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数学で20点台だった中学2年生が半年で51点をとった話

去年のことですが、私が7月から担当するようになった中学2年生の女の子、彼女は勉強があまりできませんでした。

点数で言えば数学は20点台。
最初の頃は、説明しているとまぶたが落ちてきてウトウトしていることも多々・・・。


正直言えばその子に対しては、どうやって教えればいいか他の先生も迷っている感じでした。

そんな彼女が半年後のテストで51点を取りました!


点数があがった理由を私なりに考えてみると・・・


先生の気持ち

その女の子は、私が教えている塾で英語と数学を勉強していました。

毎回のテスト結果を知っているわけではありませんが、英語も数学も20点良くて30点台という結果。
当然覚えていることも少なく、問題をやらせているとウトウトしていたりもするのでどうやら先生受けも悪かったようです。

ある時、その子が自分の授業が来てないのに来てしまったことがあったようで普段見ている先生とは別の先生が授業をしました。その日、私はいなかったのでどの教科をどういう授業をしたのかを知りませんが・・・担当した先生が

「授業じゃないのに来てしまったから仕方がなかった」

というようなことを言っていました。

私も正直寝てしまう子に対してはどうしていいか、毎回悩みますし、先生も人間ですので、愚痴を言いたくなることもあります。


でも、そう思いながら教えられるのと、少しでも良い方向に変わってもらおうと思いながら教えられるのとでは、伝わり方が違うはず。


数ヶ月、その子を担当している今では、彼女は普段のちょっとしたことを

「先生、今日ね・・・」

と話してくれるようになりました。日常会話を話せる、だからこそ問題で分からない部分も聞ける、それが点数アップの一因だと思います。


本人の気持ち

その子は、勉強に向いていない子だと感じています。

私は塾講師をしながらも、けっして全員が100点を取るべきだとも思っていません。

(もちろん、そのつもりで教えていますが)

勉強に向いている子、スポーツに向いている子、美術センスがある子、みんなそれぞれなので、勉強じゃなくても他のことで上を目指していけばいいことだと思っています。
ただ当時中学2年生ということで、やはり本人もこのままじゃどこの高校にも行けないんじゃないかという不安を抱いていました。

とはいえ、数学の問題を解こうとしても、それまでに習ったはずのことが分かっていないことがよくありました。


中学2年生で一次関数教えようとした時に、座標の読み方が分かっていなかったり、先日も素因数分解がよく分からないと言っていました。


また彼女は、数式の計算での符号ミスを多くしていました。


だから私は

「他のはできなくてもいいからここだけは絶対間違えないで」

と言う言葉を使いました。


三角形の合同条件を暗記して、証明問題をすべて書くのは、難しい。

でも計算問題では『符号』、グラフでは『座標』というように一つ一つに注意点を明確に教えてあげれば、そしてそれをしつこく言い続ければ、さすがに本人も気をつけるようになります(笑)


そして、その積み重ねでミスを減らすことができれば、本人にとっては自信につながると・・・信じています。


気持ちの問題

苦手な子にとって必要なのは、『私もできるかも?』とその教科に前向きに取り組むこと。

そのためにはできるところを増やすしかない。


ちょっとした疑問を口に出してくれるようになったことは、この問題も良い方向に進めてくれます。

先ほど書いた座標や素因数分解。

教えられた当時は、何も知らない状態で教わっているので、理解度は10%程度だったかもしれません。

でも今は、グラフや座標というものがあること、座標は(x、y)=( )と表すこと、素因数分解のやり方などは知っています。だから今改めて教えると理解度は一気に上がるのです。


この時の「あ、分かった!」という感覚を積み重ねていくことが大事なんですよね。


嫌いな教科の場合、どこを気をつければいいか、考えるのもきっと嫌い(笑)


でも、少しでも点数を上げればモチベーションも上がる。

そのためにはできる問題を確実に解いていき、点数を落とさない。


あとこれはどの子にも言っていることですが、中学校になるとテストで100点を取るのはかなり難しいこと。だから100点を目指すのではなく、できる問題を確実に解いていく。それが大事です。


その積み重ねで、彼女は点数アップすることができました。


最初は悪い点数でも何も感じていなかった様子の彼女、中3になったこともあり、悪い点数だと恥ずかしがるようになりました。

これも成長!


どこまで伸びるかは分かりませんが、彼女の頑張りを信じてこれからも教えていきたいと思います♪

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