【自動車】業界はどう動いている?
アメリカが中国の電気自動車(EV)に最大100%の追加関税を課すと発表したり、
ホンダが2030年度までに電気自動車(EV)やソフトウェアに10兆円を投資すると発表したりと、
自動車業界は目まぐるしく変化しています。
個々のニュースの本質を理解できるようになるために、自動車業界の現在地を確認したいと思います。
★人間の欲求は主に4つ
車を買いたくない
排気ガスを出したくない
車内で快適に過ごしたい
運転したくない
①車を買いたくない
→「カーシェアリング」が解決策です。
(理由)
自動車の所有にはムダが多い
・自動車の所有には大きなコストがかかる
・にもかかわらず、自動車は乗っていない時間の方が長い
カーシェアリングと商用EVは相性がいい
・ステーションで利用待ちの際にバッテリーの充電ができる
・頻繁な充電により、航続距離の短さというEVの不安要素を克服できる
②排気ガスを出したくない
→「電気自動車(EV)」「燃料電池自動車(FCV)」が解決策です。
(現状と今後の見通し)
EVはテスラ(アメリカ)とBYD(中国)がリード
・日本企業は遅れている
しかし、EVにはまだまだ課題が多く、どの企業が勝つかは未知数
・脱炭素を実現するには太陽光などの再エネによる発電の普及が必要
・充電ステーションの整備が必要
・EVに搭載されているリチウムイオン電池は安全とは言い難い
・現状のリチウムイオン電池では航続距離が短い(1,000kmに到達せず)
燃料電池はもっと課題が多い
・燃料ステーションの整備が困難
・燃料の生産コストが高い
③車内で快適に過ごしたい
→「SDV(Software Defined Vehicle)」が解決策です。
(内容)
自動車の価値がハードのスペックだけでなく、更新可能なソフト(OS)によっても決まる
・自動車がスマホみたいになる
・(例)自動運転機能を持たない車が、OS更新により自動運転できるようになる
(現状と今後の見通し)
世界各国の企業はEV開発だけでなく、車両OS開発でも競争している
今後、ますますSDVでの競争が激化する
・EVブームはいったん落ち着いた(→ブームは生成AIに)
・中国ではEV生産過剰
・現在はHV車が好調
・スマホのOSのように、車両OSも勝者総取りになる可能性が高い
・車両OSの開発は自動車メーカーじゃなくでも可能(例:Microsoft、Google)
しかし、日本企業はSDVでは遅れをとっている
・すでにテスラ(アメリカ)やBYD(中国)の電気自動車では実現
・トヨタ・日産・ホンダなどがソフトウェア開発で連携することを決定
④運転したくない
→「自動運転」が解決策です。
しかし、課題があります。
自動運転の実現にはまだまだ時間がかかる
・限られた地域での自動運転タクシーで事故が発生(2023年10月、GMクルーズがサンフランシスコで人身事故)
★ここ1〜2年の注目ポイントは?
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