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僕の英検1級2次試験対策

大前提

巷では一般的とされている、モデルスピーチの丸暗記は個人的には推奨しません。理由としては、

①様々なトピックが登場する可能性があるので、覚えたものがそのまま出てくる保証はない。自分が覚えたものもしくは類似したものが出てくるまで受験し続けるのは時間もお金もかかる。

※それでも頻出のトピックはあるので、ある程度「触れておく」くらいはしておくべきです。ただ、学習の主体を「スピーチの丸暗記」にするのはお勧めしない、ということです。

②そもそもそれなりの長さのスピーチを10個も20個も(実際にはそれ以上だと思います)暗記するのは苦痛(少なくとも僕には無理でした)になりかねない。

③そして、苦労して丸暗記してもインタラクションで苦戦する可能性があり、しかも結果として(仮に合格しても)スピーキング力が向上するとは言い難い。つまり、勉強するモチベーションの向上につながらない(スピーチの丸暗記では合格はできても英会話力は上がらないと自認した上で勉強することになる)。

僕がとった作戦

◎1分でスピーチの構成を考え2分で話すというタスクは僕にとっては至難の業に思えました。よって、スピーチの対策は最低限に済ませ(=6点狙い)、インタラクションで高得点を稼ごうと決めました。

◎最低限を狙うスピーチですので、準備も最低限です。詳しくは以下の通りです。

①使用した教材は意外かもしれませんが、「英検1級最短合格!英作文問題完全制覇」(ジャパンタイムズ)です。これはたいへんな良本と言えます。使用したのはコンテンツブロックたちです。

②とはいえ、コンテンツブロックを覚えるのではなく、自然と体に「馴染ませる」よう、毎日ほぼ全てのコンテンツブロックを眺めていました。家事をしているときや電車の中がうるさいときは音声(倍速)を聴いていました。

③後は当日、トピックの中からコンテンツブロックを使って喋れそうなものがあったら選ぼうと決めていました。ただ、無理にコンテンツブロックを使おうとすると余計に頭が回らなくなってしまいます。これから受験される方はコンテンツブロックだけで戦おうとするのはお勧めしません。もっといい理由が思い浮かべば自分で思いついた理由を使うほうがスラスラ喋れると思います。

④過去問で5題程度、独り言スピーチをして仕上げました。仕上がった、とは言い難い状態でしたが、インタラクションで取ると決めていたので気にしませんでした。必要以上にスピーチにこだわりすぎ、本番で少し失敗した場合に引きずってしまいインタラクションに影響が出るのは勿体無いです。

インタラクションで高得点を取るとは

個人的に2次試験の4項目の中で1番評価される価値があると思うのはインタラクションです。というのも、日常的に1分で思考して2分でスピーチする機会はあまりないですし、文法や発音で点が低くても、インタラクションで高得点が取れれば、会話は成り立つということなので、自分はそれでいいと思っていました。普通に英語で会話ができれば今後も十分という方のみ、ご参考ください。

じゃあどうするか

★スピーチの対策を最低限にした分、ここに時間をかけるイメージです

そもそも「インタラクション」とは何かということからですが、簡単に言えば「応答力+会話の継続力」だと思います。2次試験の対策で意外と手薄になりがちなのが前者の「応答力」だと思います。この「応答力」は言い換えれば「リスニング力」だと思います。僕はこれに関してはCNN EE上級編を聴き込むなど、普段のEEのトレーニングにやや負荷をかけるつもりで取り組んでいました。これから1級2次に挑戦される方は1次試験のリスニングの教材を聴き続けるのがお勧めです。

一方、まだ準1からスタートという方は、1級の2次試験という英検の最終ゴール到達には実はリスニング力も必要だと理解した上で継続的にリスニングの学習を続けて下さい。僕自身、特に英検前にリスニングの勉強をせずに済んだのは昔から続けていたEEのおかげだと思っています。

あとは会話を継続する力はもちろん、自分の言いたいことを英語に置き換える力です。僕はこれを大学時代に「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」「すらすら話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」「おかわり!すらすら話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」(全てベレ出版)をボロボロになるまで繰り返しました。このトレーニングのおかげで、ALTや専門学校のネイティブ講師と英語を話す際に苦労することはほぼなくなりました。amazonのレビューなどで不自然だと指摘されているのも見ますが、不自然だと言われたことはないですし、不自然でも通じればいいので気にしていません

過度に緊張しないで!

英検1級は価値ある素晴らしい資格です。しかし「そんなに難しくない」という声も一部あります。僕はこの言葉にポジティブな意味で賛成です。凝ったスピーチにする必要もないです。ネイティブと英語を楽しく話に行くつもりぐらいに捉えて下さい(僕はそうしました)。面接官は「敵」ではないです。「そこそこのスピーチを一生懸命やって、会話を継続する」だけです。それが難しい、と言えば確かにそうなのですが、とにかく不安になりすぎないでもらいたい、という意図です。背景知識をかなり叩き込むことを推奨する声もありますが、それならその時間をリスニング+瞬間英作文に回したほうがいいと思います。僕自身、本番ではありきたりなことしか言えませんでしたが合格しています。「相手の質問を的確に捉え、とにかく喋り続ける」、これが1番重要だと思います。もちろん、普段のリーディング・リスニング学習などでよく出そうなトピックに触れた場合はしっかりと取り組んでおいて損はないでしょう。

で、結果は?

僕の結果はスピーチ6、文法語彙7、発音7、インタラクション9でした。スピーチは10秒近く余ってしまいました。とりあえず高得点じゃなくても受かればいい、でも(留学せずオンライン英会話などを利用しないで)英会話力を身につけたいと思っていただければご参考ください。もっと凄い方はいくらでもいます。

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