第三者

2024/01/30

こんちゃ。

今日は高校野球部の同期からふいに電話がかかってきた。この前帰省したときそいつはまだ留学中で会えなかったので、声を聞いて話したのは結構久しぶりだった。

ずっとふざけてて明るくひょうきんな奴なのだが電話越しの声はどこか悲しげな波長を含んでいて、外にいるのか周りの雑音がやけに大きく聞こえた。いろんな挨拶より先に「どうした?なんかあった?」が口から出ていた。

話を要約すると、留学先で一目惚れした相手に積極的にアプローチをしたものの、勉強や遠距離を理由に付き合えずに帰国してしまった、それをかなり引きずってしまっている、という旨であった。

話を聞いて真っ先に出た感想は、「ついにこの時が来たか」であった。


以前も少し触れたが、私はちょうど一年前(ロードみたいに言うな)くらいに2年半付き合った彼女に振られた。留学先で好きな人ができただとか。
正直めちゃくちゃ引きずった。(「っている」が正しい表現なのかもしれないが、強がっておくことにする)
その時よく考えていたのは、「自分が第三者で同様の相談をされたらどうするか」であった。間違いなく、「新しい恋をするして忘れよ」とか、「時間が解決してくれるよ」とか言うのだろうなと思っていた。でもそんなことは自分が1番分かっていて、それでも忘れられないから引きずっているのである。


というわけで本当に第三者として話を聴く側になる時が来たのか、と思った。正直なんて言うのがいいのか分からなかった。自分と心境が同じすぎて、どんな言葉をかけても立ち直れるわけではないことを知っていた。

そいつは恋愛経験は割とあるのだが(イケメンなので)、自分からアプローチしたのは初めてだったらしい。なるほどねぇ。
私も初めてまともに付き合った彼女だったのだが、同時に異性にここまで心を開いたのも初めてだった。

その相手に、「あなたは何も悪くないけどもう会えない」なんて言われ、すぐ留学先の人と付き合ったなんて聞いてしまったら、もう心を開くのは怖いと思ってしまった。

相談してきたやつも全く同じことを言っていた。忘れようと思って他の人と恋愛しようにも、自分から行くのが怖いと思ってしまうと。
相手と仲良くなるには自己開示は必要不可欠であり、その結果次第では心に相当なダメージを負う。引きずるのも当然の話だ。

どうしたもんかいのぉ。

でも同時に孤独になったと思った自分に残されたものにも気付けた。自分の話をいくらでも聞いてくれる友人はたくさんいた。真面目に生きてきてよかったとさえ思った。

自分にとっては相談してきたそいつもその1人である。追い縋っても届かない奴より、近くにいてくれる奴を大事にしよう。そう言おうとも思ったが、自分で気付くのが大事かもな、という謎の感情に抑えられてやめた。

あと、こうやって第三者になると冷静に見えてくるものもあるかもな、とも思った。そういう意味でこうして自分の考えを文字に起こしてみるというのは案外いいのかもしれない。
っていうのも言おうとしたけど、さすがにこれ書いてるの知り合いには見られたくないなぁと思ったのでギリギリでやめた。


でもこのままじゃ彼女できへん。独身まっしぐら。


漫才の相方に続いて彼女も募集します。

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