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地味に留学に持っていけばよかったもの

2023年9月から半年間、物価激高なスイスで留学をしていた。
「留学 持ち物」と検索して出てきた複数のリストを参照しながら支度をしたので、致命的な忘れ物はなかった。(優秀なリストを公開してくれた先人たちに大感謝)以下、地味に欲しかったもの。大多数の人には無意味だろうが、刺さる人がいるかもしれない。

関数電卓

理系学生の必携用具のはずだが、すっかり忘れていた。もちろん現地でも購入可能だが、スイスの高すぎる物価×円安という悪条件のため、恐ろしい金額だった。暗算が得意(4桁同士の加減と3桁同士の乗除は余裕)なので、過去問を解いた感じなんとかなるだろうと踏んで、関数電卓なしで試験に臨んだ。しかし、自然対数の計算が回避できず撃沈。

菜箸

自炊するなら大事。正直食品自体は、ある程度の都市なら、日本食/アジアンスーパーがあり調達可能(もちろん日本に比べればすごい値段するが、単価の低さと期間の短さを考えれば許容範囲だった)なのであまり心配せずともよかった。スイス人の日本食需要は想像以上だった。しかし箸・菜箸需要はなく手に入らなかった。箸はスプーン・フォークでも代替可能だったが、食事よりも繊細な動作が必要な料理には菜箸が欲しかった。

小さいボトル

留学とはあまり関係ない。留学中にヨーロッパ各地を旅行したが、全くもってお金持ちではないので、全てホステルに宿泊して共同キッチンで自炊をした。ヨーロッパで手に入る食材で料理をしようとすると、どうにも油が欲しい。共同キッチンには、備え付け、あるいは誰かが残していった油があるケースもあるが、全てではない(体感だが、半分くらいは油が置いていなかった)。ヨーロッパのスーパーは、日本のような少量売りはしておらず、購入するとなるとそこそこのお金を出して大容量の油を買う他ない。ということで、油を持ち運べるような小さいボトルがずっと欲しかった。この手のボトルは、日本なら百均ですぐに手に入るが、向こうではどうにも見つけられない。

マンガ・アニメの知識

日本人だと自己紹介すると、目を輝かせて好きなアニメやマンガの話をしてくる現地生・留学生や旅先で出会ったヨーロッパの人たち。悪いな、全ての日本人がマンガやアニメを知っていると思ってくれるな。
これは完全に自分の不勉強が原因だが、マンガやアニメに触れさせない幼少期の家庭教育に全く抗うことがなく育ち、井上靖や司馬遼太郎ならいくらでも語れるが、マンガは手塚治虫の歴史漫画としか読んだことがなく、アニメはトトロとポニョと新海誠のここ数作しか見たことがない。詰んだ。
「海外に出て、日本の文化を何も知らない/語れない無教養を恥じる」という話はよく聞くが、この文脈においてもマンガ・アニメは完全に日本人がカバーしておくべきものであると感じた。


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