New jeans新作EP”How Sweet”は息の長い活動を見据えた、ハードルを下げるための曲だろうか?
さて、New jeans(ニュージーンズ、ニュジ)待望の新曲が出た。EPとしては去年の7月発表の”GET UP”以来なので、ほぼ一年ぶり。
今回はEPという扱いのものの、曲のインスト曲を抜きにしたらなんと2曲しかない。
タイトル曲と”BUBBLE GUM”の2曲だけ。
で、感想。
「ん?」という感じ。
悪くない。決して悪くはないんだけど、
「なんだこれ?」という。
正直、全くキャッチーではない。
新曲は両曲とも世界を席巻したと言ってもいい“Ditto“のようなフックもないし、
タイトル曲”How Sweet”にしてもマイアミベースを基盤にしたと事前情報にはあったけど、同じマイアミベースの”ETA”とは全く印象が違う。
カッコよくない。
本人達はこの新曲をヒップホップと言うが、ヒップホップにしてはフローがイマイチだしビートも効いてないし韻を踏んでるのかもわからない。
これだったらビリーアイリッシュの”LUNCH”の方が100万倍ヒップホップだし上手い。
「私たちの新しい姿に期待して欲しい」
とのことだけど、
「ごめん、昔に戻って!」
と言いたくなるような
“BUBBLE GUM”にしても、チルできるような雰囲気はいいのだけどやはりフックがない。
どちらもこれまでの曲にあった、何回も聞きたくなるような中毒性はないという。
つまりもうはっきり言ってしまうとシングル曲としては
「イマイチ」
なんだけど、ここでなぜこんなイマイチな2曲をリリースしたのか考えた。
で、売れて天狗になった、耳が腐った、というネガティブな予想を抜きにしてポジティブに考えてみたところ、これはあえての「抜き曲」なんじゃないかと思った。
どういうことかというと、1st、2ndEPで文字通り彼女達は世界を席巻するグループになった。
曲のクオリティも高かったし、彼女達の無邪気で自然体、可愛らしいイメージも最高だったと言える。
つまり期待が最高潮に高まっていた。
そこで、その期待に応えるというより、いや単に期待に応えられなかっただけかもだけど、あえてアルバム曲のようなフックのない曲をリリースすることで
New jeansに対する期待や渇望をリセットすることにあるのではないかと。
ここで無理に肩に力を入れまくって、「今が大事な時だから」と鼻息荒くビート効かせて力技で「イケてる曲」風に聴かせようとするよりは、
「私たち、こういうアッサリした曲も出しますよ?」
とあえて気合いを入れずに曲を出した。
当然ながら、リスナーというものは「次はもっといい曲を」と期待するものだ。そうすると「もっともっと」とインフレが起こるわけで、そこには限りがない。
期待はずれなら猛烈に叩かれたりもするわけで。
世の中のブームや消費の速度は勿論速く、音楽業界もまた生き馬の目を抜くようなサバイバルが日々起こっている。
そこに挑戦するというか、
ポップスの主戦場で血生臭く戦うことには興味がない
のかもしれない。
そういうレースには乗りませんよ、リスナーの期待や希望を満たすためだけの馬車馬にはなりたくないですよ、という彼女達やミンヒジンからの「NO」という回答なのかも、と。
いや単に期待に応えられなかっただけかもなんだけど。
あるいは邪推するなら、3rdEP製作時にはかなり親会社のHYBEとミンヒジンが対立しており、そこの納期とかスケジュールへの抵抗とも読み取れるかもしれないが。
ミンヒジンのやる気が失せた可能性もある。
そもそもあの人ロリ◯ン(ほぼ公認)だから20代のニュジには興味を持てなくなる可能性があるんだよね。
僕は年を取っても今の感じは失わないで欲しいというか、やさぐれてくれなきゃいいけどなぁ、とは思ってる。
とにかくアッサリした2曲だな、という印象。
そんなにリピートはしないかな。
次に期待!(ミンヒジンがいて欲しいけどどうだろう)
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