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心不全療養指導士問題集

はじめに
 2023の心不全療養指導士のテストの難易度ですが、個人的には評判以上に難しかったです。予想以上に細かいところから出題されているため、しっかり勉強しないと余裕を持った合格は難しいのかもしれません。可能であれば直近の過去問を見ておくことを推奨します。
 私の勉強方法は、心不全療養指導士認定試験ガイドブックと実践心不全療養指導(メジカルビュー社)をひたすら周回しました。ちなみにネットで「心不全療養指導 過去問」で検索して出てくるアステッキから出版された問題集(現在は製造販売中止のため入手困難)が個人売買で出てきます。私も過去問が欲しくて申し込みましたが、口座振込先が外国人名であったり、記載されている会社名を検索しましたが出てこなかったりしましたので、詐欺と判断しました。(本当に売っている方もいるかもしれませんが、、)

本問題集は2023年度心不全療養指導士試験を参考に作成しました。
本問題集は1部から3部で構成されており各20問で作成してあります。(気に入ったら購入して下さい)本番の試験より難しく作ってあります。
本番後に流れで作ったので問題にミスなどがあるかもしれませんが、解答欄に教本の参照ページを記載しているのでご自身で調べてください。
皆様の合格を願っています。
※教本とは心不全療養指導士認定試験ガイドブック改定第二版のことです。


問1
次の(A)、(B)に当てはまる組み合わせを選べ
脳卒中と循環器病克服5カ年計画の大目標として脳卒中と循環器病の年齢調製死亡率を(A)年で(B)%減少させる
1(A),(B)2,2
2(A),(B)5,5
3(A),(B)7,7
4(A),(B)8,8
5(A),(B)10,10




正解2
教本p2


問2
次のうち正しい選択肢を1つ選べ
1,心不全は臨床症候群と定義されている
2,心不全は単一の病態と定義されている。
3,心不全はBNP値の評価のみで診断される。
4,心不全は運動耐容能が低下し、それに伴い呼吸困難・倦怠感が出現する。
5,心不全は全身に十分に血液を送り出せないうっ血によるものと、送り出せない血液がたまる低心拍出の症状がある。




正解1
3⇒心不全は総合的に評価して診断されるためBNPだけでは評価できない。
4⇒呼吸困難・倦怠感の出現⇒運動耐容能の低下である。
5⇒うっ血と低心拍出の記載が逆。


問3
次のうち誤っている選択肢を1つ選べ
1,心毒性を有する薬剤の使用歴はステージAに含まれる。
2,器質的心疾患を有するが心不全症候を認めない場合はステージBに分類される。
3,ステージDでは、有効性が確立されている薬物治療・非薬物治療をしたがNYHA心機能分類Ⅲより改善しないステージのことである
4,動脈硬化疾患心疾患を発症するリスク因子ではない。



解答4
教本p10



問4
次のうち正しい選択肢を1つ選べ
1,患者教育において家族の教育は含まれない。
2,成人教育の特徴は自己主導型学習である。
3,教育には自己疑念、経験、レディネス、指向性、動機づけの側面がある。
4,セルフケアはメンテナンス、症状の知覚、リテラシーの3つの主要概念で説明される。
5,症状とは医療者が客観的に程度の有無を把握するものであるため患者自身が体験するものを指していない。




正解2
教本p14-15
1⇒家族教育も心不全の教育に含まれる。
3⇒自己疑念ではなく自己概念である。
4⇒リテラシーではなくマネジメントである。
5⇒患者自身が体験するものである。



問5
次の療養指導の評価の考え方として正しい選択肢を1つ選べ
1,医療従事者の質保証(教育、カンファレンス)は構造に該当する。
2,地域連携はプロセスに該当する。
3,患者、家族のリテラシーは構造に該当する。
4,QOL、治療アドヒアランスは成果に該当する。
5,医療費は構造、プロセス、成果のどれにも該当しない。




正解4
1⇒プロセス、2⇒構造、3⇒プロセス、5⇒成果
教本p18



問6
高血圧治療ガイドライン2019に記載について正しい選択肢を1つ選べ
1,適正体重の維持としてBMI:22未満となっている。
2,節酒ではエタノールとして男女共に15mL/日以下と定められている。
3,多価不飽和脂肪酸、低脂肪乳製品の積極的摂取の記載がある。
4,腎障害を有する患者でも野菜と果物の積極的摂取を推奨している。
5,食塩制限は6-7g/日と記載されている。




正解3
教本p25 表2参照



問7
心不全を有する糖尿病患者のうち推奨されている薬物治療を次の中から1つ選べ
1,DPP4阻害薬
2,ビグアナイド系薬剤
3,SU剤
4,サイアザイド系利尿薬
5,チアゾリジン系薬剤
6、ナトリウム/グルコース共輸送体2阻害薬




正解6



問8
次のうち正しい選択肢を1つ選べ
1,症状モニタリングに感染予防は含まれない。
2,心不全急性増悪の要因の上位に服薬の不徹底は含まれない。
3,サルコペニアは心身の脆弱化が出現した状態である。
4,フレイルとは食事量の低下により栄養バランスが崩れた状態を示す。
5,カヘキシーとは骨格筋減少に加えて脂肪組織の減少を特徴とする代謝異常である。



解答5
教本p28-29参照
4⇒食事摂取量低下のみでフレイルとは判断できない



問9
次のうち正しい選択肢を2つ選べ
1,糖尿病コントロールは心不全と関係ない。
2,ステージAは集団指導で広く啓発することが望ましいと考えられている。
3,ステージAでは心臓リハビリテーションや心臓病教室など多職種で患者、家族に対する集団指導を行うことが望ましい。
4,ステージCでは個々の患者に合わせた予防活動がとれるように支援することが必要である。
5,医療者と患者の拘束時間を考慮すると、どのようなステージの患者でも集団指導が好ましい。



正解2,4
1⇒糖尿病は心不全のリスク因子である。
3⇒ステージBに関する記載である。
5⇒患者のステージや理解度に合わせて個別指導と集団指導のどちらか考慮する。


問10
次のうち正しい選択肢を2つ選べ
1,弁が開くときに生じる音がI音(動脈弁)、Ⅱ音(房室弁)として聴取される。
2,心不全ではⅢ音、Ⅳ音は生じない。
3,I音はQRS波に該当する。
4,拡張期には動脈弁が閉じるとともに僧帽弁が開く。
5,僧帽弁は3つの弁尖からなる。

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