数島大陸vs那須川龍心についての雑文
11月23日に後楽園ホールで開催されるRISE183のメインイベント「RISEフライ級タイトルマッチ 数島大陸vs那須川龍心」について心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくってみました。
ほぼ暴言と戯言です。
悪しからず。
正反対の2人
那須川龍心のデビュー戦はCygames presents RISE ELDORADO 2022
しかもオープニングファイトではなくて、本戦第1試合。
2戦目はなんとTHE MATCH 2022
昨年の大晦日にはRIZIN.45にもMMAながら出場しています。
龍心のキック戦績12戦の内
後楽園ホールでの試合が3
大田区総合体育館が2
両国国技館が2
代々木競技場 第一体育館が1
東京ドームが1
東京体育館が1
大阪・エディオンアリーナ大阪 第一競技場が1
横浜BUNTAIが1
試合内容で特にインパクトのある結果を残せていないのに、デビューしてからのこの一連の流れは、優遇と言わずして何を優遇と言うんでしょうかって感じですね。
ただ龍心がごり押しされることはとてもよく理解できます。
団体としても正しい選択だと思うし、ごり押しすべきだとも思う。
僕が長年カットしてもらっている美容師さんは格闘技のことは一切わからなくて、朝倉未来のことも知らなかったんですけれど、龍心のことは知っていました(もちろん天心のことは知っている)
有吉ゼミを見ていたからだそうです。
龍心君って言ってました。龍心君って。
今の国内キック界にはいないでしょ。こういった認知のされ方している選手。
先日、有吉ゼミに出演していた玖村将史が修平と一緒に兄弟で定期的に出演すれば人気も知名度も上がりそうですけどね。
2024年のRISEのYouTube再生回数ベスト3は
1位 与座優貴vs中村寛 21万回
1位 塚本望夢vs那須川龍心 21万回
3位 松本天志vs那須川龍心 20万回
です。
与座vs中村は対抗戦かつ金的事件のあった試合だということを鑑みると、那須川龍心は数字を持っている選手と言えるでしょう。
一方、王者数島大陸。
RISEナンバーシリーズに初出場したのはデビューして5戦目のことです(RISE151)
元々、新設されたフライ級での「竜哉・エイワスポーツジムvs薩摩3373」が決定していたのですが、薩摩が練習中に怪我をしてしまい欠場。
数島は急遽の代打出場でした。
結果は、大方の予想を覆してのドロー(様々な見方がある判定)
数島の評価は一気に上がります。
そして、デビューして8戦目にしてワールドシリーズに出場します(Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA2)
ですがこのときもまた代打でした。
当時、同門だった有井渚海が怪我で欠場したことによっての代打出場。
数島は2階級上の選手からKO勝利を飾ります。
この試合の結果が評価されたのかどうかはわかりませんが、ここから数島はRISEのレギュラーメンバーになります。
龍心がRISE大学にエスカレーター式で進学出来たのに比べて、数島は地方の高校からの受験組です。
それも、ひと1人が何とか通ることの出来る細い路地を抜けて辿り着いた結果です。
当然、数島は龍心に対して言う資格はあります。
何故なら、数島大陸が那須川天心の弟だったら、もっと早くに(しかももう少し楽に)王者になってた可能性が高いし、那須川龍心が数島の立場だったとしたら、王座挑戦どころかRISEに出場出来ているかもわからないからです。
ただ数島の面白かったのは龍心本人だけでなく、RISEに対して不満をぶちまけたことです。
僕はこの数島の仕掛けには一定の評価をしています。
今回のタイトルマッチに一つのテーマが出来たし、RISEファン内での対立の構造も生まれました。
余計なお世話でいくつか言わせてもらうと、YA-MANの「FIGHTCLUBに来ないか」に対しての反応がそこはそうじゃないのになあってのと、切り上げ時をもう少し早くすれば良かったかなてのがありますね。
王者からの苦言がただの愚痴みたいになってしまった感がちょっとある。
それと一番大事なのは、龍心からは奪えないよってこと。
負ければ奪われるけども、勝っても奪うことは出来ない。
今回はそういった戦いだよってことですかね。
TEPPEN判定
「天心がRISEの屋台骨だった時代はともかく、今RISEがTEPPENジムだけを優遇する理由はない」
的なポストを以前見かけました。
このポストをした方を非難するつもりは別にないんですけど、この方はRISEにおけるTEPPENジムの貢献度を舐めていると思います。
RISEがどれだけTEPPENに支えられているか。TEPPENのお陰でどれだけのカードを組むことが出来ているかがわかってないなあと。
これは僕の主観だけれど、TEPPEN側の選手が下馬評的に厳しそうなカードでもがんがん受けているイメージがあります。そもそも那須川会長が不利とかいう理由で(怪我とか抜きに)断っている感じが全くないです。
このことには大いにRISEは助かっているでしょう。
K-1におけるK-1ジムや、SBにおけるシーザージム、KOにおけるクロスポイントに比べると、失礼ながらTARGETはそこまで選手層が厚くありません。実質RISEジムの役割を果たしているのがTEPPENじゃないでしょうかね。
だからTEPPEN判定があるとは言っているわけではないです。忖度をすることがないとは断言できないくらい、天心がボクシング転向した後もTEPPENジムのRISEにおける影響力って半端ないってことです。
TEPPEN判定というより、そもそもRISEのジャッジがよくわからないことがあります。
志朗vs田丸辰は4Rまでジャッジ3名とも40-40だったのに、
塚本望夢vs那須川龍心は 28‐29、30‐29、29‐28と2人のジャッジが振り分けています。
僕が判定に関して人気選手よりについたときに嫌だなと思うのは、後に歴史修正が行われることです。
僕は謎ジャッジがあった試合は、クソ判定とシールを貼られた心のキャビネットにいつもしまっています。
ちょっと話が逸れますが、武居由樹vs比嘉大吾は僕は比嘉が勝ったと思いました。確か2,3P差だった記憶。
ただ微妙なRが結構あって、そのRが全て武居につくと武居の勝ちもあるので納得はしていました。
国内キックだとドローラウンドがあるので、微妙な場合は2パターン考えます。Aの勝ちもしくはドローもあるかもとか。
それを越えてきてBの勝ちになった場合はキャビネットに行きます。
最近だと天心vsロッタンは天心の勝ちで問題なかったみたいな論調になっている気がします。当時リアタイした人達からしたら、そんな簡単に結論づけることが出来る試合じゃなかっただろうって感じなんですけどね。天心ファンの僕からしても。
塚本望夢vs那須川龍心も龍心の方が打撃を当てていたみたいな論調になってきていて怖いなと思っています。
これも天心の言うところの多数決格闘技な気がするんですけどね。
なので、数島の仕掛けでもう一つ評価をしているのはジャッジに対して牽制したことです。
それと那須川天心がリングサイドで、第二のセコンドをします。
ジャッジはこの英雄の良く通る大声にも影響を受ける可能性がないとも言い切れないので、そのことに関してもチクりと発言していたのは良かったと思いました。
那須川天心の弟という肩書
僕はもっと早くにチケットが完売すると思っていました。
正直、思ったより売れてないなあって感じ。立見席も出るのかなと当初思ってました。
※11月21日現在、SRS、RS、A席は完売。S席が残り僅かの状態。
あそこまで優遇されているのなら、チケットは完売させて欲しかったですね。
那須川天心の弟という重圧を乗り越えて龍心は・・・的な意見をちょいちょい見かけますが、正直僕にはあまりよく理解できません。
スポーツ界や芸能界にそんな人達ゴロゴロいるし、そもそも実社会だってある。
誰々の息子、娘、兄、姉、妹、弟って比較されることなんていくらでもある。それこそ星の数だけある。
そしてその比較される場所を選んだのは自分なわけだしね。
特にキックボクシングというまだ確立されていない(永久に確立されないかもしれないけど)ジャンルの中では那須川天心の弟ということで受ける重圧よりも、与えられる特典の方が圧倒的に大きい。
ところで那須川龍心の代表作ってなんですか?
那須川天心の弟っていう肩書を取っ払ったとして、代表作になり得る試合ってこれまであります?
龍心を応援している人達以外に印象に残った試合ってないでしょ。
現RISE王者は全員代表曲を持っています。すぐに思い浮かぶやつ。
上位ランカーもヒット曲を持っている選手が多いです。
僕は以前から、キックボクサーに関して、KO率だけでなくダウン奪取率を出して欲しいと思っていました。
例えば、小林愛理奈や政所仁はKO率でいったらそれほどではないですが、ダウン奪取率でいったら高い数字になると思います。
特にこの2人はダウンをしていない(滅多にしない)選手からダウンを奪っているので更に評価されていいかなと。
龍心はこれまでにまともなダウンを奪ったことがないです(あからさまなシン・ジョンミンは除く)
なので今回龍心が勝つなら数島からダウンを奪って欲しいなと思っています。数島は決して打たれ強い選手ではないので可能性は大いにある。
一馬さんが予想で言っていた、判定2-1とかはマジで勘弁して欲しい。
数島が龍心だけでなく、那須川家、RISE、ABEMAと戦うのなら、
龍心は龍心を応援している人達以外全員と戦って欲しい。
そしてこのタイトルマッチが龍心の代表作となって、王者になった後の試合が次々に代表作になるようにして欲しい。
先月敗れてはしまいましたが、第5代RISEフェザー級王者だった門口佳佑がそうだったように。
王者として
月並みですが、防衛してからが真の王者だと思っています。
そして、ここまで発言した以上、当然数島には試合内容が問われます。
・大﨑一貴vs政所仁
・大﨑孔稀vs大森隆之介
・門口佳佑vs安本晴翔
KO決着ではなかったものの全てベストバウトでした。
12月に行われるRISE184
この2試合がベストバウトになる可能性は極めて高いです。
これまでフライ級のタイトルマッチは2試合ありましたが、他のタイトルマッチと比べると僕はお腹いっぱいにはなりませんでした。
ちょっと物足りない(僕的にはね)
なので、数島は、龍心、那須川家、RISE、ABEMA以外に、他の王者達とも戦わなければいけないと思います。
その上で圧倒的に勝たなければいけない。
おまけ
今回、個人的にはかなりいいカードが揃っていると思っています。
1試合目からランカーのカードだし、登島優音vsワン・チンロンが2試合目ってのも他の興行じゃ考えられない。
一番楽しみな試合は↑
(了)