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ベトナムは今後も経済成長する?②

モチオカは「ベトナムの今後の"著しい"経済成長はあまり期待できない」と思っている。


2022年12月にホーチミン、2023年12月にハノイに行ってみて強烈に感じたのが、

「ベトナムって、未来ある若者をムダ遣いしてない?」ってことだった。

エスカレーターの終点に20歳くらいの男性従業員が立っている(ただ突っ立っているだけ)


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「ベトナムの今後の"著しい"経済成長はあまり期待できない」と思う理由を説明する前に、

そもそも、ベトナムが著しい経済成長を達成したのはなぜなのか?

について、知っていること・学んだことをまとめたいと思います!


なぜベトナムは経済成長した?

1986年から実行された市場経済導入・外資誘致政策である「ドイモイ」がきっかけ。

社会主義体制を維持しつつ、市場経済化・対外開放を進めたことによって、ベトナムは著しい経済成長を達成しました。


ただ、

単に「政策を実行したから経済成長した」っていうわけじゃありません。

この政策が成功したのは、

①ベトナム人は真面目に働く
②ベトナム人の人件費は安い

っていう理由あってこそ!だとモチオカは思っています。



ベトナムには質の高い低賃金労働力がたくさんいる

ベトナムには勤勉な労働者がたくさんいます。

おそらく、ベトナム戦争を経験して「自分たちの手で国を建て直すぞ!」っていう意思を持っている人が多いんじゃないかな。


実際、ホーチミンとハノイに行ってみて感じたのが、

「ベトナム人ってすごく真面目に働くよなー」ってこと。


※特にホーチミン。ハノイの人は若干ダラダラ働いているような気もしたけど(←この件については後日また書きます)


ベトナム人の気質は結構日本人に近い気がします。


それなのに、人件費がものすごく安い


こちらは2022年12月のホーチミン旅行で利用した北海道レストラン(@高島屋が入っているデパート)。

従業員が多い。ものすごい大人数で調理をしています。

日本じゃ絶対に見ない光景。


ホールに日本人スタッフ(店長?)がいたので話を聞いてみたところ、

ベトナムの平均月給は5万くらい。でも、ここの従業員の給料は平均より高いよー」

とのこと。。日本円で、ですよ。



このように、ベトナムには外国企業がヨダレを垂らしてしまうような条件が揃っていました。

①ベトナム人は真面目に働く
②ベトナム人の人件費は安い

という条件。



工業の生産拠点がベトナムに移転

だからこそ、1986年以降、外国企業は質の高い低賃金労働力を求めてこぞってベトナムに進出したのです。


特に近年では、ベトナムは中国に代わる製造拠点として位置付けられています。

※中国は人件費が高くなってきたし、地政学的なリスクが高いので、「中国に工場を設置したくない→じゃあベトナムに設置しよう!」って思う企業が増えた。


ユニクロの服のタグを見ると、ちょっと前まではMade in Chinaが多かったけど、最近はMade in Vietnamが増えていますよね。


繊維製品だけじゃなくて、電子機械産業の進出も著しい。特に韓国。

もはやベトナムはサムスンの下請け工場って感じ。。

ベトナムで繰り広げられる日韓の進出争い



こんな感じでベトナムは、中国みたいに市場経済化・対外開放を行うことで経済成長を達成してきたわけ。


でも、これって「人件費が安い」っていう相対的な価値を利用したからこそであって、

ベトナムが何か特別な価値を持っていたから・・・ってわけじゃありません。



「人を安く使う」でいいの?

最初は「人を安く使う」っていう手段に頼ってもいいとは思う。

発展途上国には、それ以外の武器(他国に提供できる価値)がないから。


でも、「もっと経済成長しよう」「次のステージに移行しよう」と思うのであれば、

「人を安く使う」ではなく、

「人の創造力を最大限に発揮する」という方向に舵を切る必要がある、とモチオカは思う。


なんだけど、

ベトナムはそれができていないんじゃないかなー・・・

ドイモイ実行から35年以上経つけど、いまだに人間の価値が低く見積もられているんだよね、この国は。


ここに立ってる必要ある?意味ある?ってところに、若者が配置されている


「人が安い」以外の価値を創り出すことができていない・・・ってのがベトナムの最大の課題だと思う。

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