私には、毎日つらくて、やりたくない仕事がある。それは、「漢字ドリルをやりなさい。」とやってこない子を叱ることだ。 私が子供の頃から、あったこの「漢字ドリル」。漢字ノートに３回やらなければならなくて、夏休みまでに終わらなくて、どこでも持ち歩いて必死にやっていた記憶がある。それが、令和３年になっても変わっていないとは。 漢字ドリルの進み具合を管理する仕事 私が初年度に担任したのは、３年生だった。他のクラスと同じように漢字ドリルの「締め切り」を設定し、子供たちにやってくる
私は、田舎の小学校で働く３年目の教師だ。働き始めてから、ずっと疑問に思っていたことがある。学校は、誰の、何をするための場所？ 学校は、子供の、勉強するための場所だと、私は思っていた。でも、学校で働き始めて、その考えは違っているようだと思い始めた。 それは、2020年2月、安倍元首相が突然の臨時休校を要請し、3月から始まった一斉休校で明らかになった。このとき、学校には、「親が仕事を休めない家庭はどうするんだ！」と多数の問い合わせがあった。私たちは突然の休校で人手の足り
