私たちは1ヶ月ほぼ毎日会ってご飯を食べたりしていた
ガスト率が高めだったが奢ってくれて、尚且つ車で送り迎えしてくれる男というだけで、高校生の私にとって気分が高揚していくには十分すぎるのだ。
私の大好きなゴールデンカムイを貸して読ませる。
いまだにそいつの口以外からきいたことないマテリアルパズルなるものを借りて読む
その後ガストで感想を言い合う、そんななんてことない時間が好きを膨張させていった。
いつも通り車で実家の近くまで送ってもらう
暫く流れる沈黙
(犯)付き合ってください。
いいよーーー!!!いいよいいよ!!!!いいよーーーー!!!!!
と、ダブルピースで両津勘吉みてえに了承しようとした瞬間口を開く彼
でも俺、謝らなくちゃいけないことがある
…流れが変わった、まさかお前も偽名を!?
「おれ妻子もちなんだ」
妻子持ちである。
「第二子妊娠中の奥さんがいる…」
第二子妊娠中である。
混乱の中搾り出した一つの返事とは?
私「とりあえず、一週間時間くれない」
ほんっとうにこれしか出てこなかった。その間にテキトーにイケメンと出会って振る準備をしようとしていた。
もちろん了承してくれて、考えに考え続けて3日経った。
彼からのラインの通知が突然忙しなく鳴る。
ごめん、(偽名)と会ってること奥さんにバレた
今時間ある?合わない?
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次回、奥さんに会いに行こう!
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