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2か月の独学で中小企業診断士1次試験に1発合格した方法 Part2戦略をたてる

最初にやったこと
最小限の労力で合格するためには、効率の良い勉強方法で点数を上げる必要があります。そこで私は試験勉強を始める前に戦略を立てました。これはどの試験においても必要ですが、今回のように短期間で合格を目指すにはとりわけ重要となります。

最初にやったのはこれらの↓本を買うことです。
テキストや過去問ではなく、汎用的な試験の勉強法が書かれた本を買いました。


これらの本では、さまざまな試験に共通する攻略法が書いてあります。汎用的に書かれているので直結しないものもあり、中小企業診断士試験に合致するものを選んで、取り入れていくことにしました。
特に意識して取り入れたのは
・100点を目指さない
・頻出範囲を重点的にやる
という内容でした。これらは正直当たり前のことですが、何も考えずに勉強を始めると、つい脱線してしまうので注意しました。

本を読み終わり、書いてあることも活かして自分の戦略を立てることにしました。その際に論点として以下のことをあげました。
・何を目指すのか(合格を目指すのか、科目合格を目指すのか)
・自分は今どこにいるのか
・各科目何点で、全体で何点を目指すのか
・いつ始めるか、何時間勉強するか
・どの順番で、どういうスケジュールで勉強するか
・どうやって勉強するか(勉強方法は?)
・上記をやる上で何か制約はあるか

何を目指すのか。

戦略を立てるにあたり、まずは目的地を決める必要があります。やはり試験を受ける以上合格という結果を目指すのが一番わかりやすく、知識を増やすことが勉強する目的の1つではありますが、合格した方が自信になりますし、多少の箔が付くので仕事がしやすくなる面もあります。

そうして合格を目指すわけですが、私は最悪今年合格しなくてもよいとも考えてました。最低でも2-3個は科目合格したい、というかそれくらいは当然できるとも考えてました。科目合格することでその科目については自信がつきますし、来年以降勉強する負担が減ります。
ただ一方で得意科目だけ合格すると来年は苦手科目だけで平均60点以上とらないといけないのは気になる点ではありましたが、免除せずに再受験することもできるので、試験が終わってから考えることにしました。

また上述の通りあまり勉強時間をかけたくないと考えていたので、例えば1,000時間かけて全科目受かるよりも、100時間で2-3科目受かる方がよいと思っていました。

合格基準について

1次試験の合格基準は明確に決まっており、正解と配点も公開されています。合格基準は以下の2つです。

①全科目平均が60点以上
②40点未満の科目がないこと

また1次試験不合格でも、60点以上を得点した科目は科目合格となり、再来年まで免除ができます(免除せずに受験することも可能です)。

また資格保有者は免除できる資格があります。例えば公認会計士は財務・会計を、弁護士は経営法務を免除することができます。

私は免除できる科目がなく、7科目全てを受験しました。一時期経営情報システムの免除になる資格試験を事前に受けて、科目数を減らそうとも考えましたが、その資格試験の難易度が高く断念しました。

つまり私にとっては総点数で7科目*60点=420点を取り、足切りとなる40点未満の科目をなくすことが合格基準でした。

自分は今どこにいるのか

目的地に向かうにあたり、自分の現在地を知る必要があります。現在地がわからないで闇雲に進むと、目的地にたどりつけないか大幅に時間をロスしてしまいます。

現在地=勉強前の実力であり、昨年10月に解いたR2の過去問の結果をもとに考えました。点数は以下の通りでした。カッコ内は合格の基準である60点との差です。

経済学・経済政策:48(+12)、財務・会計:28(+32)、
企業経営理論:58(+2)、運営管理:54(+6)、経営法務:44(+16)、
経営情報システム:60(+0)、中小企業経営・政策:36(+14)
合計:324(+96)

これが他の人と比較して高いのか、低いのかはわかりませんが、少なくとも合計で100点近くあげる必要があり、また財務・会計と中小企業経営・政策は足切りを回避する必要がありました。

なお点数以外に、各科目に対して抱いた印象は以下の通りでした。企業経営理論、運営管理、経営情報システムは自分が持っている知識・経験に関わる内容が多く、少し勉強すれば60点はとれそうな印象でした。

経済学・経済政策と経営法務は点数こそ近しいものの全く違う印象で、経済学はグラフや用語の意味を理解すれば一気に点数が上がりそうなのに対し、経営法務はわからない用語や概念が多く、道のりが長くなりそうでした。

財務・会計はわかる問題が全くなく、正解したものも全部勘でといたものであり、最も勉強しないといけない分野だと思いました。

中小企業経営・政策は統計データを暗記する内容で、知識が全くないので丸暗記する必要があり、逆にいうと直前に丸暗記すれば点数はとれる可能性があると思いました。ただ内容的に興味をもてなそうなものではありました。

これが自分の現在地であり、合格までの差分がある程度見えました。これをもとにいつ・どういう順番で勉強するのかを検討しました。

いつ勉強を始めるのか?何時間勉強するか?

目的地と現在地の差分を埋めるために、勉強をしていく必要があります。

どのくらい勉強すれば合格できる水準に達するのか、その推定をして計画を立てる必要があります。確実に合格できる水準は目指してなかったのですが、最低でも5割以上、できれば7割くらいの確率で合格できるようにしたいと考えてました。しかし私にとって今回が初めての試験のため、何時間勉強すればそのレベルに達するのか、という明確な基準はありませんでした。

そこで先行事例を参考に計画を立てました。私の知人で令和3年に受験し、合計300時間程度の勉強で受かった方がいます。3ヶ月間、毎日3時間勉強したとのことでした。私もこの知人を参考に3ヶ月前から始めるつもりでしたが、最終的には2ヶ月前にしました。
理由は記憶との関係です。勉強前に読んだ本によると試験直前の2ヶ月間が記憶のゴールデンタイムだと言われており、この間に覚えたことは試験まで忘れにくいとのことでした。

それなら2ヶ月前から始めればいいんじゃないか?そうすれば記憶のロスがなく、最大効率で勉強が進むと考えました。また私は過去の受験や資格試験なども短期集中型で乗り切ってきたので、この方法が自分に合っていると考えました。

総勉強時間は特に決めてませんでしたが、平日は1時間、休日は予定がなければ3−4時間くらいになる想定で、2ヶ月だと最大で100時間程度となる計算でした。

これが十分な時間かどうかは、わかりませんでしたが、逆に2ヶ月で合格できるためにはどうすればよいか、という思考でスケジュールや勉強方法を検討しました。

ちなみにこの記事を書いているときに、件の本を読み返して気づいたのですが、本に書いてあったゴールデンタイムは2ヶ月前ではなく2週間前でした。2ヶ月前に勉強したことは途中で復習しないと忘れてしまう、との記載であり完全な自分の読み違えでした(汗)。この勘違いにより2ヶ月で合格できたので、怪我の功名と言えるかもしれません。

具体的なスケジュールをたてる

勉強開始日は試験まで約2ヶ月=ちょうど9週間前の6月4日にしました。
基本的には全科目60点以上を目指し勉強しながらも、苦手3科目は50~60点、残り4科目を60~70点で合格できれば良いと考えてました。
試験は7科目なので1科目1週間を目安に以下のようにスケジュールをたてました。


基本的には苦手な順に勉強し、6月中は3科目を重点的に勉強し仕上げる。月末にバッファを設け、順調にいったら復習期間にあてることを考えました。特に苦手2科目は土日を3日ずつ注ぎ込むことで勉強時間を確保しました。
苦手科目から勉強した理由は、仮に予定より時間かかっても計画の立て直しができるからでした。また勉強し始めでもっともやる気がある時期なので、その勢いで乗り切ることを考えました。

7月は得意3科目をまず勉強し、その後暗記科目である中小企業経営・政策、最後の1週間は全体の復習といった感じでスケジュールをたてました。

このように事前に大まかなスケジュールを立て、勉強の進捗をみながら微調整していく形で進めていきました。


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