術後1年検診

いつも通り、放射線科から受診。
さすがに慣れたもので、さっさと受付へ。
いつもより少し待って診察室へ呼ばれました。

「うん…あのねぇ、MRIなんだけど…」

と地味に不穏な空気。
内心、なんだよ、やめろよ、と思ってました。

「読影した人からの連絡事項でね、筋腫が遊離してるって」
「…は???」
「僕が見た感じ、ここ。これね、1cmくらいで繋がってるから遊離はしてないと思うんだ。場所は確かにちょっと移動してるけど」
「…………は???」

いや、寝耳に水すぎますよ。
今まで何も言ってなかった箇所の筋腫が、いきなり千切れてるかも、って。
そして、動いてるって…何???

「筋腫が収縮すると接地面も少なくなるんだけど、術前に接地箇所が2cm以上あったから、僕の感覚としてはまず大丈夫」
(移動してるのに???)
「で、このね、塞栓できなかったやつなんだけど、大きくなっててね」
「わぁ…」

子宮にへばりつくようにしていた筋腫が拡張。
ざっと計測して最長部分11cm。
球体ではないので、直径11cmのボールが入ってるというわけでないんですけど、数値だけみたら、でっか!?ってなりますよね。
なんとなく、他の筋腫が壊死した事で、「場所があいたぜ、うぇーい!」と成長したんじゃないかと言う感覚(※個人の見解です)

勘違いしてほしくないんですが、この筋腫が塞栓できなかったのは、UAEが失敗だったわけじゃないです。
この筋腫を殺すために塞がないといけない血管は、塞栓すると子宮自身が栄養枯渇で死ぬ可能性がある為、塞栓できない部位。
取りこぼしだとかそういう事ではないのです。
元から漿膜下筋腫には効果が薄いかもという前提で、納得して受けたものなので、残った筋腫に対しては、適応外だったとでも言うべきでしょうか。

そして、いわゆる、さくらんぼ状態と思わしき筋腫ですが…。

「あの、千切れたらどうなります?痛みとか…出血とか…」
「筋腫自体はね、塞栓ですでに死んでるから、茎が捻じれたところで痛くはないはずだよ。千切れたところで出血もそれほどないはず」

捻じれる…。
数年前、友人が卵巣捻転になった話を思い出して、なんとなく状況は把握。
捻じれて血液が途絶えての痛みがでないのも納得です。
すでに血液通ってないんだもんね。

ただ、場所が移動してたって事は、捻じれる可能性もあるわけで。
捻じれれば千切れる可能性もあるわけで。

「まあ、次は1年後。術後2年やね、MRIをまた取って経過見たらいいと思う」

もやもやしつつ、1年後の診察の予約を入れてもらい、次は婦人科へ。


相変わらず混み混みです。
仕事は全休にして正解。
予約時間から1時間半ほどしてようやく呼ばれ、診察室へ。

「うーん、なんか言われちゃってるねぇ」
「ははは…」

席に座るなり、婦人科担当医も苦笑い。
まあそんな反応になるよね。
前までは、子宮天井にある筋腫の、筋腫分娩をひっきりなしに心配してたのに、違う箇所で指摘入ったんだもん。

「〇〇先生にも説明はされたんですけど…。一応まだ繋がってそうだと」
「まあ、うん。ただね、ほんとにこれ千切れてお腹の中を転がるとまずいんよ。特に肝臓の裏とかまで行っちゃうと大変」

私も嫌です、そんなボールがお腹の中で転がるみたいな。
って、そんな転がって行くものなの…。

「この筋腫も大きくなってきたかぁ。あ、これUAE失敗って事じゃないからね?これやるのはリスクが高いから」

えぇ、はい、重々承知してます。

「ん-、…取っちゃえば?腹腔鏡でいけるし、これなら子宮に傷はつかないから」

もう笑うしかない状況の中、MRI眺めてちょっと考えた担当医が放った言葉に、目が点。
めちゃくちゃあっけらかんと言うな、と思うくらい軽い。
だったら、UAEじゃなくて最初から腹腔鏡やっときゃ良かったか?と正直思いました。
って、ちょんと切るだけなのはぶら下がって千切れそうなやつで、拡張してる筋腫の切り離しは子宮に傷はつかないのか?いやつくよな?と不思議に思いつつ、とりあえず、懸念事項の確認。

「あの、腹腔鏡でいける(筋腫の)上限サイズって…」
「15cmまでかな」

猶予は後4cm。
ううん、と唸っていると笑われました。

「まあ、今すぐどうこうって話ではないよ。症状今特に何もないんでしょ?とりあえず、経過観察で良いと思う。もし、何か気になる症状あったら予約早めるとかできるからね」

あまり深刻に考えすぎるなって事ですよね。
1年で4cmアップ…はないと信じます。
ひとまず、婦人科も1年後となり、3ヶ月毎の検診は終了しました。


無罪放免かと思っていた矢先に出て来た、新たな問題。
帰り道、親に報告を入れつつ、つらつらと考えていましたが、ほぼほぼもう腹腔鏡受けようかと言う気になりました。

閉経平均年齢は約50歳。
まだ10年以上ある中で、今既に10cmを越えている筋腫が大人しくしていてくれる保証もない。
後、さくらんぼが千切れて転がられても困る。
なら、開腹より腹腔鏡。
できるだけ筋腫が小さい内に。
やらなきゃいけないなら、より怖くない(痛くない)方を選びたい。

ただ、子宮がある限り、筋腫は付きまとうもの。
再発の事を考えると、全摘も視野にいれるべきなのか?と思ったりしてます。
現状、UAEでMRIでも見えにくいような筋腫も一門打尽にした状態ですが、再発は0ではない。

かかりつけ医とも要相談ですが、ひとまず、来年の術後2年検診でのMRI結果などを参考に、早ければ再来年の春(仕事の閑散期なので)くらいには結果を出したい…かな。

UAEもそうでしたが、もう勢いで行くしかないんですよね。
元々優柔不断なので、うだうだ悩み出すと、どんどん時間が過ぎてしまうのでほんとここは勢い。
来年の私がどう考えて、どう行動するかは未知ですが、今の私は腹腔鏡へ向かってます。

けれど、やはり、UAEがあってこその判断なので。
術後1年、今、体調の悪かった時期は本当になんだったのかと思う程、快適です。
腹腔鏡手術の話が出て、最初から腹腔鏡を選んでいたら、と確かに思いましたが、やはり目に見えないサイズの筋腫の芽含めて駆逐できているのは大きなアドバンテージだと考えます。
今見えている、問題のある筋腫に集中するだけでいいですから。
行き着く先が結局再処置でも、昨年UAEを受けた事は間違っていなかったと思っています。


次回は、1年後の術後2年検診。
もしくは動きがあれば、また書いて行けたらと思っています。
それでは、また会う日まで。