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読書記録

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読んだ本の記録。
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記事一覧

【読書記録#5】デザインリサーチの教科書-木浦幹雄

概要一般的にデザインとは見た目の美しさのことを指すと認識されているが、グランドデザインやデザイン経営宣言が表すように見た目だけではない「デザイン」に対する注目は近年高まりつつある。 変化し続ける社会においてプロダクトをデザインするには、人々や社会の有り様に十分な配慮が必要となり、そのプロセスにも多くのステークホルダーが関わることになる。 デザインリサーチは、人々の生活を理解し潜在ニーズを発見することで、人々に価値を提供する強力な武器となる。 感想デザインリサーチとは何な

【読書記録#4】「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義-水野学

概要くまもんのキャラクターデザインや中川政七商店のブランディングに携わった水野学氏が慶應義塾大学にて行ったブランディングデザイン講義を編集、再構成したもの。 デザイン専攻をしていない学生を対象とした講義であるため、デザイン視点や考え方を自身の携わったプロジェクトの経験も交えわかりやすく解説している。 感想そのブランドの「らしさ」を見つける手法としてグッドデザインカンパニーで実践しているのが次の方法だそうです。 この「らしさ」を探るなかで大切なのは大衆が聞いてわかるものを見

【読書記録#3】鬼フィードバック~デザイン力はダメ出しで育つ~-前田高志

概要著者の運営するオンラインサロン「前田デザイン室」等でのデザインのフィードバックの実例を書籍にまとめたもの。 感想本書で著者によって返されるフィードバックは一貫しているように思いました。 それは「ターゲットへいかにすれば届けられるデザインになっているかを考え抜いているか」という点。 誰に、何を、どういった場で届けることが想定されるのか、そのためにはどのようなメッセージの打ち出し方がふさわしいのかをデザイナーへ鬼フィードバックしていると読みました。 2例目のバナーなんて

【読書記録#2】デザインの言語化 クライアントの要望にこたえる4つのステップ-こげちゃ丸

概要 『Workship MAGAZINE』にて連載されたデザインの言語化に関するコラムに、加筆修正と書き下ろしを加え書籍化されたもの。 20年以上にわたりデザイナーとして活躍してきた著者こげちゃ丸の経験と知識によって解説される、デザインの言語化のためのスキルや考え方がまとめられている。 感想 普段からデザインに限らず人間の思いつくアイデアって組み合わせだな〜と思っていたのですが既に過去の著名な人が言語化してくれていた。 (恐らく記憶にないどこかでこの言葉を聞いていて心に残

【読書記録#1】勝てるデザイン-前田高志

デザインに関する見識を深めるため最近真面目に読書を始めたので備忘録も兼ねて読書記録を残そうと思います。 概要「勝てるデザイン」とは何なのか、それは表層的な美的センスによって生み出されるものではなく、深層まで考えに考え抜かれた結果デザインされたものである。 任天堂の元デザイナーである著者が若いデザイナーに向け勝てるデザインの思考とその技術を書いたもの。 感想各主張が筆者の体験や経験から基づいて語られるので説得力があった。 ビジネス書を読んでいると、こうすればいいと言われても