ヒルズは嫌い

麻布台ヒルズがオープンした、らしい。あの辺にアルゼンチン大使館があり10数年前に仕事で行ったことがある。ゆったりとした都会の一等地で何やら大開発を待っているような雰囲気はその頃からあった。きっと森ビルと地権者との交渉が進んでいたのだろう。六本木ヒルズがオープンした時は正直がっかりした。メタボの巨大ビルというだけでなんのセンスも感じなかった。その上、成金が競って集まる品のない場所というイメージだ。ゴールドマンサックスとの打ち合わせで数回訪れたけれど仕事を離れて行きたいとは思わなかった。なんとかヒルズは皆高層だ。単に高層だけでなく経済的弱者を撥ねつけるような威圧感がある。都会の真ん中に無理やり作ったことで地下の車寄せや駐車場も複雑怪奇で分かりにくい。お抱え運転手付きの人には関係ないだろうが。森ビルは東京の国際性を高める努力を自分たちがやっていると自負しているらしい。とんだ勘違いだ。世界的デザイナーを起用すれば国際性を高められるわけではない。今、東京に求められているのは一般的な意味での国際性ではなく日本的な街作りだと思う。なんとかヒルズではなく、自由が丘、桜ケ丘、緑が丘といった「丘の街」の方が個人的には好きだ。

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