気がつけば乳ガン その1

人生において、大きな出来事っていくつかあるかとおもいます。
就職、結婚、出産 など。
そして私にはもう一つ、青天の霹靂的な出来事があります。

それは、40代で乳ガンという病気になってしまったことです。

そして、これはわりと最近の話です。

偶然みつけたソレ

年も明けて、年末年始の暴飲暴食で、若干太ったことを気にしていたある日。

ママさん達ならわかるかと思いますが、子供たちとお風呂に入るときは、自分のことを鏡で見るなんて余裕無いですよね(^_^;)

でも、その日はなんとなく、本当になんとなく、自分の体を眺めていたら。

「あれ…これなんだ?」

と、胸に違和感を感じました。

ソレはよく見ないと分からないエクボ

下着の跡かな?というくらい、ほんとうに微妙な凹み、というかシワのようなもの。

「もしかして…」
と、立ったまま触ってみるも、違和感なし。

「そうだ、乳がん検診の時は仰向けに寝て触ってたわ」
と、今度は寝転がってさわってみる。

うーん、わからない。
乳腺といえばそうだしなぁ…。

で、左右で触り比べてみました。

「あ、これは…ヤバイやつかも」
と、血の気が引いていくのが分かりました。

冷えていく手足

暖房がついてるのに、お風呂上がりで体が温もってるはずなのに、どんどん冷えていく手足。

「何かの間違いであってほしい」

気がついたら、手にスマホを握りしめて、必死で病院を検索してました。

やっと見つけた病院

検索し始めた時間が、22時をまわっていたので、電話予約は出来ない。
だから、ネットで予約できるところを片っ端から探しました。

初診はネット予約が出来ない!ダメだ…!
1週間先まで予約がいっぱい!ダメだ…!

「そんなに待てない!どこでもいいから、なる早で診てもらえるところ、ないの?!」

心の中で、私が子供の頃に乳ガンで無くなった祖母に
「私を助けて!」

と祈っていたら、初診でネット予約ができて、なおかつ明日の朝一番で予約が取れる病院を発見。

人はそんな危機の中でも現実逃避をする生き物

そんな、人生を揺るがすかもしれない出来事があっても、心のどこかでは

「何かの間違いかもしれない」
なんてことを思ってしまう自分がいてました。

だから、夫にも一切なにも言わず、何事もなかったように寝ました。

「明日の朝、このエクボが消えてたら、キャンセルしよう」
なんて呑気なことを、考えていたんです。

朝起きてソレが消えていることを祈るが…

朝起きて、恐る恐るソレがあったところを見てみると…。

「消えてる…?」
「…いや、よく見たらやっぱりある気がする」

気がする、というくらいエクボが消えていたんですが、角度を変えると、やっぱりある気がする。

「やっぱり気のせいだわ、キャンセルして会社に行こう」
と、出社の準備をして、玄関まで行ったところで。

誰かが「行っとき!」と言った気がしたんです。

そして、振りかえって。
「夫よ。
私、乳ガンかもしれんから、今から病院いってくる!」

(夫、ポッカーンとした顔)

と、言い残して家を出て病院に行きました。

「きっと、何でもないよ。
そう、なんでもなかった♪と、安心するために検査しに行くんだから」

その二時間後、泣きながら友と実家の母に電話してる自分がいました…。


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