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鉄道に関する技術上の基準を定める省令:2.用語

「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の勉強ノートです。
条文は下記リンクで公開されています。

またこの解釈基準が国土交通省から示されています。

略称については、
鉄道に関する技術上の基準を定める省令      → 技術基準
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 解釈基準 → 解釈
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 解説   → 解説
と記載します。

今回は第2条に記載される用語について調べました。

◆新幹線

全国新幹線鉄道整備法において規定されるものを新幹線と言います。これは新幹線による全国的な鉄道網整備により、経済の拡大等を目的とした法律で、第2条において

 新幹線鉄道=時速200km以上の高速度で走行できる幹線鉄道

として定義されています。

また同法第7条に基づき日本政府が整備計画を決定した5路線(北海道・東北・北陸・九州鹿児島ルート・九州西九州ルート)を特に整備新幹線と言います。

◆営業主体と建設主体

・営業主体
 新幹線の営業を行う法人。JR。
・建設主体
 新幹線の建設を行う法人。

整備新幹線の場合、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が建設主体です。JRTTは営業主体のJRに施設を貸し付ける上下分離方式をとっています。

整備新幹線の営業主体・建設主体

◆軌間

軌道中心線(左右レールから等距離の点からなる直線)が直線の区間において、レール頭部間の最短距離のこと。

代表的な軌間

※注:名称は日本の鉄道業界での一般名称で、厳密には標準軌より広い=広軌・狭い=狭軌です。

◆本線

 普段使用している線路のこと。

◆側線

 本線以外の線路。例:留置線、安全側線

◆駅

客扱いだけでなく、貨物の取り扱いをする場所も駅と言います。
客貨の取り扱い有無により、下記のように分類されます。

  • 一般駅:客貨どちらも取り扱いできる機能を有する駅
      例:長津田駅 

  • 旅客駅:旅客が乗降するための駅
      例:新宿駅

  • 貨物駅:貨物を積み降ろしするための駅
      例:川崎貨物駅

◆信号場

信号や転てつ機を備えているが、旅客・貨物の取り扱いを行わない場所。
単線でのすれ違い・優等列車の通過待ち等のために使用される。
  例:新鶴見信号場

◆操車場

貨物列車などを分解・連結・仕分けする場所。
貨物が多かった時代は全国各地にあったが、貨物減少とともに操車場での貨物仕分けが廃止、操車場もなくなった。
  例:武蔵野操車場

◆車庫

車両を止めておくための場所。車両基地とも呼ばれる。
  例:大井車両基地

◆車両

この条文においては、使用目的に応じて車両が分類されている。
運転取扱い上、「列車」(客貨扱いをしている)と「車両」(していない)として区別する場合がある。

※車両の分類についてはややこしすぎるので、別記事にします。

使用目的で分類した車両の種類

◆列車

停車場以外の線路を運転する目的で編成される車両のこと。

◆動力車

動力を備え、自走できる車両。
「動力車操縦者運転免許に関する省令」第2条に詳細記載がある。

◆閉そく

列車間の安全を確保するために、線路を適当な長さで区分し、その区分内には同時に複数の列車を入れないというルールによって、衝突を防ぐ仕組み。簡易な仕組みとして、レールを電気的に区分し、その区間に列車がいる場合には、区間始まり位置の信号機を赤にする。

◆信号

鉄道係員に対して、列車・車両の運転に関する条件を示すもの。
地上信号方式(WS):線路脇に設置した信号機に信号を表示する方式
車内信号方式(CS):運転台に信号を表示する方式

◆合図

鉄道係員同士で意思疎通するためのもの。出発合図など。

◆標識

鉄道係員に設備の位置などを示すもの。場内標識など。

◆危険品

技術基準関連の告示で危険品の種類と品目が定められています。
火薬については、都道府県から運搬証明書の交付があれば、危険物とカウントせずに運搬可能です。
最近では旅客向けの資料に危険品一覧が記載されていることがあります。

◆浮上式鉄道

中央新幹線で使用されている、磁力によって浮上するリニアモーターで推進する鉄道。

参考

鉄道:新幹線鉄道について - 国土交通省 (mlit.go.jp)
軌間 - Wikipedia
鉄道車両 - Wikipedia


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