見出し画像

本日の日記【ほんき#38 動作化って?】


低学年の担任になってから授業で困ったことがたくさんあった中で、ベテランの先生から言われたことが「字面だけ追っていてもダメだよ。」と。
ただ、高学年の担任をする中で筆者の考えたいことは?とか要約してみよう。とか物語の主題は?とか前後の文から主人公の気持ちに迫ろうとか、字を読んで考えることが当たり前だと思っていました。

ただ、『はなのみち』『おおきなかぶ』『くちばし』などを教える中で、たしかに字だけ追っていても全くダメだと感じました。

それまでは、読んで座って考えて、友達と交流してより良い最適解を見つけることが当たり前だった自分にとってはもう何が何だかでしたが、ところどころに取り入れることによって最近少しだけ見えてきたことがあります。それを今日は言語化してみたいと思います。


動作化とは登場人物になりきっ て同化し,その心情
を深く理解する学習活動である。 換言すると,登場人物の言動を自らの身体を通して追体験し,湧き上がる感情を確認する作業をしている。

要するに、文字を読んでそれを実際に体を動かしてやってみる。すると、より学習が深まったり、その言葉がよりわかったりすることができるということだと思います。

最近自分は国語や音楽、道徳など、たくさんの場面で動作化を取り入れています。
例えば、国語『どうぶつの赤ちゃん』では、生まれたばかりのライオンとしまうまを比べながら読んでいます。目、耳を閉じた状態で出てくるライオンの赤ちゃんに対して、目は開いて耳もぴんと立っているしまうまの赤ちゃん。これを実際に体を使って表させます。
「ライオンの赤ちゃんになりきってみよう。目と耳を閉じて。」と言うと子どもたちは目と耳を閉じます。そして「うわー真っ暗」「あんまり聞こえないねー。」「ライオンの赤ちゃんははじめ何も見えないんだね。」などなど
「次はしまうまの赤ちゃんになりきります。目を開けて耳をピンと立てます」と言うと、子どもたちは手を耳にしてしまうまになります。
そこで「ピンとはどう言うこと?」と聞くと、手のひらをピンと立てます。「ライオンの赤ちゃんとは全然違う。」などと言っていました。字を追うだけより、違いが明確にわかったり、体感できたりするんだなと感じました。

音楽『はる なつ あき ふゆ』という曲の歌い方を考えました。そこでも「ちょうちょになってみよう。どんな動きかな?」「くじらになってざぶんと海に飛び込んでみよう」とか言うと、子どもは楽しそうに真似をします。「ちょうちょってどんな感じ?」と聞くと「ふわふわ」「ゆっくりな感じ」とか歌い方のヒントとなるようなことを言ってくれます。ちなみにくじらは「元気よく」「大きく」とか言っていました。

道徳でも主人公になりきって掃除をしてみたり、生活科では朝顔になりきってみたり、しました。

正直これが本当に合っているかどうかはわかりませんが、自分が試してきた中で低学年の子どもたちの学習には有効だなと思います。もっと意図的に使い、学習を深められる手立てになればいいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?