『拾った女』

監督:サミュエル・フラー

面白かったー。この時代にこんな暴力描写があるんだ。男だろうが女だろうがボコボコ殴る。クローゼットの中の小型エレベーター(こういうの最高にワクワクするな)による上下のサスペンス、駅構内での横のサスペンス、さらにはSASUKEみたいなことまでやっていて、舞台装置を満遍なく活かしたアクションが展開される。2回あるスリのシーンはどちらもハラハラ。
キャラクターは皆、仕事と私情の間で葛藤する。キャンディは男に惚れるが、仕事もしなくてはならない。モーは仕事で情報を売るが、最後はスキップを庇って死ぬ。そのスキップも、非常なように見えてモーの葬式をしたり、キャンディを助ける。唐突な暴力描写も含めてラングの『復讐は俺に任せろ』にも似てるような。
共産主義をここまで嫌っているのは時代柄なのか。邦題もちょっと違うかな?

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