『ポネット』

監督:ジャック・ドワイヨン

誠実で丁寧な映画だと思った。カメラの位置は常に子供の高さに置かれ、子供の予測しにくい動きが愚直に撮られている。父親や友達の母親と歩く時も常にポネットの高さにカメラは置かれ、明確に子供と大人の世界が断絶される。母親と歩く時はロングショットで撮られることが多く、母親もポネットの目線で語りかける。切り返しも母親とポネットは対等に行われる。振り返った時の景色、そしてさらに振り返り父親の世界と接続され、父親の顔が映るようになると、映画は終わる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?