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日経平均市場最高値

本日の朝刊の見出しは各社共通「日経平均の過去最高値」を伝える記事が
1面の見出しに踊っている。
一応、ファイナンシャルプランナーの資格だけは持って、自分で小さく株
もやっているので情報をまとめてみたい。
バブルなのかバブルじゃないのか・・・。
その議論はさておき、
1989年12月29日と
2024年2月22日の何が違うのかをまとめてみたい。

違い①「上位10社の顔ぶれ」


1989年12月29日
1位  NTT     時価総額約23兆  →現在は時価総額約16兆
2位  日本興業銀行 時価総額約15兆  →現在は「みずほ銀行」
3位  住友銀行   時価総額約10兆  →現在は「三井住友銀行」
4位  富士銀行   時価総額約10兆  →現在は「みずほ銀行」
5位  第一勧業銀行 時価総額約9兆   →現在は「みずほ銀行」
6位  三菱銀行   時価総額約9兆   →現在は「三菱UFJ銀行」
7位  東京電力   時価総額約8兆   →現在は時価総額約1兆円
8位  三和銀行   時価総額約8兆   →現在は「三菱UFJ銀行」
9位  トヨタ自動車 時価総額約8兆   →現在は時価総額約57兆
10位 野村證券   時価総額約7兆   →現在は時価総額約3兆

1989年12月29日の最高値の際の時価総額トップ10は以上のような
顔ぶれである。
当時は銀行が多くを占めている。その銀行は合併を繰り返して数は少なくなった。
当時のトップ10に入っていて残っている企業は、NTTとトヨタ自動車だけ
である。

2024年2月22日
1位  トヨタ自動車      時価総額約57兆  
2位  三菱UFJフィナンシャルG   時価総額約18兆  
3位  東京エレクトロン    時価総額約17兆  
4位  キーエンス       時価総額約17兆  
5位  ソニーグループ     時価総額約17兆   
6位  NTT            時価総額約16兆  
7位  ファーストリテーリング 時価総額約14兆   
8位  三菱商事        時価総額約14兆  
9位  ソフトバンクグループ  時価総額約13兆   
10位 信越化学工業      時価総額約13兆 

一方で近年は様々なジャンルの会社がランクインしている。
しかも、グローバルに活躍する会社が多く入る。

  

違い② 東京証券取引所の時価総額


1989年12月29日
東京証券取引所の時価総額合計(1部・2部)
約611兆円

2024年1月31日
東京証券取引所の時価総額合計(プライム・スタンダード・グロース)
約931兆円

日経平均株価は最高値を超えたと騒いでいるが、東京証券取引所に上場
している会社の時価総額合計は611兆円から931兆円(1月末でも)
へと150%も伸長している
ことがわかる。
実は確実に日本企業の価値は上昇しているのである。

しかし、アメリカは1989年の時価総額約3兆ドルから2020年の
時点ですでに12倍となる40兆ドルに成長した。

日本が30年で1.5倍の成長
米国が30年で12倍の成長
と比べるとやはり日本企業の成長は相対的には低い。


日経平均株価とは


馴染みのない人は知らない人も多いが、日経平均株価に採用されている会社
は毎年入換られている

(厳密の言うと30年前と銘柄が違うので単純比較は出来ない。よって様々な数値のルールを持って連続性を持つように工夫されている)
日経平均株価とは、東京証券取引所プライム市場に上場している1655社の中から225社を選んで示した数値である。

日経平均株価の採用と除外(2023年9月)


日経平均株価 株式分割

まとめ


以上のことから、日本の株価や経済の状況について日経平均株価という
指標のみで知った気になるのは危険である。
確かに、日経平均株価が市場最高値になったのは凄いが、時価総額が
1.5倍になっているのなら特に驚くことではないかもしれない。
これから株価について、様々な専門家の話が出てくると思うが、冷静に
客観情報を自分なりに分析する必要があると思う。
これから、日本が成長するのかどうか。
これからも注意深く見ていく必要がある。

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