深夜徘徊のすゝめ~祇園~
はじめに
お久しぶりです。この前長らく引き延ばした「免許合宿のはなし」シリーズを終わらせたところ、なにか文を書きたい欲がむくむくと湧いてきました。私は散歩、特に深夜に行われる深夜徘徊が好きなので、今回は深夜徘徊について語りたいと思います。相変わらず読みにくい文章ですが、良ければ暇なときにでも読んでください。
深夜徘徊とは
深夜徘徊とはなんぞやと思われた方もいると思うので、まずは深夜徘徊について説明しようと思う。私は深夜に歩き回ること全般を深夜徘徊と呼んでいる。多くは複数人で連れ立って行われ、目的地がある場合もあれば、これという目的地なしにふらふらと歩き回る場合もある。私が属している複数のコミュニティーにおいては娯楽として浸透している。
祇園
今回は祇園周辺を題材にしてnoteを書こうと思う。祇園は深夜徘徊初心者にとてもおすすめの場所である。わかりやすく京都京都しているし、夜でも明るい。(あと寮から近い。歩いて30分くらい。)
祇園は花街として有名だ。芸舞妓たちが働く京都五花街に属する祇園東と祇園甲部がある。同じ花街と言ってもそれぞれ雰囲気が違うのも面白い。
八坂神社
まずは八坂神社。四条通の正面に建ち、大きな存在感を放っている。一番目立つ西門は階段を少し登った上にあり、この段差が存在することで威厳が増している気がする。段差は実は桃山断層という断層によって形成された。私はこの段差の上から見下ろす四条通りが好きだ。明治時代以前は祇園社と呼ばれ、祇園という地名の由来になったらしい。
この神社の一番のすぐれポイントは夜中も開いていることだ。一日中開いているので深夜徘徊中でも立ち寄れる。夜は閉まっている神社やお寺も多いので、ここはとてもありがたい。しかも夜でも灯りがついているので暗くない。まさに深夜徘徊に適した神社なのだ…!!!
崇徳天皇墓所
東大路通から一本奥に入ると、通りの空気が一変する。バスや自家用車で混雑し観光客が溢れている大通りに対して、奥の通りは比較的静かだ。道は石畳で舗装され、京町屋の外観をしたお茶屋や料理屋、置屋と呼ばれる三業の建物が並びたつ。この通りに存在するのが崇徳天皇御廟だ。そこまで大きくもなく門も開いていないため、ぼーっとしながら歩いていたら見逃してしまうかもしれない。崇徳天皇といえば日本三大怨霊の一人に数えられるほどの怨霊で、畏怖すべき存在なのかもしれないが、墓所へ参ると私は畏怖ではなく少しの緊張感と落ち着きを覚える。崇徳院の和歌「せをはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあわむとぞ思ふ」を知っているからだろうか。意味がどう、というわけではなく、その人が紡いだ言葉を知っていることによって相手が少し身近に感じられる。(後世の人間によりいくらかは手が加えられているだろうが。)
とか言いつつちょっと怖いのでお墓の写真は撮ってません。
縁切り神社
崇徳天皇陵のすぐ横には、全国的にもかなり有名な縁切り神社があり、正式名称を安井金比羅宮と言う。霊験あらたからしいが、効果を実感したことはない。私はひねくれ者なので、「縁くらい自分で切るから見ててくださいね」という類のお願いしかしたことがないからだ。もはやお願いというよりは宣言である。っていうかそもそも縁を切ろうとあまり思わない。
ここも八坂神社と同じく夜でも空いているところが深夜徘徊に適している。風で絵馬がからころいいながら動いている様子は風情がある。本当か?縁切り神社と呼ばれていることから推察される絵馬の内容を考えると風情とか言う前に怖い。怖い怖い言ったが、人通りも少なく落ち着いた雰囲気を纏っているところは好きだ。
縁切り神社とは言うが、鳥居に大きく「悪縁を切り良縁を結ぶ」と書いてあるとおり縁結びの神社でもある。ここは見落とされがちだろう。そこでもやはりひねくれた私は「縁くらい自分で結ぶから見ててくださいね」などという宣言しかしないのだ。
ラブホ街
先ほど載せた縁切り神社の鳥居の画像の中に実は「LOVE」と書かれた看板があるが、気が付いた人はいるだろうか。これはラブホテルの看板だ。この辺りにはラブホ街が広がっている。縁切りで有名な神社の周りに利用者の多くがカップルであろうラブホ街があるというのはなんとも奇妙なものだ。このラブホ街は花街の付帯産業、貸席が以前ここに立地していた名残りらしい。元々存在した夜の街としての機能が横滑りしており、ラブホ街の形成要因を花街転生型と荒野筍生型の二つに分類したいわゆる坂内論文から考えると、花街転生型に分類されよう。
おわりに
読んでくださってありがとうございました。今回は祇園にスポットライトを当てて文章を書きましたが、京都にはここ以外にも深夜徘徊に適した場所がたくさんあります。また時間を見つけて他の場所についても書いてみようと思っているので、その時はぜひ読んでみてください!
いろいろ下手で公開するのが恥ずかしいですが完成させるのが大切だと思うのでこれにて完成とし、公開します。今後なにか直したい箇所がでてきたら編集して直そうと思います。