『拳銃魔』

監督:ジョセフ・H・ルイス

面白かった。前半の回想シーンで大体この男の人となりが明かされる構成だけど、それが後半までしっかり効いてくるそつのないつくり。座っていた男の子三人組を映していたあと、バートが立ち上がって手だけ映るショットが好き。
二人が出会うシーンが一番好きかな。バートの異常なほどの銃捌きが観ていて楽しい。二人の視線の交わし合いがなんかエロかったな。バートのニヤつきはサイコパスっぽい。
中盤からはニューシネマっぽくなる。例の長回しシーンはそこまで良いと思わず。あそこは後ろを映してサスペンスを盛り上げるべきではなどと思った。画面外から聞こえるサイレンの音、犬の鳴き声は緊張感を煽っていて良かった。 
女性陣みんな綺麗だなー。ローリーは典型的なファム・ファタールという感じ。お姉さんは本当にかわいそう。
後半は中盤までの疾走感とは打って変わって、二人の泥臭い逃走劇。ラストシークエンスはラングの『暗黒街の弾痕』まんまだった。
前半はかなり面白かったけど、後半にかけて失速したかな?でも楽しめた。

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