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ポピュラー音楽理論その7

コード進行の王道パターン


これまで紹介してきたコード理論のおさらいとして、よく使われる王道のコード進行をいくつか紹介していきます。keyはメジャー、マイナーともに全てCです。


1.メジャーの循環進行


まずは一番基本的なT→Do→Tという進行があります。


これをⅡⅤに分割したものがこの進行です。

ここではどのコードも完全5度の音を省略(omit)しています。5度はこれらのコード機能に影響を及ぼさないのと、鳴らす音が多すぎてサウンドが重くなってしまうため、省略されることがよくあります。

また全てのコードに♮9thというテンションを付加しています。テンションの定義として「コードの調的機能を崩さない音」というのがありましたね。

例えばCM7にとっての11thはFという音で、これを付加するとサブドミナントの機能が生まれてしまいます。またコードトーンの長3度Eという音と半音でぶつかってサウンドが濁ってしまいます。

逆にDm7にとっての11thはGで、調的機能やサウンドを壊しません。なのでここではDm7(11)も可能です。

ここにSDへの5度進行となるT代理のⅥm7を前に置き、さらにⅡm7にかかるSecDとするとこうなります。

通常Ⅵ7まで分割することはあまりないですね。この進行はG7というドミナントから、最初のCM7というトニックに戻ってずっと繰り返すことができます。これを循環進行といい、ジャズからポップスまであらゆる音楽に見られる王道の進行です。

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