クルーズ船クルーになるために(3):船員必須のトレーニング STCW in フィリピン

STCW とは、
(正式名称Standard Training Certification Watchkeeping)
船で働く者が必ず受けなければいけないトレーニングで、主に船での安全面の訓練

船舶所有者には5年ごとに、船員に個々の生存技術、防火及び消火の知識技能が維持されていることを確認し、 能力維持の証明書(基本訓練の技能証明書)を発給することが義務付けられました。

https://marine-techno.or.jp/?page_id=74 尾道海技学院


今回は私がフィリピンで受けたSTCWについてざっくりご紹介
(トレーニングセンターや受ける内容によって情報が違うと思うので、あくまでも私のケース)


イタリアでの会社の現地採用で、日本にエージェントが無いため、1番近場の中国エージェントが私の担当。
エージェントが提示したトレーニングセンターで、約3週間みっちり研修を受けてきました!
(2022年8月)

後にフィリピン人の友達に聞いたところ、この提示された学校が他のトレーニングセンターと比べて1番費用が高いところだとか。。。研修費もフィリピン人は9999ペソのところ、日本人は27695ペソ。”レセプションになんで値段違うの?”と質問したら、”その理由は言えないっ🤫”と一蹴😅 

期間: 約3週間 (2022年8/1~8/20)*ほぼ毎日
場所: マニラ エルミタ/カビテ
時間割: 基本7:30~ 17:00
コスト: USD$500 (当時日本円で7万くらい)
コース: 5科目
Basic Training
Safety and Crowd Management
Crisis Management
SDSD
DSD

クラスメイトは自分以外みんなフィリピン人!みんな優しくて今でもいいお友達

受けなければいけないトレーニングは会社や部署にもよるかと思いますが、私は5科目

毎コース終了時にテストがあります、この試験に合格しなければ修了証がもらえない!!!
テストは選択式でa,b,c,dから選びます。
ちなみに答えはクラスメイトのフィリピン人が必ず持ってました笑 カンニングなんて何とも思わないらしい。。。
先生達も優しいので、結局クラスみんな合格になりました

大まかな授業内容

座学の日は、朝7時から夕方5時までひたすら授業を聞いて、時々実践系。まるで中学高校時代に戻った気分。

どのような安全器具があるか・使い方
ファーストエイドの仕方
今までにあった船の事故

など盛りだくさん
比較的新しくて綺麗な校舎で授業を受けました。

一方、計4日あった遠方での実践研修は非常に体力と気力消耗!授業で習った事の確認で、

消化訓練
非常時の避難訓練
高所から飛び降りる訓練
水上で安全器具の使い方練習

など、実際に船で働いてから必要な安全訓練を実習

研修センター@カビテ

この遠方研修センター、日本みたいな素晴らしい設備を期待しては絶対にいけません!!!
びしょびしょで冷たくなった服を日を跨ぎ何度も脱ぎ着して研修生もれなく皆で風邪引きます🤧
風邪薬を持って覚悟して挑みましょう!


会社によってはこの研修費を出してくれるところもあるそう - 訓練後実際に船に乗ったら返金してくれるみたいです。
ちなみに私の会社は、フライトやホテル等、研修費用も全て自腹 💸涙


約3週間の研修後、そのまま私の働く船があるイタリアへ向かったので、フィリピン〜イタリア間の飛行機代は会社持ちだったのでそこだけ幸いでした

色々あった

研修中はハプニングもたくさんありました。。。

授業受けられないかも事件

エージェントと研修センターの情報の行き違いなのかわかりませんが、最終コースの授業初日登校するなり言われました。
“あー、このコース受講人数が足りて無いから2週間後にしか受けられないよ、聞いてないの〜?”と研修センターのレセプションで言われ、いやでも4日後に私イタリア行って働くんですけど???え???どーする??状態

結局他のトレーニングセンターが偶然その日に私が受ける最終コースを始めるとのことで、他の学校に移れたので大惨事は免れました!

遠方研修、大洪水に巻き込まれる

遠方研修センター カビテから本校のあるエルミタに戻ってくる最中、突然大雨の襲来
道路は水で冠水し、ふとももくらいまで汚染水に浸かりながらホテルへ帰宅する大事件発生

画質悪いですが私の尻大惨事


エルミタでは毎年8月恒例の大洪水らしいのですが、ホームレスや野良猫犬がわんさかいる道路が冠水=やばい汚染度の水に40分浸かりながら帰宅するのはかなりのサバイバルでした。ラッキーなことに帰り道が同じフィリピン人のお友達がいたので迷わずに無事辿り着きました。ホッ

まだまだ続く おまけ情報


私は今回が初めてのフィリピン🇵🇭
私にとっては初の発展途上国、緊張して先にたくさん下調べしてから渡航しました。
私からのアドバイスはこちら

<食中毒要注意>
フィリピンへ行ったことのある私の友人達から散々聞かされてきたので細心の注意で免れましたが、鶏肉系注意!
赤い肉とかめっちゃあって超危険
フィリピン人の友達に色々勧められましたが、自分は鶏肉が嫌いだと嘘をついて牛肉だけ食べてました。ホテルのご飯も赤い肉がよく出て、残すのは申し訳なかったのですがお腹を壊したくなくて辞退

生肉???え??
何が入っているか謎すぎ、もちろん中は赤肉

<宿泊施設>
エージェントからシェアハウスを紹介されました
USD$60/日 1人部屋
USD$35/日 2人部屋
USD$12/日 3食

…え?高すぎん?!?

自分で普通にホテル取った方が断然安い!のでホテルは研修センターから徒歩5分くらいのところで予約しました。
計23日滞在で日本円10万円くらい

フィリピン人のクラスメイト達は地方から来ている人が多く、10人くらいでシェアするシェアハウス、ボーディングアコモデーションとやらを使っている人が大半でした。そこは月2000ペソだかなんとか、めちゃめちゃ安いけど安全面が心配で辞めたほうがいいかも。。。

<交通>
空港からホテルまでの区間や、友達と遊んだ後の帰りはフィリピンのUber的なアプリ grab 一択!
フィリピンはよくタクシーでぼったくられると聞いていたので意地でも私の貴重なマネーを取られまい、とgrabをめちゃめちゃ使いました!
運転手も顧客からレビューされたりするのでぼったくりもなく安心して乗れました。
フィリピン人の友達といる時は、電車やジプニーと呼ばれる乗り合いバス、トライシクルやバイクタクシーも挑戦!現地ならではの体験はやはり面白かったです

<フィリピンでのコピー事情>

何せ、私の中国エージェントが必要書類達をギリギリで送ってくる。。。
日本にいる時にそれ送ってくれててもよかったよね?!?

発展途上国でのコピー / スキャン、開店時間にコピー屋さんに行ってやってもらう必要があります!また、google mapの情報も頼りにできず、開店時間全く違ったり、、、
もっと早く送ってくれれば日本のコンビニや自宅でやれたのに🥶と、ぼやきながら渋々やってました。コピーの際は、クラスメイトにおすすめのプリントショップを確認しましょう

<おまけ>
フィリピン滞在中にYoutube Premiumの契約をしたら日本で契約するよりも3倍くらい安くなりました!
Netflixもケータイで見る専用のプランがあるようでその場合安くなるとのこと、船に乗ると自分のパソコン開く機会全くなくなるのでそちらもおすすめ!


色々刺激的な経験ができたフィリピン研修の後、ついに憧れていた豪華客船での仕事が始まります!!!

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