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2番目のガン/食道がん その1〈 発見 〉

胃癌じゃないの?

私は、現在までに5か所の食道癌が見つかり、治療をしてきました。初めに食道癌が見つかったのは、中核病院での大腸癌手術から2年後の内視鏡カメラ検査の予約をする際、先生に「何年も胃カメラ検査をしていないんです。」とついでに言ってみたのです。「じゃぁ」ということで、先に胃カメラ、そして一週間後に大腸内視鏡の検査をすることになりました。検査の日私は、看護師にこれまたついでに「ぐっすり寝て、起きないぐらいの睡眠薬を使ってください!」と言いました。すると先生と相談したのでしょうか、点滴をして、治療室に入り、ベッドに寝て筋肉注射を肩にして、マウスピースをつけて…その後は覚えていませんでした。約1時間ほど熟睡して目覚めると、先生から「来週、大腸の検査が終わって一緒に説明しましょう。」ということでその日はそのまま帰りました。痛くも苦しくもなく楽に検査が受けられました。検査前にしっかり自分の意見を伝えることが大事だと思いました。一週間後、大腸の内視鏡検査をしました。

【愁然】という言葉を知りました

胃カメラの時と同じようにぐっすり寝ての大腸内視鏡カメラ検査でした。(下剤など検査準備等の話はここでは省きます)目覚めると、病室のベッドでした。病院によって違うのですが、この病院では、大腸内視鏡検査の際にポリープが見つかりその場で切除をした場合、そのポリープの大きさにもよりますが、止血のため一泊二日程の入院が前提になっていました。私はこの時、大腸に小豆大程のポリープが見つかり入院になりました。(昨年の大腸癌の手術後の経過は良好)病室で寝ていると消化器内科の先生が来ました。そして私に「大腸は問題ないんだけど、食道がちょっと怪んだけど、もちろんここでもちゃんと検査できるんだけど、大学病院でもう一度ちゃんと診てもらいましょう。」という胃カメラの検査結果でした。私はびっくりしました。呆然としました。何の症状もなかったのに。正直『何で食道なの?もしかして食道癌!?胃癌になるんだったらわかるんだけど・・・!?』と思いました。私は若い頃から相当、お酒を飲んでいました。しかも毎日。酒の肴は〈仕事の話〉ばかりでろくに食べずにいわゆる〈空酒〉でした。だから食道に疾患とは意外でした。私は『今年も、もしかして・・・』という気持ちで、画像とカルテと紹介状を持って、しかも今度は大学病院に行くことになりました。〈愁然〉という言葉がピッタリでした。しかし後日、この時の消化器の先生のファインプレーに感謝することになるのです。

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