見出し画像

旧国鉄士幌線タウシュベツ川橋梁〜冬の北海道ひとり旅①

猛烈寒気に負けない

1月26日〜2月1日北海道旅行に行ってきました。

SL釧路湿原号がお目当てだったのですが調べていくうちに「せっかくならここも…あぁ、ここも!」と、どんどん目的地が追加され1週間の過密スケジュールと化してしまいました。

そして出発は1月25日だったのですが…

絶望

そう、この日は日本列島を猛烈な寒気が襲い、交通機関が完全にストップした日です。
いや、結局飛行機は飛んだけど(peachの本気?)命が惜しいので次の日に変えました。がっくり…
立山アルペンルート旅行の時も、前日に全国を寒気が襲ったんですよね…私は寒気を呼ぶ女なのか?しかしこの時、奇跡のような天気に恵まれたので、今回も自分の運を信じて行くしかありません!

いざ北海道へ!

26日、交通網は乱れてましたが無事空港に到着、時間通りに札幌に出発することができました。

空港で食べたラーメンめっちゃ美味しい上に衝撃のゆで卵サービス!

札幌は大荒れ情報はどこへやら、スッカリ晴れていたのですが特急が運休していたので高速バスを選択。

北海道のバスは名前が総じて美味しそう

これが意外と快適で!脆弱な三半規管にも優しいバスでした。除雪作業の影響もあり、予定より30分以上遅れましたが何とか到着。

寒さのレベルが桁違いの帯広。寒いってか、痛い!手袋をとってスマホを操作しようものなら何秒と持たず指が痺れます。早速冬の北海道の洗礼を受けました。…でもこのキーンとする寒さが気持ちいい!

2泊お世話になる宿はラブホテルを改装したビジネスホテル。古いながらキレイに保たれており、何といっても3,800円(朝食つき)と言う衝撃価格。泊まらないわけにはいかんでしょう!

いかにも昭和感満載のえちえち仕様

近藤正臣似のおじさまが暖かく迎えて下さり、ただでさえ安いのに旅行支援価格で泊まることが出来ました。2日分のクーポン4000円ゲットだぜ。

セコマ御膳

しかし外食する元気がないので晩御飯はセコマで調達。何気に初セコマでテンション爆上がり!ちゃんと北海道を感じさせてくれるお惣菜が嬉しい。しかも美味しい。

普段酒飲まないのに旅先では飲んでしまう不思議。セコマで買ったトカップと家から持ってきたスパイスで即席ホットワインの完成!準備良すぎかよ!見た目はさておき。

正臣(仮)のやさしさ

明日も早いしお風呂に浸かってゆっくり休みましょ。

いざ糠平へ!

7:05糠平温泉郷行きのバスに乗るために駅前のバスセンターへ。これ1本しか無いから寝坊したらそこで試合終了です。バス往復+温泉券+1,000円クーポンのついたバスパックを購入。ツアーパック(要予約)も有るけど、こちらは予約不要で100円安いらしい(笑)知らなかった。

糠平へは2時間くらいかかるので地味に辛い。学生がたくさん乗ってたので通学バスとしても機能してるんでしょうね。女の子がスカートに生脚な子ばかりで見てるだけで震える思いがしました。マイナス2桁の世界に生きる若者は皮膚がトド並みに厚いのでしょうか?それともスカートの下にジャージを履いて寒さを凌いでた九州人のワタシは単なる軟弱者だったのか…

8:51糠平営業所へ到着、ツアーガイドの方が迎えに来てくださり、ガイドセンターへ。そこで支払いを済ませ、スノーシューの履き方や注意事項などの説明が行われます。荷物も預かってもらえるので安心です。

とにかく言われたのは「落とし物に気をつけろ!!」
…雪の中に落とし物をしても、音がしません。だから落とした事に気づかない。しかも、ふわふわの雪の中に吸い込まれてしまうので、まず見つからない。考えたら分かることなんだけど、普段雪に慣れてないと確実にやらかしそうな話だなぁ…舐めたらアカン。

この日の参加者は20名くらい。直前で日にちを変更した私がギリ滑り込めたくらいなので、満席だったのかもしれません。

そこから車で糠平湖への入り口まで移動。途中、野性のシカやキツネを見ることができます!
スノーシューを履き、いざ待望のタウシュベツへ!

士幌線の通っていた林道から脇道に入り、林の中を黙々と進みます。途中おもむろにガイドの方が雪を掘り出して、シカのウンコを発掘してたのが面白かった(笑)シカは冬でも活動していて、雪の間から出てきた葉っぱの芽を食べて過ごしてるみたい。柔らかくて美味しいのかな?

素晴らしい景色

林道を抜けると目の前に真っ白な世界が広がります!
遠くにはタウシュベツ川橋梁が…!

しかも、風もなく雲ひとつない快晴ときた。

同じ北海道でも太平洋側である上士幌は比較的天気に恵まれるそうなのですが、それにしても抜群すぎて、来れるかどうか不安だった分、感激もひとしお。
ちなみに昨日(本来のスケジュール)だったら、めちゃめちゃ風が強くてすぐ撤収するくらい極寒だったそうです。いや私、強運すぎん…?

見えてるから感覚バグるけど意外とタウシュベツまでは距離があります。近くて遠いタウシュベツ。

大雪山がくっきりと

清々しい空気を吸い込み、景色を存分に目に焼き付けながら進みます。湖の上を渡れるのは湖は凍結した1月〜2月の間だけなので、今しか楽しめない特別なルートなんですよね。

近くで見る橋梁は圧巻。

これでも見えているのはほんの3分の1だそうで、残りはまだまだ湖の中に沈んでいます。1日で20cmほど水位が下がっていくようなのですが、こればかりは自然の事なので過去を遡って見る限り毎年同じとはいかないみたい。もう少し全体が見えたらな〜とは思うけど、この絶妙なタイミングを見極めるのはかなり難しそう。下がりきると今度は湖上立ち入り禁止になって近くで見れなくなるんですよね。(ちなみに今年は2月いっぱいで終了した模様)

でも、アーチの部分を近くでじっくり観察できるのでこれはこれで良いですよ。長い年月をかけて少しずつ崩落が進んでいるのが見て取れます。えぐれてるとこもあって何とも痛々しい。
1938〜1955年まで鉄道橋として利用されてきた橋梁ですが、役目を終えた後も半世紀以上、水没したり出現したりを何度も何度も繰り返しながら歴史を伝えてくれています。

傷だらけのタウシュベツ

なんかこの、コンクリのひび割れた所から刃のように飛び出てる氷がメッチャ痛そうなんよ。…なんか幽遊白書でさ、取り込んだ強大なパワーを抑えきれずに体液ごとブファ!!!ってなるシーンあったじゃないですか(くっそ適当)って、ろくに覚えてないくせに妙にそんなイメージを抱きました。

今年こそ崩落するぞ、と言われるようになってから8年は経ってるとガイドさんは言ってましたが、本当にもういつ崩れてしまうか分からない状態なんでしょうね。冬の間は隙間に染み込んだ水が凍り接着剤のような役割になってるけど、気温が上がって溶け始めると緩んで一気に崩れる事が多いんだそう。

最高のアングル

もしかしたらこの姿を見られるのは最後かもしれません。

宿のおじさまが持たせてくれた具たっぷり神おにぎりを食べましょうかね。最高of最高。素晴らしい体験をありがとう。

時間があったの丘の上に登って線路と同じ目線になってみます。
ここを遥か昔、鉄道が走ってたんだなぁと思いを馳せると胸が熱くなりますよ。

奥から汽笛が聞こえる気がしてきます。

30分の自由時間を満喫して、また元の道を戻ってガイドセンターにて解散。横をファットバイクが通り過ぎて行ったのがメッチャ羨ましかった…スノーシュー楽しいけどメッチャ疲れるんよね(ただの運動不足)今度はそっちがいいなぁ笑

絵見たいに可愛いフクロウの夫婦

ぬかびら温泉郷

解散した後は帰りのバスの時間まで温泉郷を散策しました。行きたかったカフェがまさかの臨時休業で、仕方なく入ったスキー場の飯が絶望的に不味くて泣いた。あぁダムカレー食べたかったなぁ(泣)

でもその後、日帰り温泉で立ち寄った中村屋さんはめちゃくちゃ良かった!貸切状態のお風呂でのびのび疲れを癒した後は、ロビーでまったり。

建物はそれなりに年季が入ってそうなのですが至る所にこだわりの見える素敵な旅館でした。ロビーの雰囲気も抜群に良くて、ゆったりとしたソファーで寛ぎながらポテチやおやきを火鉢で炙って食べることができるんです。お茶はサービスで、カプチーノもあり!いやこの日帰りの値段でクオリティ高すぎ…
今度来るときは是非泊まりで!

16:42のバスに乗り、帯広へ戻ります。
中村屋でタウシュベツツアーで一緒だった女性2人と一緒になって、帰りのバスでは旅の話で盛り上がって楽しかったです。生粋のソーシャルディスタンスBBAな私にしては珍しい事だったりします。
ついでに「えっ年下かと思った!若く見える〜!」と言われた事も嬉しかったです。うふふ、実は去年米子の居酒屋で話しかけてきた女の子にも言われたのです。屈指の老け顔なので大変励みになります。まぁマスクのお陰な気もするけど…。

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?