『夜行列車』

監督:イェジー・カヴァレロヴィチ

ベタだけど抱き合うシーンが良かった。傷ついた者同士の交流というか。群衆が犯人に覆いかぶさるショットが気持ち悪い。冒頭にも歩く人々の姿を空撮で捉えていた。夜行列車という空間の中で切り取られる人々との対比なのかな。男がたむろする通路を狭そうに通り抜けるのは『アンナの出会い』っぽくもあり、全編漂う倦怠感も近い気がする。ヒーローであるはずのチブルスキは誰からも労われることもなくヒロインからすれば邪魔な存在として姿が小さくなっていく。

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