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バストダーツをアームホールに逃した時の身巾の変化

★お知らせ★
このシリーズの記事を投稿してから3年が経ちますが、私のnoteでは常に一番多いアクセスを頂いています。
バストダーツをアームホールに逃した際の身頃バランスやそれに伴うアームホールの描き方等に、時代をこえて関心が高い様子を感じています。
このシリーズを更に詳しく完全版としてStudio di Feliceではレッスン用に作成しましたテキスト販売を不定期に行っています。
直近のお申込み受付は2024年5月15日(水)〜31(金)となっています。
タイトル「バストダーツをアームホールに逃す操作方法〜身頃続きの袖へのプロローグ〜」に加えて続編の「身頃続きの袖へのアプローチ」の同時販売となります。
各種製図方式、ドレイピングから求められた「原型」からでも応用可能となります様に、パターンのもつ「傾向と法則」そしてそれらが導き出された「プロセス」の全てを書き記してあります。
「傾向と法則」を用いることは、パタンメイキングの時間短縮・高い再現性となります。
お申し込みはStudio di Feliceホームページ専用フォームからとなりますので、ご希望の方は上記受付期間中に是非お申し込み下さい。
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こんにちは。

オンラインパタンメイキングレッスン
「Studio di Felice」主宰の坂元です。レディスパタンメイキングにおいてバストダーツの存在は洋服を立体的に表現するには無くてはならない存在ですが、バストダーツには色々な扱いが有り、縫い目や切り替えに組み込んでダーツとして残す場合は比較的扱いはそう難しくないと思います。

しかし、時にバストダーツを縫い目として残さず「バストダーツをアームホールに逃す」ような場合、たちまちその扱いは少々厄介なことになり、上手く操作をしないとアームホールが浮いてしまい、落ち着きが悪く、また袖付も綺麗にいかない場合が有ります。

アームホールにバストダーツを逃す場合「身巾を出す」操作が必要と言うのを耳にした事は無いでしょうか。

では、何故身巾を出す必要が有るのでしょうか?私なりの解釈をまとまてみました。

先ず、バストの形状を円錐形の概念として考えてみることにします。写真は円からバストダーツ分量を原型で90度として、1/3アームホールに逃す、2/3アームホールに逃すとの3通りを表しています(ここでの角度は概念として、実際のバストダーツ分量よりも大袈裟に多く表現しています)

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次に、それぞれを円錐形に組み立てた形状と、違いを確認してみます。

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バストダーツを緩める分量が増えるにつれ、バストの高さが低く変化する事がわかりました。これを円錐の頂点(バストポイント)を合わせて重ねてみます。

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こうして重ねて見てみると、同じ半径での円錐ですが、バストダーツを緩めると原型バストダーツ分量の円錐の底辺からそれぞれが離れて行く事が読み取れ、平面に近づいて行くことが理解できました。次にそれぞれの円錐の頂点(バストポイント)と一面を揃え、その揃えた面を前身頃前中心側として人体(バスト)を上から見た状態に見立ててみる。

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すると、バストダーツをアームホールに逃す事により、脇面の方向が変化し、脇線から離れた分が寸法不足になる事が解りました。もしこの状態で脇で不足した寸法を補わずに脇身頃端を脇線に近づけるとその円錐の形は保たれずに歪みが生ずる事がイメージ出来ます。

バストダーツ分量をアームホールに逃すと言う事は、脇見頃の面の方向が変化すると言う事と、脇線に対しての寸法が不足すると言う2つの要素が変化する事から、フォルムを崩さずにバストダーツ分量をアームホールに逃す為には、アームホールにダーツを逃す分量に応じて身巾を補う調整を必要とする事がわかりました。

次回はバストダーツ分量をアームホールに逃す分量に応じた脇で身巾を補う分量の目安をまとめたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

また、何かリクエストが有りましたら是非コメントをお寄せ下さい。

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