『復讐鬼』

監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ

脚本の映画なので映像に目を見張るところはないけど、見応えがないわけではなかった。白人と黒人の対立でもあり、富裕層と貧困層の対立でもある。ブルックスは黒人かつ貧困層でもあるから、ウィドマークの視点に立つことができる。重傷を助けようとしたのも、単に博愛、人間愛のそれではないのかもしれない。一方、ブルックスの上司は反差別主義者のように描かれるが、ウィドマークを異常者と見做し、意見に耳を傾けようとしない。ブルックスは両者の橋渡し的存在かつプロフェッショナルとして機能する。

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