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鉄道事業法⑦:運行計画・運輸に関する協定

条文はこちらから。

前回は運賃・料金についての条文を勉強しました。

今回は運行計画(法第17条)と運輸に関する協定(法第18条)について勉強します。

◆運行計画

鉄道運送事業者は、列車の運行計画を定め、国土交通大臣に事前届出する必要があります(法第17条)。届出する内容は下記です(規則第35条)。

  1. 運行計画設定届出書
    ・氏名又は名称及び住所
    ・運行計画の適用期間
    ・最高許容速度
    ・定期に運行する列車の発着時刻(列車運行図表で示すこと)
    ・最高許容運行回数
    ・実施予定日

  2. 添付書類及び図面
    ・最高許容速度の安全性の根拠
    ・運転曲線図

最高許容速度について

一般的に「最高許容速度」と言うと、モーターの最高回転数や動輪のサイズによって決まる理論上の最高速度ですが、条文が示すものとは異なると思われます。ここでは線路形状や安全性も加味した上で、出すことのできる最高速度を指しているものと思われます。

最高許容運行回数について

こちらも何を指しているか不明ですが、作成したダイヤに含まれる行路の数なのではないかと思います。

運転曲線図について

車両性能・線路形状・地形などを考慮して、どこで何km/h出すかを示した図のこと。
運転曲線とは (kiha181.com)

◆運輸に関する協定

連絡運輸・直通運輸・運賃などの協定をしようとするときは、事前に国土交通大臣に届出る必要があります。

連絡運輸

2以上の事業者間の取り決めに基づき、複数事業者をまたいで使用できる乗車券を発行したり運賃精算を行う運送業務です。
(例)JR西日本宮島フェリー
JR西日本と、JR西日本の子会社「JR西日本宮島フェリー」の連絡運輸を実施しています。

直通運輸

複数の事業者をまたいで旅客列車を運転することです。
(例)東武東上線・西武池袋線ー東京メトロ副都心線ー東急東横線ーみなとみらい線
5社直通は国内最多です。2023年3月18日にはさらに東横線ー相鉄線が直通します。

運賃に関する協定

この条文が具体的に何を指しているか分かりませんでしたが、おそらく連絡運賃の割引などのことを指しているものと考えられます。東京メトロー都営の70円割引や、東急ー他社の割引などが挙げられます。
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/subway/fare/discount.html
東急線と他社線との乗継割引|東急電鉄 (tokyu.co.jp)

以上。

◆参考

連絡運輸 - Wikipedia
宮島フェリー連絡券 - 続・吾輩はヲタである (imadegawa075.net)
直通運転 - Wikipedia

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